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大魔王、取りに行くぞ!

「ねえ大魔王っち。」


「あん?何だサファリア。」


「暇だしドライブにでも行かない?」


「行かない。」


「何で?引き籠ってても良い事ないよ?外に出ようよ!」


「そんな事よりお前さ、リヨンと2人で出掛けてやれよ。」


「ヤダヨ。

大魔王っちが出来もしない事引き受けるから悪いでしょ。」


「何かさ~アイツに会う度に『そう言えばあの件、如何なりました?』って言いたそうな顔で俺を見るんだよ~

その辺のコンビニに一緒に行ってあげるだけでも良いからさ~」


「ヤダ。

道で偶然会っただけでも気まずいのに一緒にコンビニ何て拷問だよ。」


「鞭打ちと同レベルに扱われるとはこれ如何に・・・

じゃあさ、並木道をただ歩くだけで良いよ!ほんの100メートル程のさ。」


「ヤ。

それこそデートみたいじゃん!キショ!

絶対にお断りだから!いいからドライブ行こ?」


「反抗期真っ盛りだもんな・・無理もないか・・・

でもそれとドライブは別だ、断る!」


「何で?どうして?」


「まずドライブへ行く意味が見出せない。

次にお前と行く意味が分からない。

そしてメリットが存在しない。

この意見を踏まえて俺をその気にさせる事が出来たのならば連れて行こう。」


「仕方ないなぁ・・・。」


「コートを脱いだからと言ってお前などの薄着にそそられる訳が・・・

そ、それは・・絶対領域!?」

(「馬鹿な!?こんな小娘があの絶対領域に足を踏み入れ・・いや、脚を局地的に出していると言うべきか・・

しかもミニスカート・・見えそうで見えないそのラインが艶めかしい・・・。」)


「どう?そそるっしょ?行く気になった?

胸はないけど脚だけは自信あるんだよね。」


「その自信・・偽りではなさそうだな・・・。」


「でもあれか!こんな綺麗な脚が隣に座って居たら運転に集中出来ないよね~。」


「俺を誰だと思っている?大魔王だぞ?

貴様の絶対領域による絶対時間エンペラータイムも俺のゼロの領域の前には意味を持たない

集中力を増した俺には全てを把握出来る術がある!

前方の車を追い抜く瞬間にお前が足を組み替えたとして俺は両方を見ると言う荒業を遣って退けるだろう。」


「凄いのか凄くないのかよく解んないね。」


「男のエロへの探究心を侮って貰っては困るな・・・

男が隣の部屋のお姉さんの喘ぎ声だけでどれ程の妄想が出来るか分かるか?」


「いや解んないし理解しようとも思わないけど・・・。」


「答えは∞・・幾らでもシチュエーションを変えて妄想可能だ!!」


「大魔王っちもいつも妄想ばかりなの?」


「フッ・・俺は大魔王ぞ?相手など幾らでも居る。」


「プレイボーイなんだね。」


「たまにお前の年齢に疑問符を投げ掛けたい時があるな・・・

さて、話が延びては時間が無くなってしまう。行こうか。」


「何処連れてってくれる?」


「お前が行きたい場所あったんじゃないの?」


「暇だから連れてって欲しいだけだし、何処でも良いよ。」


「絶対に何処でも良くないね!

女の何処でも良い・何でも良い程当てにならない物はない!

ホントは行きたい所があるんだろ?そこを俺に明確に言え!さすれば連れて行こう。」


「じゃあ・・ショッピングモールにお買い物へ。」


「分かった、買いたい物があるんだな!それを買ってさっさと帰るぞ!」


「いや、別に買いたい物がある訳じゃないけど色々見たいじゃん。」


「物凄い時間の掛かるアレだろ?

男はベンチに座って無心に待ち続けるアレだろ?やってられるか!?」


「一緒に見ればイイじゃん!」


「男が女の服見て何が楽しい!?

テメエらの着る服なんざこっちは如何だっていいんだよ!何着てたって大差ねえよ!」


「酷っ!じゃあ自分が好きな物別行動で見てればいいじゃん!」


「ああ・・それでも良いがお前ら女はそれに時間を費やして待たせたら何て言う?

鬼に変貌してキレまくるだろうが!?自分の事は棚に上げてやれ疲れるだの何だのと不機嫌になって帰りの車内は沈黙で気まずさMAXだろう!」


「音楽掛ければ?」


「掛けたら掛けたで舌打ち三昧寿司三昧で気分は最悪。

そんなこんなでお前とはもうドライブへは行けない、行きたくはない。」


「じゃあ私はこの暇な時間を何して過ごせばいいの?」


「いつも通りオトモダチとスマホで遊んでいれば良いだろう。」


「そっか・・まあまた今度でいいや。」




時折此方を見て笑う様を見るに被害妄想を増大させて想像するにきっとメッチャ俺の悪口言ってんだろうな・・・。

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