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あのコの一番そばで、私、輝くっ!  作者: そるみ
第1章 あのコとの穏やかな毎日

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4 あのコの誕生日、クラスで最後?!

いつも読んでいただき、感謝です。

 リビングに入ると、クラスメイトたちが制服姿のまま、みんな集まってた。

 東子ちゃんが、ささっと私たちの前に来て、 「あっ! ひむかちゃんに、ひいかちゃん! 来てくれてありがとう!! 席は決まってないから、好きなとこ、選んでね」 って。

 「ひむちゃんは……あれっ?!」 私が声を掛けようとしたら、いつの間にか、ふらふらっと祐子ちゃんがいるテーブルに向かってた……何だか、焼けちゃうなぁ、祐子ちゃんに。

 気を取り直して私は、きゆりちゃんと俊明君のいるテーブルに。

 ま、立食だから、席なんてあってないようなもんだし、ねっ。


 「それでは、娘たちの誕生日会を始めます。 私は母親の真唯です。 では、娘たちから開会の挨拶を……」 

 ママにバトンを渡されると、ささっと前に歩み出る東子ちゃんと、その後をそろそろと付いていく朝子ちゃん……ホントにこの双子ちゃんは対照的、あはは。

 「今日はクラスメイトみんなに祝ってもらえて、妹共々、すごく幸せです。 どうか、楽しんでいってください。 私たちが一生懸命考えたプレゼントも用意してるので、楽しみにしてください。 じゃぁ、グラスを手に持って、乾杯しましょう」 

 何か、立派すぎない? 東子ちゃんのスピーチ。 私が結婚する時、スピーチ頼もうかな、な~んて。

 「かんぱーーーーーーい!!」

 「「かんぱーーーーーーい!!」」


 場が盛り上がってるさなか、私のところに、東子ちゃんと朝子ちゃんが回ってきた。

 「ひいかちゃん、お母さんお手製のショートケーキ、どうかな? イケてるかな??」 首を軽く傾げながら私に尋ねたのは、東子ちゃん。

 「うん! すごく美味しい!! 二人のママって、パティシエだったのかなって」

 いや、お世辞じゃなく、マジで美味しいの。

 甘さ控えめで、スポンジもふわふわ……いくらでも食べれそう。

 私のママは得意なのが洋食で、ジャンルが違うけど、これはママも焦るかもしれないレベル。

 「パティシエってー、そんな凄くないよー。 でもでも、ママの作るケーキ、美味しいでしょー。 まだまだデザートは続くからねー。 別腹の準備、してねー」 朝子ちゃんのニコニコが止まらない。

 「大丈夫、別腹全開、準備開始~~」 おチャラけて、お腹をポンポンって叩いて、まだまだ食べるよPRをしたら、 「そっかぁ~~、そうだよね~~」 東子ちゃんに大ウケし、横から眺めてた朝子ちゃんにもニコニコが伝染してる。

 「誕生日会にちなんで、折角の機会だから、みんなの誕生日を訊いて回ろうって思い付いたの。 いきなりだけど、ひいかちゃん、トップバッター、受けてくれるかな?」

 東子ちゃん、それ、いいアイデア。

 誕生日をお祝いするのって、こんなハッピーな気持ちになれるんだもん。

 「うん、いいよ。 私は5月27日。 二人には負けちゃった。 ね、お姉ちゃんたち」 ちょっとおどけて答えてみる。

 「そっかぁ、ひいかちゃんも結構早いね。 ちょっとだけお姉ちゃんだね、私たち。 あはは」 東子ちゃん、同じノリで返してくれて、ほっとした。

 「じゃぁ、他の子たちにも訊いて回るね……また後でね、ひいかちゃん」 そう言い残し、二人は別のテーブルに移っていく。

 ホント、ここまで仲の良い姉妹って……一人っ子の私には、うらやましいよ。


 うぷっ……もう食べれないよぉ~~。

 幸せ気分でデザート後の余韻に浸ってると、東子ちゃんと朝子ちゃんが会を閉めにかかった。

 「今日は私たちにとって、最高の想い出になりました。 祝ってくれて、ありがとう。 これからも仲良くしてくれると嬉しいな」 東子ちゃんと朝子ちゃんが二人揃って、腰が直角になるくらいに頭を下げてる。

