1-2話:遭遇
「っ!?」
ユウキと共に一階にあるロビーへと向かう途中、私は突然の眩暈に襲われた。
「どうした?」
「大じょ…ぁ」
足を止めた私を気遣ってユウキが振り返って私に声をかける。わたしは片手を上げて大丈夫だと言おうとしたが、そのまま足の力が抜けてその場に崩れ落ちる。
ユウキが走り寄って来る。
『あと一歩』
(――ぇ? 何がいっ…)
誰かの声が聞えたような気がした。
ユウキが一歩、私の方へと足を進めたその刹那――。
ゴッ―――!!
病院の清潔で真っ白な壁が突然吹き飛んだ。
「な? なんだ!」
「!!」
突然の出来事に私とユウキが息を呑む。
連鎖するように、ロビーの方でも破砕音が響き、人々の悲鳴が響き渡った。
私が何事か確認するまもなく、ユウキが私の横を抜けて走り出そうとして立ち止まる。
「早瀬!」
必死の声でユウキが叫ぶ。
「立っ――クソッ!」
「え? ちょっと!?」
ユウキは私が座り込んでいるのを思い出し、私を下から抱え挙げるように持ち上げ走り出す。一体、何が起こっているのか把握できないまま困惑の声を上げる。
「ユウキ? 一体何が!」
「アイツだ!!」
(え? アイツって、誰?)
「外にいたやつだ!!」
――ドクン
私の心臓が大きく脈打つ音が聞えた。
ロビーから更に悲鳴が上がる。しかし、それは驚愕の悲鳴ではなく、恐怖を含んだそれだった。
『接続時にエラーの混入を確認。対象との接触へと誘導する』
鮮明に、何かの声が私の中で響いた。




