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大正浪漫なスチームパンクの蒸気都市で、ドラッグストア機能とポイントを駆使してスローライフを送ります  作者: Fos B


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第81話: 万能薬より万能薬っぽい。その名もオキシドール。これぞ究極の推し活!最優先!!

今日は服飾組合に呼ばれて、環さんと薫さまと『おサツマイモ』に関する書類上の色々な作業をしていた。


結構めんどくさいけれど、薫さまのご尊顔を拝めるのでよしとしようと頑張り、やっと終わってコーヒータイムになった時だった。


服飾組合の職員の女性が、熱々のコーヒーをテーブルに置こうとした。

その時に何故か受け皿からカップがつるんと滑り、ちょうど薫様の麗しい白魚のような手にかかってしまったのだ。



大騒ぎになってしまい、その女性は慌てて「拭くものと氷と軟膏取ってきます!」と部屋から飛び出していった。


薫様の手を見ると真っ赤になっていて、ちょっとヤバそうだった。


私は亜空間収納からあるブツを冷静に取り出し、


「薫さま、ちょっと失礼しますね。染みるかもしれませんが、我慢してください。大丈夫ですよ、怖くありませんから。毒でも何でもないですからね」


と、麗しの腕にそっと手を添えて、オキシドールをぶっかけた。


環さんと薫さまは珍しく口をぽかんと開けて呆気に取られていたけれど(そのお顔、ごちそうさまです!)、薫様の麗しい手に傷が残ったら大変だ。



少しシュワシュワしたかと思ったら……。


(なんと言うことでしょう)


薫様の今まで痛々しかった手が、何事もなかったように綺麗に戻っているではありませんか。


それに加えて、オキシドールがかかったテーブルがシュワシュワと泡立ったかと思うと、その泡が消えた途端に、新品の輝きを取り戻しているじゃないですか。


(あっヤバ! 効きすぎなんですけど……)



このオキシドールはもちろん、ドラッグストア機能の懐中時計ショッピングのポイントで購入したものだ。


いざという時のためにと思って買っておいたんだけど、異界の謎パワーをゴミ箱機能を使わないでそのままにしておき、亜空間収納の中で鑑定してみたら『万能薬よりも万能薬っぽい謎の消毒・治療薬』となっていたのだ。


いざという時のためにそのまま大切にとっておいたのである。(いつ使うの? 「今でしょう!」ってやつだね)


シュワシュワと泡立ちながら傷を強制的に洗浄・修復するという仕組みなのはわかってたけど、まさか物まで修復して新品にするとは思わなかった。


わはははは。私のドラッグストア機能はチートだな。ありがとうゴスロリちゃん♡



薫様の麗しい手を守ることができたよ。これぞ究極の推し活だね。

後のことは気にしない!



薫さまが「ありがとう、助かったよ。本当にいつも暁ちゃんには助けられているなぁ」と私に満面の笑顔を向けてくれたので、それだけでもう気絶しかかったよ。


(私のお鼻!頑張れ!鼻血プッシャーはダメダメよ!)


環さんが少し慌てて「あの職員の子に、もう大丈夫だって言ってこなくちゃ」と部屋を出ていき、すぐ1人でタオルと軟膏と氷を持って帰ってきた。

一応、何事もなかったような手を見せるわけにはいかないと、気を使ってフォローしてくれたようだ。



そしてまた3人での話し合いになり、結局いつものパターンで私の『忍法丸投げの術』になった。


また時代屋さんも巻き込んで『オキシドール』の研究をするらしいよ。さっそく共鳴歯車で連絡していたみたいで、源さんから「また暁ちゃんか……」と盛大なタメ息が聞こえてきた気がするけど気のせいかな?

私はいつもスローライフを目指しているだけなんだけどね。



でも、麗しの薫さまと一瞬だけでも1つの空間に2人きりでいたってことで、その事実だけで私はもうお腹いっぱいです。

ニヤニヤしながらも撃沈です。


(セクシー低音ボイス独り占めってギャームリムリ耳がーーー!麗しのご尊顔を独り占めってグワって目が目がーーー!)


純情可憐な乙女には、愛しい方との2人きりの空間なんか耐えられないよ〜!


なんちゃって♡

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