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既成事実

私は夜華とだいぶ長く

同じ空間で過ごす日が増えて来た。


私は馬鹿だ。

だから、夜華のあの昔話は

おそらく実体験だと気づいたのは

後になってからだ。


で

関係も持った。


これさぁあ!!

やばいよな。


緋薔薇、

お前!まじでどうする?!


夜華は今、買い出しで居ねぇし

あいつ、相変わらず

涼しい顔してるしよ!


カーペットをひたすらゴロゴロしてみた。


_____ゴチンッ


________いって!!


机の足にデコぶつけちまった。


いててて。


..........ん?


そういえば

この机に置かれてる写真ってさ


こっちが夜華だろ?


で


こっちの破れてるやつって

誰なんだ?


なんで破れてんだ?


なんかモヤモヤするよな。


夜華の自室だし

聞くのも野暮だもんな。


別に羨ましくはないぞ?

写真の夜華は満面の笑みだし?


幸せそうだし?


夜華って

やっぱり儚美人だよな


まあ、

当たり前か

私より年上だし


経験も技術も違う。


夜華しか知らない事もある。


何故だか胸がいてーんだよ。


いつか、夜華を殺す

もしくは私が夜華に殺される。


なんかな。


おかしいな


夜華が私に殺す時間をくれる為に

想い人になってくれたのに


___今、楽しいわ。


ダメだわ、このままなら。


................1度、夜華を襲う。


________________


夜華が玄関を開けた瞬間

私は目を狙い短刀を走らせた


緋薔薇

「夜華、散れ」


夜華

「緋薔薇ちゃん〜、ただい__まっ!!」


おいおい!!

マジかよ!!


なんで身体を反らせれるんだよ!!


_____うっ


なんでだよ。


なんで気づいた時にもう

制圧してんだよ。


夜華は既に私の首に短刀を滑らせていた。


夜華

「ひっば〜らちゃん♡」


_______ッ


ゾワゾワ


やべえ、殺される。


夜華

「力入りすぎで太刀筋がわかりやすいわよ」


ん?


今なんて?


夜華

「同じ殺すならさ。

緋薔薇ちゃんもっと殺気を向けて頂戴。

私は何時でもいいのよ?」


あれ?

私、今説教されてんのか?


しかも気づいたら

首にあった短刀がねぇしよ。


夜華

「おやつ食べましょう。ね?」


緋薔薇

「おう。」


罪悪感ぱねー。

こいつと居たらペースが乱れる。


____サクサク


緋薔薇

「ってかよ。夜華」


夜華

「なあに?」


緋薔薇

「単刀直入にききてぇ事がある」


夜華

「いいわよ〜」


緋薔薇

「夜華の自室に置いてある写真

あれ。だれなんだ?女だろ?」


夜華

「......... 」


緋薔薇

「あっ。無理にじゃねぇからな」


夜華

「いいのよ?大丈夫。

あれは私の大親友よ。とっても素敵な人。」


緋薔薇

「そうか。わかった、

今はそれだけにしよ?な?」


夜華

「えぇ、感謝するわ」


私は夜華を見た。


夜華がすっごく悲しい顔をしたから

聞くの辞めた。


緋薔薇

「ならよ。もう1ついいか?」


夜華

「ええ。」


緋薔薇

「ありがとう、

恍惚の叛意者ってのはなんだったんだ?」


夜華

「そうね。雅、彼女の胸から首にかけて

墨みたいな模様があったでしょう?」


緋薔薇

「趣味か?」


夜華

「いいえ?違うわよ。」


恍惚の叛意者は心臓の上。

胸にチップが埋められている子たち。


18歳になったらチップ埋められるよね?


