シーン78イーグレンス王の危機。
私達の目の前に現れたのはフレアちゃんの宿敵であろう魔族の男『シャロン』だった。
フレアちゃんはシャロンを前に口を開く。
『やっぱりこの空島襲撃の裏には貴方がいたのねシャロン。』
『クククッ……さあ………どうだろうねえ………だがどれもこれもこの僕がする事は……僕の主である『ボルドー』様の為…………それを止めようとするのなら………たとえ………フレア……君が敵になろうと………容赦はしない……前回もそう言ったつもりだがな……だが……まずは……。』
シャロンが何かを振るうとそれに合わせたかの様に悶え苦しみだしたイーグレンス王。
『ぐおおおおおーーーーーーーーーーっ!?こ…………これは………………………!?』
するとニヤリと笑みを浮かべるシャロン。
『なっ!?貴様!!イーグレンス王に何をしたんだ!!???』
シャロンの事になると熱くなるフレアちゃんが叫ぶ。
するとシャロンが口を開く。
『さあねえ………そういえば僕の能力をフレア……君は知らなかったよねえ………まあ教える気もないがな。』
『シャロン……………………私は今回はきっちりかたをつけるとしようじゃないか。』
『はあ?だから言っただろう………まずは僕は僕でやる事があるのだよ…………だからまだ君の相手をする暇はない…………もう少し待っているのだ。』
するとその手をまだ下ろさないシャロン。
そのおかげなのかイーグレンス王の苦しみは止まらなかった。
『ググっ…………うがあああーーーーーっ!?』
『パパーーーーーーーーーーーーーっ!?』
セミルちゃんの悲痛な声………そして彼女が涙を流し叫ぶ。
『いい加減に…………………。』
フレアちゃんが私の中に………………スーッと入ってくる。
私の中で激しい怒りが湧き上がってくる……それはまるでフレアちゃんの激しい怒りが私に伝わるかのように。
それでも私も同じような気持ちであったのは間違いない。
私に対して嫌な感じだったセミルちゃん。
でも私の目の前にいたセミルちゃんは…………父親思いの……………ただの一人の女の子だったのです。
そう思うと。
目の前のセミルちゃんを今は………私は救いたい。
私とフレアちゃんの気持ちがシンクロしていく。
私の身体はフレアちゃんと同化し…………激しい炎に包まれる。
『ほう……………貴方達がそこまで力を高められるとはねえ………だがまだまだあまい……………。』
そう言い放ったシャロン。
すると次の瞬間……………激しく苦しみ身を跳ねさせるイーグレンス王。
『ぐあああっ!!???』
そして苦しみ悶えるイーグレンス王が地に膝をつけると。
地に落ちていたイーグレンス王の魔神具に変化が起こり始める。
ガタガタと震えだす魔神具。
すると。
魔神具からスーッと光が漏れ出してくる。
『なっ!?なんだ…………あの力は…………………。』
『魔神………………せ…………精霊が……………魔神具から……………離れていくような。』
ドエルゴとサーベルさんもその衝撃的な状況に声を上げる。
だがその状況は変わらない。
するとシャロンが口を開く。
『アンチ……………エビルスピリット。』
その瞬間。
イーグレンス王の魔神具から苦しみ姿を現したのは彼の魔神…………『宇宙』だった。
その姿はドラゴンのボディーに鳥の頭を持つ巨大な魔神だった。
『アレが…………………………。』
『魔神……………………『宇宙』なのね。』
私もキャリッシュちゃんもその状況に動けずにいたの。
苦しみ悶えるイーグレンス王………そして傍で彼に寄り添い叫び涙を流すセミルちゃん。
私は我に返る。
『フレアちゃん!!!』
『ああ………いくぞ…………フェルノ!!』
私は魔神具を構えると飛び出す!!!
炎を全身に纏いタンっと地を蹴りかけていく私達。
『シャロンーーーーーーーーーーーっ!!?これ以上は!!させないっ!!!』
私達は飛び上がりシャロンの頭上をとらえる。
炎の魔神フレアちゃんは激しい炎を巻き上げる。
『クククッ……ではそろそろトドメだ。』
そう告げたシャロン…………するとイーグレンス王の魔神が魔神具から抜けきり……………グタッとその動きを停止し……………浮いていた。
そしてシャロンが言葉を口にした。
『魔神吸収』
その瞬間。
なんと…………………イーグレンス王の魔神である宇宙が吸い込まれ…………消されてしまったのでした。
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