ルークの世界放浪記~ルーデル編 1~
初めて投稿しています。
更新頑張ります。拙い部分も目に付くと思いますが、気長に見守って頂けると喜びます。
さて、トワイスは良いだろう。
次はどこに行くべきか。
まぁ、陸続きである以上は順番に回れば良いかな。
そのまま、街道沿いに移動する事にした。
そして見えてくる小さな村。
…廃村に見える。
うーん。トワイス領との境目ということで国の首都からは離れた場所となるのだろう。
いろいろと行き届かないのかもしれないな…
村の入口までやってきた。
入口から目につくところで既に人が建物を背に座り込んでいる。
今は収穫の時期のはずなのに畑は荒れ、手を加えた様子は見当たらない。
いくらなんでも酷く無いかな?
あんまりな状況にいてもたってもいられずに村に入って座り込む人に話しかけた。
「この惨状はどういうことだ?」
「あんたは誰かね?」
「俺は旅の者でジョーという名だ」
「旅の方か…この村は少し前に野盗に襲われてな…種籾から家畜から何から何まで奪われちまったのさ」
「そうだったのか…」
「隣のトワイスが街道の見回りを強化したおかげで監視の緩いこのルーデル王国に賊が流れて来ちまった。襲われた村も1つや2つじゃ無いだろうさ」
「そういう事か…この国ではトワイスと同じように街道の見回りをする訳には行かないのかい?」
「王国は新たな技術や知識で王都を繁栄させ、武力を強化することしか考えちゃいねぇ…俺たちも新しい技術や知識で一時は食うに困らなくなったんだが、こうして根こそぎ野盗にやられちまっちゃお終いさ…」
「そうか…」
とりあえず、畑に向かって整備を行い、作物の種を植える。
この作物は直ぐに実るように魔力で促進させる。
しかし、あまり魔力頼りになっても後で困ることになるかもしれない…
畑はミーミルや街とは違って普通に土壌の改良をするに止めておくことにした。
アイテムボックスから各作物の種を取り出して説明書きと共に置いておく。
さらに備蓄食料として保存性の良いものを倉庫に収めておく。
壊れた農機具を作り直し、牛舎など壊れた建物も全て元通りに直した。
そしてリドリーさんに連絡板で概要を伝える。
ソフィーからの依頼としてルーデルの街道の見回りと賊の退治を出した。
直ぐにルーデルの支部に伝えてくれるそうだ。
これでこれ以上の人死が出ることは無いだろう…
間に合わなかった人たちの事が悔やまれる…
人目につかないように作業を終えたので再び先ほどの村人のもとに行く。
「どうやら畑の作物や倉庫は無事だったようですよ」
「そんな訳が…」
そう言って畑の方を向いて目を見開く村人。
這いずるように慌てて畑に向かって行くのを見つめたあとに村を後にした。
それから村から少し離れた場所で村を見渡せるところにトールと一緒に過ごせる小屋を建てた。
認識阻害を付与してしばらく盗賊の再襲撃が無いか様子を見守ることにした。
失意に沈んでいた村人たちは1人、また1人と立ち上がり、少しずつ生活を初めていた。
そして、1週間程でルーデルの役人と思われる一団と冒険者が村にやってきた。
音を拾ってみる。
「…という訳で、村人18人が犠牲になりました。あとは作物や備蓄も根こそぎ奪われたと思ったのですが…不思議なことに残っておりました。それどころか新しい作物の種が説明書きをつけて置かれていまして…思い当たるのは旅の方が1度訪れたくらいなのですが…」
「そうか…その旅の方が知らせてくれたのかもしれんな…種もその方の援助なのかもしれん…」
「そうでしたか…なんのお礼も伝えられず心苦しいです…」
「まぁそれは置いておこう。この地まで国の監視が行き届かなかったこと…申し訳なかった。これよりは冒険者たちが賊の掃討にあたることになった。とりあえず、租税は3年間を免除しよう。何とか立ち直って欲しい」
「分かりました。人手が足りませんが…何とか少しでも前を向けるようにしたいと思います」
「家畜も融通しよう。近いうちに連れて来れるようにするから待っててくれ」
「ありがたいことです」
「それとこれを…隣国のソフィーという地で使われている連絡用の薪だ。火にくべると色の付く狼煙が上がる。また賊が現れた時に使ってくれ。冒険者か辺境軍がすぐ向かうように手筈を整えてある」
「分かりました」
「俺たちも当分はこの辺を拠点に活動してるから安心してくれ」
「は、はい。ですが…私たちの村には冒険者の方にお支払い出来るものは何も残っておりません…」
「俺たちは長期の依頼としてこの辺の護衛をすでに請け負って来てるんだ。なんでもギルド本部への直接依頼らしくてな。前金も受け取ってるし、この辺の賊の掃討で成功報酬も約束されてるから安心してくれ。襲われたら無抵抗で犠牲を出さないようにして時間を稼ぎ、俺たちの到着を待つんだ」
「そうなのですか…分かりました。よろしくお願いいたします」
大丈夫そうかな?
王都はともかくこの役人さんはちゃんとこの状況を判断して方針を考えてくれてるね。
「よし。トール。大丈夫そうだから次に行こうか?」
【うん‼】
小屋をアイテムボックスに収納して再び次の村を目指すことにした。
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