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序1:終わりと始まり
一人の少女がいた。
真っ白な世界にただ一人。
彼女の周囲には何も存在しない。光も影も、何も。
少女はその世界でただ待っている。
目を閉じて、じっとその時が訪れるのを待っていた。
『スキャン終了――惑星60032216は居住不可能惑星と判断されました』
突然、どこからともなく声が届いた。少女は閉じていた目を開き、その声に反応する。
『…了解。引き続きシークエンスAを続行』
逡巡の後に誰に向かってでもなく、少女はその言葉を紡いだ。そして返答はすぐに返ってくる。
『了解。続行します。――システムDSが終期に近づいています。設定の更新を要求します』
返答の後の要求。その要求に少女は目を細める。
『……了解』
時間にして数秒ほどの間が空き、少女は返答した。
(更新…あの世界は……)
真っ白な世界で少女は目を閉じる。




