VS□□□□□□□□ turn1-part① 敵の先制攻撃=絶望とかいうクソゲー
ダグ達は、白い空間に立っていた。
ここはどこだろう。周りを見る。
よかった。皆いる。
サミダレ。
「ここ、何処なんですか?屋内……さっきまで森にいましたよね」
ローズ。
「警戒して下さいよ、ダグの旦那ァ。この空間に漂う魔力…………尋常じゃない」
ルイン。
「…………ダグ。この場所、なんか嫌」
「同感だ」
ダグは短く返した。ローズの言う通り警戒する必要を感じたからだ。凄まじい殺気を感じる。
「やあ、ボクの部屋へようこそ」
「…………四天王、バルバルフ」
「おやぁダグ君。キミとは初めましてのはずだよね」
「…………。」
相変わらずだな、コイツは。目の前にいるのに、ボヤけてよく見えない。声も高いのと低いのと色々混ざってる。大柄なヒトガタの黒いモヤモヤが喋ってるんだが、性別も分からん。
「ねえ。ボクがまだ名乗ってないのに、何故ボクがそうだと分かる?四天王の名前だって人間は知り得ない。知った者は即時排除しているんだけど?ああ、ボクは四天王のバルバルフで正解だよ。よろしくね。ダグ君」
「初めましてなら、貴様こそ何故俺の名を知っている?それに何故俺がそうだと分かる?」
「君は有名人さ。古城にまで来れる人間なんて面白いもの。我々の間では注目の的さ」
「…………〈今回〉はまだ、古城には行っていないんだが?」
「あはははは。ジョークだよ」
奴の殺気が膨らむ。
「笑えん。何者だ」
「四天王バルバルフ」
「仮の名だろう?」
「くくッ……」
巨漢にも見えた黒い人影は、ローブを脱ぎ捨てると今度こそ殺気を解き放った。出てきたのは金髪のロングヘアの白人の少女。何故か裸足。真っ赤なワンピースは血の色みたいで不気味だった。
「そーだよ!」
少女はにっこり笑うが、殺気が尋常ではない。手には髑髏がびっしりあしらわれた柴色のごっついデスサイス。
「ダグ君。君、さっき自分がした事覚えてるよね」
激しい頭痛に膝をつく。絶望の未来に関わる全ての真実。邪神の存在。自分で首をもいだ世界線の記憶。それらが泉から溢れるように、パンクするくらいの勢いで思い出される。この少女の仕業だろう。
「ぐああああッッ……!!がは!首、首、ぐぼぁぁぁぁ……げほ、ぐは」
ダグは嘔吐した。
他の三人も殺気にあてられているようで、膝をつき、苦しそうに唸ってる。
「君たちが幾つか前の世界線で聖炎のホロカイザーにやった先制攻撃を真似してみたんだけど、凄い効果だね。全員一瞬で殺せそうだけど、一応この世界の枠組みに従ってあげるね。お人形さん達ー、ほら立ってよ。ボクと遊んで下さいな!」
「ぐがはッ……お前はッ…………まさか!?」
「邪神だぞ?崇めるか?」
「断固ッ…………断るッ!!!」
「あはは」
「そー来てくれなくちゃあ、面白くないよね!」
少女はクスクス笑っている。
戦闘、開始。
…………。




