VSアビスウォーム・タイラント turn3-part③
「次はサミダレの手番なんですよ。暴れないでくれません?」
どかん!ばきん!ばぁん!ずががが……
ウォームの尻尾が周囲の岩石を凪ぎ払う。先ほど、ウォームが自分で吐いたものだ。
やりたい放題。大暴れだ。
どば。
未だ、吐き出される小石がサミダレを襲う。
ジャキン!真っ向から斬り伏せる。
ごば。
更に、吐き出される泥の雨がサミダレを襲う。
ズバン!ズバン!ズバン!真っ向から斬り伏せる。
どどん。
まだまだ、吐き出される大岩がサミダレを襲う。
着弾。サミダレがいない。潰れてしまったのだろうか。
「なぁんて、ね。自分から遮蔽物作ってくれるなんて、マヌケさん……ほら、捕ったよ」
目にも止まらぬ速度でウォームの懐を貫く、弾丸のごとき一撃を皮切りに、幾重にも刃が振るわれる。サミダレのスキルによる連続攻撃だ。早い。早い。大牙を一つ折り、潰れた目を尚穿ち、また大牙を一つ折る。
サミダレの攻撃が終わる。
「フィニッシュです。見せてあげます!」
サミダレのコンボフィニッシュスキルが発動!
【六刀千斬・究極lv.EX】
死闘の最中、魔力が最高潮に達した時のみ繰り出せる最高の斬撃。神速の六回攻撃で相手を細切れにする。体調が絶好調でないと使用できない。
「土に還れーーッッ!」
ジャキィィィィィン
ジャキン
ジャキン
ジャキン
ジャキィィィィィン
ジャキィィィィィン……
カチンと納刀したサミダレは振り返る。
すぱっ。すぱ、すぱ、すぱ、すぱぱぱぱぱぱ。
ぶしゃッッ!!
「vovovo……vovovovovoooo……」
ウォームに幾つもの刀傷が走る。やがて傷は、言うべき台詞を思い出したかのように、血肉や泥を吹き出す。終わりだ。やがて、ウォームは倒れた。
どっしぃぃぃぃん。
「いやはや、何とかなったか……ルイン、その傷で、よく持ちこたえてくれた」
……パタリ。
「ルイン!」
「ルインさん!」
ダグとサミダレはかけよる。ローズは辺りを警戒している。ルインは気絶した。やはり限界だったか。赤ポと青ポを浴びせるように飲ませると、やがてルインが咳き込み、意識を取り戻し、ダグを見てくすりと笑うと「ダグ、少し寝る……」と言って眠り出してしまった。懐中時計を見やる。朝から戦い、休みを挟み、古城突入は昼頃となった。
邪魔な魔物や魔将どもさえいなきゃ、こんな何度も何度も見慣れた城、30分で踏破してやるのに。ダグはまた、月の昇る頃に魔王と戦うんだろうなぁと、過去の光景を思い出していた。
「(赤い月を背景に魔王を名乗るなんて、ちょっとだけ憧れちゃうよな……)」
ダグの独り言は、誰に聞かれる事もなく、心の奥底に、その息を潜めた。
9月25日書き留め分、掃射完了!
そのうち次弾装填します!