 こちらこそ、いい想い出になったよ~~。

 私も、こんな風に誰かに祝ってもらえるといいなぁ~~、誕生日。

 「ところで、最後に……さっき、私たち、みなさんの誕生日を聞いて回ったんだけど、凄く不自然なことに気付いたの。 ここでみんなの誕生日、発表してもいいかな?」

 あれっ?! どうしたの、東子ちゃん、急に低い声出したりして。

 隣にいる、どっしり構える俊明君ですら、何事?! って顔で聴く態勢に入ってるよ。


 ・・・・・・


 私たちクラスメイト全員の誕生日を読み上げてたけど、細かい日にちは忘れちゃった。

 でも、一番遅いのが……ひむちゃんなの?!

 だって、ひむちゃんの誕生日、5月31日だよ?

 ひむちゃんもそれに気付いたのかな? 何だか呆然と立ち尽くして、何やらぶつぶつ言ってるような。

 「「えっ?!」」 そりゃ、皆驚くよね。

 「12ヶ月にまんべんなくバラけるのが自然なはずなのに……こんなに集まることって、あるのかな?」 東子ちゃん、何気なく変な謎を暴いちゃったみたいな……ちょっと怖いよぉ。

 「あっ、あっ、ごめんなさい! 楽しいパーティーの最後に変な話、してしまって……まさか、こんな結果が出るなんて思わずに、何気なく尋ねてたから……」

 やっぱ、偶然? でも、そんな事、偶然に起こりうる??

 私もそうだけど、クラスメイトたちもみんな、一様にキツネにつままれたような顔で、プレゼントを抱えて帰っていったよ。


 家に帰ってからも、その出来事が頭から離れなくて……ママに事の次第を話したの。

 一緒に驚いてもらおう、って思ってたのに、何故かママは逆に冷静になって……。

 「ひいか、誕生日って言えば、小さい頃に、私が夢の中で神様のお告げを聞いたって話、したの覚えてる?」

 「えっ? う、うん。 ママのその話が、ひむちゃんと深いお友達になるきっかけになったんだもん」

 「あの頃はまだひいかが幼かったから……まだ話してない事があるの」

 ママ、何だか顔がマジになってる。

 これは聴かなきゃいけない系の話だな。


 「実は、ひいかは予定より1週間早く生まれたの。 早産ね。 それだけならよくある話だろうけど、不思議なのは、その前日、夢に見た事なの」

 今の私なら、何を言ってるのかは分かるけど……いきなり、そんな重い話、始めるの?

 「本来なら予定日に生まれるはずの娘さんを、私の都合で早産をお願いする事になって、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 どうぞ、許してください、って」

 急に声のトーンを変えて喋られただけでもビビってるのに。 

 「ちょ、ちょ!! 言ってる意味が訳分かんない。 それ、誰のセリフ?」

 「姿形は登場せず、声だけだったから、誰かは分からないの。 でも、落ち着いた感じの女性の声だった」

 想像力豊かなママ。

 ちょっと私にその能力、分けて欲しいよ。

 「あ、ひいか! 今、私の空想話になんて付き合ってられない、って思ったね? ここからが大事なんだから、真面目に聴きなさいよ」

 あらら、顔がマジです。

 「私ですら、生まれてくるのが男の子か女の子か知らないのに、娘さんと言い当てたのにも驚いたんだけど……生まれて何年か後に、娘さんにとって、かけがえのない存在になる運命の女の子が声を掛けてくる事になります。 その子を見分ける方法は、誕生日。 娘さんより数日遅いのです、って」

 あっ!! それ、小さな頃にママに尋ねられた事じゃない。

 それで私、ひむちゃんの誕生日を訊いたんだから。

 「だからね、ひいか。 夢の神様の言う事が本当なら、ホントはひいかが誕生日、一番最後だったのかもよ」

 私もう……変な汗を搔きまくって、震えてきちゃったよ。

本編の第8話と第37話をベースに書き上げました。


☆今回気を付けた点☆

ここでは、本編でのひむかとは対照的な、ひいからしいエピソードを描く事に力を注ぎました。

同じエピソードが、視点を変えるだけでここまで違うものになるの?って、思えてもらえるように。

※第24話との整合性を取る為、小さな改稿を加えました。

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