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プロローグ
今は昔、人間と魔人のふたつの種族による戦乱の時代がありました。
長きに渡る戦いにより疲弊し、とうとう後がなくなった人間の国の王は異世界から勇者を召喚することにしました。召喚された勇者たちは皆、一騎当千の如き力を持っていましたが、一人、ある少年だけは誰もが使える魔法を使うことが出来ませんでした。
そのため、彼は多くの人々に『無能勇者』と罵られ、孤立していったのです。
しかし、彼は諦めませんでした。絶望的状況の中戦い続けたのです。
そんな彼に惹かれた者達が一人、また一人と増え、とうとう彼は一人ではなくなりました。
彼は決して『最強』などではありません。
『勇者』のような圧倒的な力もなければ、『英雄』のように 仲間の死を厭わず、前だけ見て走り続けられるほど非情にもなれない。そんな中途半端な力と心をを持つ『人』なのです。
でも、だからなのでしょう。仲間が彼を支え、彼と共に戦ったのは。
『勇者』じゃなくても、『英雄』じゃなくても。いつも隣で戦ってくれる『無能勇者』と共に歩んだのは。
これは、ドン底から這い上がり、人々を護った彼の——。
——『無能』な『勇者』の物語。
初投稿です。拙い文章ですがよろしくお願いします。




