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●白黒分ける管理者の苦労譚①

長編です。

(マークは長編の印です。)

こちらはもしもの世界です。

実際の団体及び存在とは関係ありません。

前回の終わり方により物語の世界へ行くことが不可能な為、3連続の長編になっております。

今回の物語は、作者個人の神という存在や天国地獄、冥界といった空想世界のイメージが強く反映されています。

苦手な方はブラウザバックをお願いします。

この作品での空想世界のイメージに合わせた単語の意味を本文後に記載されていますので、そちらの確認をお願いします。

途中から何書いているか分からなくなってます。

視点は??です。

…………


……



コツコツコツ。

真っ白な廊下を歩く。

歩き続けて何分経ったであろうか。

毎回来るたびに思うが、彼処に到着するまで時間が掛かり過ぎる。

まあ、我々の時間感覚はバグっているのだが。


▲△


漸く扉の前に到着した。

吾輩は無駄に大きく重たい扉を開け、中に入った。

中には大きな円形の机と10席の椅子があり、そのうち7席は埋まっている。

吾輩は何時もの席に座り、静かに開始を待つ。

許可が出るまで話すことはできない。

後2席はいつも通り代理が来るのであろう。

……出来れば早く始まって欲しいのだが。


▲△


ギィ。

と扉が開き、相変わらず美しい羽を持つ天使と少し幼い少年が入ってきた。

「やっと全席が埋まったようじゃな」

確認した爺さんが声を上げた。

「今回の定期会議に参加してくれたことに感謝している。

顔ぶれも変わっておらぬのう。」

と勝手にしゃべり続けている。

すると、眼鏡をかけた青年が挙手をした。

「ん?

