大魔王・・僕はもう疲れたよ・・・。
大魔王とリヨンは一週間の旅行を終え帰路についていた
「大魔王様は大分お土産を買われたのですね?
お土産を待つ家族も居ないのに・・・。」
「傷付きそうな発言を平然と言ってのけるお前に殺意を覚えるのはこれが最初ではないぞ?
まあ、間違ってはいないが一応使用人達にもお土産やらんといけんし・・・。」
「気遣いの出来る大魔王様で何よりです。
大魔王様あれでしょ?今回出逢った子達にもお土産を買ったりしたんでしょ?」
「そんな事はせんよ。
リヨン君・・アバンチュールってのはその日限り・・・お互いの名前も聞かずに去ると言うのが大人と言うモノだよ?解るかね?」
「大魔王様・・・魔界のジローラモって感じですね。」
「その方に多大なる迷惑が掛かるから名前伏せろよ!
それにさ使用人とかにも買うんだし全員分お土産買うのも大変じゃん?」
「2人分増えるだけでしょう?」
「2人・・・?
・・・あぁ!初日は2人組だったな!はっはっはー!」
「・・・もしかして後数人抱きました?」
「ダイレクトだなぁ・・・取り敢えず毎日違う子としたよ。
昨日の夜何て・・・」
「ちょっと待てーい!!
毎日?はぁ!?ふざけた事言ってんじゃないよ!!
確かに何かと理由付けて別々の部屋で寝ましたよ?
でも毎日毎日何て有り得ない!湯川さんだってこの有り得なさ加減は認めますよ!?」
「だがなリヨン・・・有り得ないなんて事はあり得ないのだよ・・・!
それにリヨンが何時でも連れ込める様にと別々の部屋にしてあげたんだ
それを自分の無力さを棚に上げ努力を怠った結果・・・それが今の君だ!」
「大魔王・・・私は・・・私はねー!!」
「うん・・リヨン君・・前見ようか?ハンドル握ろうか?
せめて脇に停車してから掴み掛ってくれないかな?
幸いな事に対向車居ないけど車線越えてるよ?今。」
「私だって・・・私だってねぇ・・・」
「目ぇ瞑っちゃったよ!
取り敢えずブレーキ踏んで?
僕あそこに見える光って対向車だと思うんだ?ね?踏も?ブレーキ。」
「嫁に捨てられ息子達とも面会禁止・・・
私にも良い事が有っても良いと思うんですよ・・・
ねえ?私も良い思いしても良い頃合いですよね?
そう思うでしょう?大魔王!!」
「お前の気持ちはよーく解ったからさ
今何処走ってるかだけでも確認しよ?それからでも遅くないから!
いや、寧ろ確認して?お願いだから!」
「突っ込んじゃおっかなぁ・・・ブレーキと私って必要ですか?」
「怖い怖い怖い・・・ブレーキ大事!
ブレーキもお前も俺には掛け替えのない大切な物だからぁ!!
取り敢えず大切なリヨンがその大切なブレーキを踏んで・・・
いや、その前に逆走を止めよう!
その丸いの有るよね?それを左に回してくれるかな?出来るよね?」
「私が居なくなったら・・お花を手向けに来てくれますか?」
「待って?この状況だと俺もお花を手向けられる側何ですけど?
あのさ・・実は数人ね?連絡先交換してるんだけど・・・要る?」
「最初から出せよグズが!!
さあ、安全運転しよ。」
「・・・胸は小さ目だが良いか?」
「構いませんよ。」
「お、おう。」
我々は無事に城に戻る事が出来ました。




