幕間●結末を知る者の過去と未来(3)
アテンション
長編です。
(マークは長編の印です。)
こちらはもしもの世界です。
実際の団体及び存在とは関係ありません。
途中から何書いているか分からなくなってます。
視点なしです。
…………
……
…
此処は異世界図書館である。
「ふぅ、久々に契約成立したんだけど。
クソ上司の影響で、まともな契約内容に出来ないし。」
司書は、ぶつぶつ文句をいいながらお姫様抱っこしている黒星彩芽を空いている席に座らせた。
「はぁ、仕事量が多すぎる。
辛〜。」
とニコニコしながら言っているのだ。
「うーん、この子どうするか……。
久々だからな〜。」
そう迷っていると、黒い空間から声が聞こえた。
そう、あの時に聞こえた声である。
「てん……司書様。」
「お、今日は、売上リストを届ける日ではないよね?」
「はい、本日は冥界?からの大量の書類が休憩室に置いてあったのでお届けにあがりました。」
冥界といえば、死後の世界、あの世、冥土とも呼ばれ、様々な宗教や神話で死者が魂を運ばれ、行く場所とされるはずだ。
異世界図書館との関係があるのか、あるならどの様な関係なのか?
と謎が深まるばかりである。
「あ、マジ?
それはごめんだわ。
入って頂戴。」
黒い空間から聞こえる声に対して入室を促した。
そこから現れたのは、赤黒い髪に赤い髪留めが印象的な男だ。
顔ギリギリまで束ねられた紙を持っている。
「こ、こちらになります。」
「相変わらず多すぎ、頼んだのは自分だけどさ。
……これだけだよね?」
「あ、まだ後数往復はしますよ。」
と聞いた瞬間、「一気に持ってこないで……。」と司書は絶望した顔になった。
△▲
「ふぅ……。」
かなりの量の紙の束が追加され、「ははッ」と司書は嘆いている。
「大丈夫でしょうか?」
「……いいや、大丈夫だよ。
逆に、この量を終わらせた冥界に感謝しかないよ。」
「そうですね。」
と、紙を見ながら放心状態になっている。
「……お忙しいのは重々承知ですが司書様、お尋ねしたいことがあります。
こちらのニンゲンは、何方てしょうか?」
と、冷ややかな目で黒星彩芽を見ながら指差して言った。
「嗚呼。
ついさっき本の世界で契約したニンゲン、黒星彩芽ちゃんだよ。
簡単に言えば、お前と他の従業員達と同じ“捻じれ”だよ。」
「……嗚呼、此奴もですか。」
と、少し何かを考えている。
「あ、違う所は種族だよね。
悪魔クン(笑)。」
冗談交じりで冷やかしている。
「冷やかしなら、程々にしてくださいね。
……それで、そのニンゲンの所属先決まってますか?」
「いいや、まだ。
それに所属によっては記憶を弄ろうかな〜って思っているし。」
「であれば、我々のお店で預かっても宜しいでしょうか?
丁度、ニンゲンの従業員が欲しいと思っていたので。」
悪魔と呼ばれる人物はそう提案した。
「それじゃあ、お願いするわ。
記憶は……?」
「我々にお任せを。」
「なら、全て任せるから壊さないでね。」
「畏まりました。」
と綺麗な一礼をする。
悪魔と呼ばれる人物の背後の黒い空間から「着いた〜。」と女性の声が聞こえた。
「おばけちゃん〜、グルルちゃん〜!
会いに来たわよ〜。」
そこから入ってきた女性は、ショートヘアで綺麗なベージュの髪に目をつぶっている左目にはバッテンが特徴的な声に合わない見た目である。
「司書様、こちらのニンゲンは?」
「私達の同志の1人、『よろしい』よ。
独特な名前で、『姐さん』とか『よろしい姉さん』って呼ぶと本人が喜ぶわ。」
「そうだったのですね。
私は司書様と契約した元捩れの『魔骸』、悪魔でございます。
所属は『営業』。
現在は司書様が管理なさっているお店の主任をしております。」
「あら、そうなのね。
さっき紹介された、よろしいよ。
よろしい姉さんって呼んでね〜。
よろしくね〜。」
「はい、よろしくお願いします。
私はこの子とお店の事がありますので、この辺で失礼します。」
少女の事をお姫様抱っこして、黒い空間内に入って行った。
「了解。
あ、近々ミニおばけが代理で視察に行くって伝えておいてね。」
「又ね〜!」
黒い空間から「分かりました。」と言う声が聞こえ、多分行ってしまったのであろう。
△▲
先程魔骸が帰ってから、2人っきりになった。
「それで、姐さんが来たのって報告書でしょ。
それは空いている場所に置いておいてくれたらありがたいわ。」
書類を整理しながら指示している。
「わかったけど、置く場所殆ど無いわよ?