緋薔薇

「おう。手首、胸、首。だよな」


夜華

「正解。偉いわね。」


恍惚(こうこつ)。これは

「うっとりする程」

「夢中になって我を忘れる」


だから、

自分の世界しか見えてないの。


叛意者(はんいしゃ)。

「はんぎゃくする意思をもつ」

って意味。


緋薔薇

「だよな」


______?!


夜華

「気づいた?」


そう。

雅みたいに胸に模様があれば

警戒をした方がいい。


最高裁定者が目を付けた

「異端児」なの。


自分の性癖や趣向を

疑いなく行う。


頭のネジが外れてるの。


恍惚する程、自分に酔いしれて

無意識に最高裁定者を裏切る可能性がある


という目印......


これも熟練剣闘士が警戒してる1つ。

関わるうちに悪い意味で沼る可能性があるから


だから、

私は最高裁定者が大嫌い


確かに無差別に襲う子なら容赦はいらない。


だけど

「自分らしく」が出来ないのよ?


..........バカみたい。


緋薔薇

「そうだったのか。」


夜華

「そうよ」


分かりやすく言えば


1.手首は「想い人」になれる制度


2.首は「楽園の追放者」に改造される


3.心臓は「恍惚の叛意者」要注意人物


かな?


全員が

「チップを埋められた剣闘士の女の子」


だけど。

チップで運命が変わる


けど結末は同じ「死が待っているの」


緋薔薇

「.........」


手首はね。

もし裏切りを見せた想い人がいたら

手を握れる。

大切な子に触れる行為が出来なくなる。


.....

黒衣が来るから。


首はね。

お前の後ろで操るから

だから意志を見せる猶予はないぞ


......最高裁定者が操っているから。


心臓はね。

お前は趣味趣向、思考回路が

イカれてるから注意人物に認定するわ。

裏切れば


......黒衣が心臓を穿ちに向かうから。


緋薔薇

「......おぇ」


なんだよ。それ。

最高裁定者の野郎。


いや、

腐れババア共

ざけんなよ。


____あ!


緋薔薇

「チップを除去すりゃいいんじゃないか」


夜華

「だめ、絶対しないで!!」


ビクッ!


緋薔薇

「お、、おぅ」


夜華

「昔、それをした子が1人いたの。

手首を自分で切り落とした。片手になりながらも奇跡的に生き延びれた。そう思ってたわ。

だけど、現実は無情。黒衣が現れた。」


緋薔薇

「応戦すりゃ勝てんじゃ.....」


夜華

「前教えたでしょう?黒衣は熟練剣闘士が

束になっても勝てないの。その子は熟練剣闘士だった。グループを組んで、想い人同士が集まり、4人で黒衣に挑み、全員死んだ。」


緋薔薇

「なんで夜華、お前が知ってんだよ」


夜華

「知るもクソもないわよ。

同じ部屋。ホームメイトなんだから。

私は当時、剣闘士を殺したばかりだったから

まだ次の剣闘士が決まってなかったから。」


緋薔薇

「.....は?殺したばかり?」


夜華

「えぇ、彼女はこの世界に絶望して

首を吊ったわ。だけど死にかけて私に頼んだ」


「楽にして欲しいの」ってね。


夜華

「最高裁定者はクズだけど」


存外に律儀で。

約束(ルール)を破る者は粛清

破る意思が無い者はスルーなのよ。


緋薔薇

「だから、夜華は生きてるのか」


だって最高裁定者からして

殺し愛は娯楽

私達(駒)が減れば終わってしまうもの。


だから判別はきちんとしてるのよ。


緋薔薇

「それ.....私達が産まれた意味って」


夜華

「あいにく、

私には答えを持ち合わせていないわ。

だけど、私達が生きてるから出会えた。」


緋薔薇

「.........おう。」


緋薔薇ちゃん、

今何を感じてもいいのよ。


私はもう「狂った後」だから。


緋薔薇

「わりぃ。少し休むわ」


________パタン


私は世界の深層が少し理解出来て

気持ち悪くなった。


なんで?

夜華は受け入れてんだ?


狂ったあと?今は?


愛しあったからかな?

余計に知りたくなる。


世界も夜華も。

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