13 「凶穂、稲を刈る」
「赤、黄、緑っ!。次で、4つの試練が成されるきゃっ!」
目の前の生物”シキ”は、お宙をスイスイ漂泳する
「ところで、あなたってなんなのかしら?」
○・・「夢現の園」・・○
腕羽をパタつかせているシキに対して”眠り姫”アムは、純粋な疑問をストレートにぶつけた。
「鳥?人間?それとも・・・ドロバ?」
「きゃっ?”どろば”ってなにきゃ?」
「怖いわ、とってもっ!。悪い子を脅かしに来るって、ウムが読んでいた本に書いてあったの!。後・・・ふわふわ浮いているのよっ!」
「きゃっ!?浮いてるキャ!?それは怖いっキャ!」
「君も浮いているじゃないか」
そこに第4の試練を終えた”最強騎士”ミディも会話に加わった。
「おつかれっキャ!。”青の試練”達成っキャよ!」
4回目ともなれば、このわけのわからなさにも適応してきてしまう。もっとも・・・俺は最強。達成できない困難なんてないけどね。
「”アオイセカイ”で、自分を見つけることはできた・・・っキャッ?」
アオイセカイ
透き通った世界
その身を潤すは 水面の鑑身
潤得 暴曝 清沈の魂
「・・・・・・つまらなそうな顔をしていたよ」
手にした強大すぎる力に虚しさを抱き、あるがまま血に塗れる。
過去の輝きすら見失い、目的もなく彷徨い続けるその生涯を・・・自分は受け入れていた。ーーー諦めていた。
「・・・何かしら?」
この眠り姫に出会うまでは。
今の自分は・・・未来を生きることのできる”希望”を見出せたのだ。
「ありがとう、アム」
「なんだかわからないけど・・・どういたしましてっ。ミディ」
感謝の印とともに、過去の自分と決別する。もう・・・あきらめない。
「一緒にこの試練を乗り越えよう」
「っ!・・・当然だわっ!絶対起きてやるんだからっ!」
「キャキャっ!その意気っキャ!」
夢の世界には、今日も太陽が昇っている。
○ ● ○ ● ○ ● ○
陽光が至るまでは、黒闇が世界を支配する。
それは誰に決められるでもない、世界の決配。
「世界は我らを在誕する」
「我々は世界を蹂楽する」
神は諍いに関与しない。戦争に贔屓することはない。
「”スモー”、”ラー”・・・超大国に天罰を」
ここはスモーの隣国”ゼウソーロス”。
暗闇に乗じて、国を堕とすために進行を開始ーーーしようとした直後だった。
「君たちの選択肢は2つだ」
最強騎士は破着した
「降伏か・・・・破滅か」
○ ● ○ ● ○ ● ○
翌日、その報せは各国へと広まった。
「ーーーゼウソーロス、滅亡」
その惨状を添えてーーーー。
「王国跡地は見る影もなくーーーー巨大な大穴が穿たれていた」
○・・「スモー王国 王の間」・・○
「・・・・・・・」
切れすぎる刃物は、自らを傷つける恐れがある。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
その矛先が、この”スモー王国”に向かないとは・・・・限らない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・王として」
国を・・・世界を守るために
「ご命令を・・・・我が王」
ーーー決断を下す
「”騎士長”ミディが試練を終えて後・・・・その首を刎ねよ」
眼下の副騎士長を初めとした我が剣たち。
最強と相対する日も・・・そう遠くはないだろう。
「心得よ。これは・・・世界を守るための戦いである」
「「「「「「「御心のままに」」」」」」」
”最強”が行う試練はあと3つ。夜が3回開けたときーーー戦いの火蓋が切られるのだ。
「騎士長ミディの息の根・・・必ずやこの私、副騎士長”グレイス”が止めてご覧に入れましょう」
「期待している。我が剣」
使命を授かり騎士たちは王の間を後にした。しかし、ただ一人ーーーー
「最強ではないあなたなど・・・・存在してはいけない」
副騎士長グレイスの内なる炎は・・・・醜悪に蠢いていた。




