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52 イッシカーリ学園?

「オイテイクナンテ、ヒドインダヨ」


無事に井口と合流した俺は、会う早々怒られた。

何故か設置してあるステージの上で正座させられて。

井口さんを忘れたのは、さすがの茅野さんも許せなかったようで、ここに座らされた。


「でも茅野さんも忘れていましたよね?」

「わ、私は覚えていたわよ?福山さんに何か考えがあるのかと思って・・・。もう!立っていいわよ!」


最後は目を逸らしながらだったので、忘れていたのは間違いないだろう。

まあ体はゾンビ化していて、足が痺れることもないので、苦にならないから良いだろう。

では6デッキの探索をしようか。

6デッキは中央の部分にも個室があり、5デッキの倍はある。

正直、さっきのやり方では時間がかかり過ぎる。

なので、大橋と阿澄に扉を開けて回らせ、その後を俺が着いて行き、部屋から出て来たゾンビをエントランスへ送る。

そこで待ちうける茅野さんが、次々とゾンビを滅し、井口が窓からゾンビを投げ捨てる。

つまみ食いは忘れてないようだ。

これのおかげで、客室の探索は数十分で終わらせる事が出来た。

次にプロムナードという通路を通って奥に進むと、映画館みたいな所に出た。

ラウンジと言うみたいだ。

映画館みたいに客席が段になっているので、ゾンビが潜んでいてもわかりづらい。

俺は力を使い、その場にいる全員に立つよう命令するした。

すると、5体のゾンビが立ち上がったので、エントランスへ送った。

井口が美味しくいただいたようだ。

ラウンジをグルッと回るとレストランに出た。

ここにも数体のゾンビがいて、厨房の前に集まり扉をバンバンやっている。

もしかして生存者がいるのか?

ゾンビ共をサクッとエントランス送りにして、扉の外から声をかける。


「誰かいますかー?」

「えっ?誰ですか?」

「助けに来ましたー」

「本当ですか?」

「本当だから早く出てきなさい」


俺ののんびりとした会話に業を煮やした茅野さんが急かしてきます。

女子の声に安心したのか、中から男女3人が出て来た。


「ありがとうございます。私はここでコック長をしている、オオハラと言います」

「インフォメーションのオリカサです」

「ウェイターをやってるスギヤマです」


こちらも自己紹介を行う。

井口がいなくて良かったな。

見たら驚くだろうし。


「それで、どうしてここに?他の人は?」

「ここで夕食の仕込みをしていたのです。そうしたら下の階から悲鳴が聞こえて来て、様子を見に行ったら下の階にいた人達が、7デッキの方へ逃げて行ったのです」

「私はインフォメーションにいたんですが、フラフラとした人が乗船口から入って来て、次々に人に襲いかかったんです。私も逃げたんですが転んでしまい、ちょうどいたコック長に連れられ厨房に逃げ込んだんです」


オオハラさんとオリカサさんが答えてくれる。

スギヤマ君はまだ怯えているようだ。

頑張れ男の子。


「わかりました。俺達で船内のゾンビ共を片付けるので、もう少しここで待っていてくれますか?」

「出来るのですか?希望が見えてきました」


オオハラさんと約束し、その場を後にする。

2人の話しだと、まだ上の階には生存者がいそうだな。

ゾンビも沢山いそうだけど。

そう考えながら、ふとレストランの窓から外を見ると、見覚えのあるトラクター達が船内に入って行くのが見えた。

今のところ問題はないので、あっちに大橋を応援に行かせる事にした。


「大橋。向こうの皆を守ってくれるか?」

「わかりました!」


意気揚々と走っていく大橋。

内田さんや佐倉と一緒になるのが嬉しいのだろう。


俺達は、今度は忘れずに井口と合流し、7デッキへとエントランスの階段を上る。

だが予想していたゾンビはそこにはいなかった。

しかし、外へと出れる扉の隙間からゾンビの群れが見えてしまった。

何故外に?

とりあえず俺達も外に出て、近くにいたゾンビ共を停止させる。

周囲を確認すると階段があり、その上にもデッキがあるみたいだ。

あるとしたらブリッジだろうか?

改めてゾンビ共を見ると、様々な格好をしていた。

オリカサさんと同じ制服を着た女性、ウェイターやウェイトレスの制服もいる。

後はお客さんだろう。

スーツ姿の高齢の男性や、ドレス姿のおめかしした女性、子供もいるので家族連れで来た人もいるのだろう。

フェリーの船員ぐらいは配下にして助けてやりたいが、そこまでする義理はない。

それに、俺達が特別であって、基本的には生存者との共存は無理だろう。


「死者の王が命じる。貴様達は、全員海に落ちろ!」


だから容赦はしない。

例えブリッジから、知り合いの名を呼ぶ声や悲鳴が聞こえたとしても。


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