どうしたらそんなに書類が増えるわけ?」
机に置ききれず、床に綺麗に並べらている書類の塔を見ながら心配そうにしている。
因みにその書類の塔は70cmの机と同等の長さである。
「終わってないのに仕事が増えたらこうなった。
色々な所にヘルプを回しても私が確認しないといけないから、一生終わらないよ。
少し前までは暇な時間が無くなったから、ラッキー程度だったよ?
でもさ、私が出られないって知っているのに外に出ないといけない仕事を回して来てさ。
最近は多すぎて多すぎて……泣きそうになっちゃうよ。
涙は出ないけど。
寝れないけど、疲労感も回復する為の休憩時間ないし。
唯一の救いは、グルルが此処のお掃除をしてくれる事だけだよ。」
「一旦休もうね?」
理由を聞いてて休んでないとわかり、休んで欲しいらしい。
それもそうだ、普通に社畜並に仕事をしている。
よろしいが「休憩、休憩♪」と言いながら司書を書類がない場所まで移動させた。
△▲
「お姉さん、見たい本があったけどおばけがこんな状態なら探してもらうのをやめようかしら。」
「それならグルルに言えば用意してもらえるよ。
多分そろそろ掃除も終わる頃だから、呼ぶ?」
司書がそう尋ね、よろしいは「よろしくね〜。」と返した。
すると、突然超音波の様な甲高い音が聞こえた。
「グルルちゃん、おばけちゃんの事を探しているみたいだよ?」
「当たり前でしょ。
私が普段いる場所に居ないのだから探すに決まっているでしょ。」
なんと、音の正体はグルルっていう子だった様だ。
「呼んでk……。」
「お姉さんが呼んでくるわ!」
と意気揚々と行ってしまった。
△▲
よろしいがショートヘアに蘇芳色の髪に左目には縦線、右目はぐるぐるな両眼の標準があっていない不思議な目の子を連れて来た。
「グルル!
グルルル、グルル?」
先程の超音波の様な甲高い音ではなく、ずっと『グルル』としか言わない。
それなのに何故か言いたい事がわかる気がする。
「グルル、また魔法が解けかけているわ。」
「グル……。」
「貴方の声は気を付けないと誰かを傷つけてしまうの。
だから声帯にかけた魔法が解けかけたら教えてね?」
「グルル!」
『声で傷つける』、『グルルの声帯にかけた魔法』。
どういう事かわからないけど声が違う事から、甲高い音が原因ではないかと予想する事ができる。
「まだグルルちゃんの声に魔法をつかうしか方法はないのね……。」
「うん、魔女協会や、キシエが頑張っているけど、難しいっぽくて。」
「嗚呼、あの子達とクソ鬼がね〜。」
「グルル、グルルルルルグルル。」
「だね〜。
嫌う理由もわかるけど、此処まで来たら一種の執着だよね。」
話しの内容的に『キシエ』と『クソ鬼』が同一人物である事がわかる。
そして、よろしいがその子(?)に対して長期間嫌悪感を抱いている事から過去に何かしらあった様な言い方を司書とグルルはしている。
「おばけちゃんも同じでしょ?
執着する対象が違うだけだけど貴方も恨んでいる人がいるでしょ?」
「大体合っているけど強いていうなら同志全員の、だよ。」
どういった同志なのかはわからないが、唯の訳ありではないのだろう。
「グルル!
グルルルグルルグル?」
「大丈夫だよ。
私は……。」
そこで悔しそうな顔をしながら言い止まった。
「……もぉ〜。
おばけ、グルル、一緒に書類整理しようよ。
こんな暗い話は終わり!
ね?」
どうにか明るくしようとよろしいはそう提案した。
「そうだね。」
「グル!」
と全員で作業に取り掛かった。
「あ、いつの間にか見られてた様ね。」
そのまま、視界が暗転した。
はい、お久しぶりです。
もう1周年過ぎましたが、改めてありがとうございます!
投稿数で言うと1ヶ月に1本のペースではありますが、皆様が見てくださったお陰で続けられています!
色々と延長したりしているのでそれを成し遂げたいですが、リアルの事もあるのでのんびりと投稿していきます。
これからもよろしくお願いします。
それでは、本日はご来館ありがとうございました。
またのご利用お待ちしております。




