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シスコン兄貴と妹の共同生活  作者: 暁一
五章
16/16

最近、後輩のようすがちょっとおかしいんだが③

「うむ、書き終わったぞ」


上谷が書き終えたようだ。


「お、どんなのになった?」

「学園バトル物だな」


学園バトル物か……俺達のやりたいことを使用となると舞台はそうなるか……。

厨二臭くなりすぎなければいいが……。


「メインヒロインは後輩にしてますよね?」

「やっておる、他にも妹、先輩、幼なじみ、親友と登場さておるわ」

「それでいいです」


鈴菜はその上から目線をどうにかしろよ……。上谷が切れても知らんぞ。


「まずは見てみようか……」

「主人公が……新橋和人って、おい!」

「どうかしたのか?」

「なんで、俺なんだよ!?」

「新橋ではないぞ?偶然名前が一緒なだけで」

「そんな偶然あってたまるか……」


主人公が俺とかなんでだよ!?やりたいならせめて自分にしとけよ!


「とりあえず、読んでみろ」

「ああ」


基本的には上谷の小説の内容ははっきり言って、良かったと思う。バトル要素も程よく入れられていて、ヒロイン達も可愛い。だが問題はある……。


「なんで、俺達が登場人物なんだよ……」


上谷は俺だけではなく、文芸部全員を登場させていた。

後輩の鈴菜、妹の琴羽、幼なじみの友香里、先輩の樟葉、友人の信山と真……全員登場していた。


「上谷先輩……」

「……なんだ?」


鈴菜が上谷に喋りかけた。

そうだ、文句言ってやれ。


「分かってるじゃあないですか」

「そうだろう」

「はあ?」


何が分かってるんだ?文句じゃあないの?


「俺達が登場人物でいいのか?」

「何を言ってるんですか?いいに決まってるじゃあないですか」

「お前が何を言っているんだ!?」

「先輩には分かりませんよね……他の人は納得してますよ?」

「そんなバカな……」


他の奴らを見てみる。


「なっ!?」


別に不満そうな顔をしているやつは一人もいなかった。

それどころか満足気である。


「お前らホントにいいの?」


俺は全然良くないんだが……。


「別にね……」

「むしろそっちのほうが……」


なんで賛成ばかりなんだ?名前だぞ?個人情報だぞ?


「琴羽もなのか……?」


恐る恐る尋ねてみる。


「別にどっちでもいいよ」


琴羽はどちらでもいいみたいだが、俺以外は他賛成だ……。

なんで、そんなに乗り気なの?


「ああ、もういいや……次の人どうぞ」


めんどくさいので諦めて次に行こう……。

次は友香里か、ちゃんとメインヒロインは後輩のままになるかな……。



数時間後……。


「できたよー」

「ああ、やっとか……」


書いてる間はすることがなかったので漫画は読んでいてた。あ、ジャ○プね。


読むこと数分後……。


「まあ、いいんじゃあないか?」

「そうですね、バトルシーンも入れられていますし」

「詳しくはないので良く分からないけど、良かったと思います」

「うむ、少し侮っていた」

「はあ、良かった」


友香里の小説の評価は上々だった。

感想のない二人は待たされすぎて寝ているが、いつものことだ。


「そろそろ下校時間だし、また明日にするか」

「そうですね、まだ文化祭まで時間もありますし急ぐこともないでしょう」

「じゃあ、帰ろっか」

「そうだな、行くぞ、琴羽」

「えっ、あの二人は?」

「いつものことだ、気にするな」

「……大丈夫なの?」

「顧問の先生に怒られるぐらいかな」

「それって大丈夫なの!?」

「別に二人が怒られるだけだ、気にしてると禿げるぞ?」

「禿げないよ!!」


琴羽に禿げられても俺が困るが……。

ツルツルの琴羽を愛せるか分からん。


「我は先に帰るぞ、起こしていくなら先輩だけにしておけ」

「おう、分かった」


上谷に言われたように樟葉先輩だけ起こすか。


「先輩、起きてください、帰りますよ」

「あと、5分……」

「そんな、テンプレなこと言ってないで、起きてください」

「お〜んぶ〜」

「馬鹿言ってないで行きますよ」

「お〜んぶ〜」

「はあ、仕方無い……」


俺は樟葉先輩の耳元で囁いた。


「秘密バラしちゃいますよ?」

「な、なんことかな……」


そう言いながらも、物凄い汗をかいていた。


「じゃあ、言っちゃってもいいんですね?」

「起きるから!!起きるから!!」


普段あまり大きな声を出さない樟葉先輩だが、こいうときは誤魔化すために大きな声を出す。


「樟葉先輩、静かにしないとまた苦情来ますよ?」

「ごめんね、鈴菜ちゃん……」


この部活にはよく苦情が来る。

主に樟葉先輩か上谷だが……。

「とりあえず、俺ら帰るんで、戸締りお願いします」

「えっ!?」

「じゃあ、行こうか」

「うん」

「あ、うん」


先輩と真を置いて部室を出た。


「置いていって良かったの?」

「いいんだ、寝てた先輩の罰ってことで」

「と言っても関係なく先輩がやってるけどね」


押し付け……任せてるからな、先輩の仕事だ。もちろん、先輩だから敬ってる……。


「帰るぞ」

「うん」

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