どうしたのか、知性の神よ。」

「……。」

青年は指名されたが無言のまま、しばらく黙っている。

「そうであった。」と爺さんが呟いた後、青年がようやく話した。

「我々に発言権を伝えておりませんよ。」

発言権は我々がこの空間で話すのに必要な権利のことだ。

爺さんは毎回、与えるのを忘れているのだ。

「嗚呼、すまぬ。

忘れておったわい。

ほれ、解いたぞ。

それで、どうしたのか?」

「感謝します、創生の神よ。

いえ、発言権の付与をし忘れていることを伝える為の挙手ですのでお気になさらず。」

「相変わらず、よく回る舌だなァ。

知性のカミサマ。」

遅れて来た少年、サタンが嘲笑いながら言った。

「サタンさん、神に対してその様な態度は良くないと何時も言っていますよね。」

「煩えなァ、大天使サマがよ。」

同じく遅れて来た美しい羽を持つ天使こと大天使とサタンが言い合いを始める。

そして「お主ら、落ち着かないか。」と、創生の神が止める。

ここまでがワンセット。

「ふむ、今回も賑やかですね。」と黒紋付羽織袴を着た青年、精神の神が呟く。

「あ、あ。」と大人しい青年、水神が慌てている。

「お前は落ち着け。」とチャラそうな青年、大地の神が浄化の神を落ち着かせようとする。

「そうだね、落ち着こう。」と大地の神と一緒に落ち着かせる女性、太陽の神がそう言う。

「んで、何時になったら再会するんだ?」と筋肉質な大男、体の神が疑問をぶつける。

「珍しく、貴様と同じ意見を思うとな。」と吾輩、閻魔が呆れながら伝えた。

「そう焦るでない、これから定例の報告を始めるところじゃ。」

「なら、早く進行して欲しいですね。」

吾輩がそう言い返すと「冷たいのぉ……。」としょんぼりする爺さん。

貴方が悪いだろ。

無視だ、無視。


△▲


「それじゃあ、遅れて来た大天使とサタンから始めてくれ。

どちらからでも良いぞ。」

「であれば、私から。」

やはり大天使が先か。

「毎度のことではありますが……。

我々の主、女神様に変わって参加しております、大天使です。

今回も天界の様子と現在行っている仕事、予算の件の三項目についてお話致します。

手元の資料をご覧ください。

天界の様子ですが、現在の天界の人口は90京を上回りました。

このままの状態だと数ヶ月後には人口が溢れますので、土地の拡張を申請します。

拡張する面積は前回と同様でお願いします。

また物資、主に建材が不足しておりますので、そちらの追加もお願いします。

次に、現在の仕事ですが、天界行きになった魂の天使化。

新米天使の育成を始めとした教育活動と各世界の監視、介入を行っております。

こちらは特に支障ありません。

そして予算ですが、人口増加に伴い増額を申請します。

金額の変更は創生の神にお任せすると女神様が仰ってましたので指定しません。

最後に今回の申請をまとめます。

土地の拡張、前回の拡張面積でお願いします。

予算の増額、そちらはお任せします。

以上で報告を終わります。」

「ふむ、ご苦労様。

予算は会議が終わってから検討しよう。」

相変わらず長いな。

資料の方が細かいが。

毎度の如く天界も大変そうだな。

特に大天使。

主の女神様が自由奔放だからな……。

大天使は複数個体いるが、何時も参加するこの子は苦労してそう。

まぁ、女神とは真逆で生真面目な個体だからな。


△▲


「では次にサタン。」

「はいはい……。

どうも魔王、サタンで〜す。

俺らの主、獄神が女神に会いたくないという理由で会議に参加してないので、来ました。

魔王の誰かが作った資料を見たら大体の事がわかります。

以上。」

うん、通常運転のサタン。

多分資料作成をしたのは食事を用意すれば大人しくなるベルゼブブとその部下辺り(主に部下が作成している)だろう。

……本来は強い悪魔であるベルゼブブなのだが。

「もう少し詳しく伝えて欲しいのう。」と爺さん。

「はいはい。」とキレ気味なサタン。

流石は憤怒の悪魔、早く帰りたそうだ。

「地獄の民は18京を超え、未開拓の土地は問題なし。

地獄に堕ちた奴らに開拓させてま〜す。

また、未開拓の土地の申請はすると思いま〜す。

悪魔の数は2京体。

予算は不要。

あ、アザトースが起きない様に気をつけていま〜す。

主に這い寄る混沌が。

以上。」

「ご苦労。

アザトースは起こすんじゃないぞ?

起きそうになったら報告を頼む。」

何時も通り雑な報告。

てか、人口が思いっきり増えるな。

そしてアザトースの睡眠事情。

アザトース、魔王の1体で複数世界の夢を見る。

あの魔王が見ている世界は不安定で、我々がよく“アザトースが目覚めると世界が崩壊する”と噂する程である。

……実際はどうかは知らないが。


△▲


「では、次に閻魔よ。」

吾輩の出番か。

「吾輩は、今回も冥界の主が多忙が故に代理で来た初代閻魔だ。

これから冥界の現状を簡潔に報告する。

詳細は手元の資料にまとめているから確認をしてくれ。

まず、現在の冥界の住民は10万前後。

土地は無限にあり、現在開拓途中。

住民の主な仕事は、新住民への教育と土地の開拓など多数ある。

それと予算の増額を申請する。

以上だ。」

「ふむ、ご苦労。

予算の増額は天界と同様、会議後に検討しよう。」

今回は“今の所”、問題なく終わった。

報告内での不安要素と言えば、増額の件だ。

……申請が通ればよいが。

それよりも、ここからが問題なのだが。

「ふぅん。

今回も多忙って言い訳して、来ない冥界の神か(笑)。

初代閻魔様も大変そうですね~(笑)。」

嘲笑いながらそう言う知性よ神。

でた、我らが主の冒涜。

そもそも、冥界の神なんて神々からしたら最近、いきなり現れた存在だ。

そんな奴が自分らより強いのが気に入らない、なんて考えているのだからな。

しかも、創生の神に次ぐ2強の女神と獄神波の強さを持ちつつ、2強のお気に入りだ。

吾輩も2強程ではない(2柱と一緒に3強と言われている程)が結構強く、冥界に所属しているのも嫌われポイントだろう。

極めつけに、上部組織が忌諱ききされているあの異世界図書館なのだ。

その為、よく上部組織共々難癖をつけられたりしている。

つまりは、嫌われ者の組織だ。

「知性よ、貴様は何を言っているのだ?

そもそも吾輩は、閻魔と言えども実質隠居しているに等しい。

弟子達、2代目以降が新入り達を育成しているしな。

吾輩は創生の神が仕事を依頼した時以外は、冥界の住民である。

そんな、我らが主は冥界の上部組織である異世界図書館が対応しきれないと送ってきた仕事を片付けている。

お主らが大量に仕事を寄越している影響が冥界にまで響いていると言う事を理解しろ。

そして、来て欲しいのならそれなりの態度をとるのだな。

まぁ、それ以前に神社会に無知な我らが主が此処に来ると思うか?

危険な場所に行くのに吾輩が許可するわけがない。」

と捲し立てる。

さぁ、反論は?

「……ッ。

り、理由はわかりました。

ですが不思議ですね、上部組織の仕事までするなんて。

もしかしたら、あの異世界図書館が仕事をサボっていたのを押し付けているのかもしれませんよ。」

そう言うと思ったぞ。

「それはないな。

基本、我々に回る仕事は司書が出来る訳の無い物ばかりだ。

それに……。」

吾輩が亜空間展開させ、その中にある大量の書類を出した。

その量は多すぎて吾輩付近の床が埋もれてしまっている。

「この量を1人で行っていたのだ。

これはまだ、自分が出来る範囲らしくてな。

……まだ終わっていない書類もあるがな。

これらを不眠不休で行っていた。

出来ない仕事は、我々冥界以外の組織らにも任せていた。

調べた結果、その量はこれの4、5倍はある。

そのうちの数枚がこれだ。」

そう言いながら、数枚の紙をヒラヒラさせる。

「可怪しいな。

儂はそれほど多い量の仕事は回しておらぬぞ。」

疑問に思ったであろう、普段図書館に仕事を回している創生の神が言葉を発した。

ここまでは順調だな。

「その書類を見せてくれぬか?」と要求が来たが、今ではない。

クフフ、何柱かが止めたそうにしているなぁ。

でも止めたら押し付けをしたのかと思われるから、言えない。

いや、非常に面白いな。

「書類も良いと思いますが、こちらの動画を観て頂きたい。」

とUSBメモリを見せる。

これからが祭りだ……!



今回の物語上に出てくる作者が考える空想世界のイメージ(単語のみ)

定期会議…主に10柱の代表(代理有り)のメンバーが行う各自の仕事や管理場所の報告会である。

定期会議のメンバーは以外の通りである(略称)。

創生、女神、獄神、冥界、知性、精神、体神、太陽、大地、水神

定期会議の開催地…創生の神の住処(詳細は不明)の一部の部屋(会議室)

天界…主に無名神と天使、閻魔の判決で天界行きになった魂が住んでいる。

女神…天界の主。

大天使…女神直属の部下で、女神の次に偉い存在。

地獄…主に悪魔と閻魔の判決で地獄行きになった魂が住んでいる。

獄神…地獄の主。

魔王…獄神直属の部下で獄神の次に偉い存在。サタンは此処に属する。

閻魔…狭間世界の裁判官。下級閻魔は魂が何処に行くべきかを判断する役割をもつ(主に天界か、地獄かの二択。特例で転生等がある)。上級閻魔は狭間世界であった事件の裁判・判決を行う。上級閻魔の中でも優秀な閻魔又は創生の神に認められた閻魔は、新人の教育係を行う。

冥界…天界でも地獄でもない。狭間世界で忘れ去られた亜空間。未開拓の土地が無限にあり、常に何処にも行けなかった魂が彷徨っている。存在が発覚したのは最近(あくまで、狭間世界の間隔)である。現在の冥界の主が集落を作ったことが始まりであり、創生の神にも存在が認められている。冥界の存在がいつ生まれたかは未だ不明。とある理由により冥界と異世界図書館の上下関係が発生し、その事もことも認められている。

初代閻魔…始まりの閻魔。時期によっては、1人で上記全てを担っていた。10代目の育成が完了後は、冥界に所属するまで教育係をしていた。現在は冥界の主の側近で、創生の神からの依頼で裁判を行う時以外は閻魔としての活動をしていない。因みに依頼の裁判は最終裁判とも呼ばれている。


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