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決戦の古城は赤い月とともに  作者: 牙龍 仁華
Save data 01.第二章 黒の樹海
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猫の杖と竜の屍 turn1-part③

side:猫ローズ&ダグ


猫が氷柱を飛ばす。ドラゴンゾンビAには効いていない。青白い炎の熱線が放たれる。俊敏に飛び退く猫に、あんな大振りの攻撃が当たるようには見えない。何手繰り返しても、当たりはしないだろう。ローズのおっさん形態は愚鈍……という程ではないのだが、明らかに回避性能の向上が見て取れる。素晴らしい恩恵だ。猫の杖、侮り難し。


「だが千日手だぞ、それでは」

とりあえずスキルは使えるようだ。すげー猫だな。

充分戦力になる。だがこの出力では相手が悪いようだ。そして、元より相手を選ぶ事など出来ないのが戦いだ。


再び氷柱が飛ぶ。アンデッド種でなければ、冷却ダメージから筋力をダウンさせたり、凍結スタンによる行動阻害も出来るスキルなのだが……それだけでなく、火力が若干落ちている、のか?致命的な程に明確ではないが。

ローズの攻撃の繋ぎ目に、ダグは援護攻撃を開始する。


「エレメンタルよ、迷える亡者に光の導きを」

パァァァ!輝きがドラゴンゾンビAを照らすと、その腐った体はでろでろと溶け落ちてゆく。


「ローズ。止めを」

「ブミャーーオォ」


幾つもの大きな氷柱がドラゴンゾンビに突き刺さる。やがてドラゴンゾンビは氷像となり、パリンと砕け散った。


「戦えるには戦えるようだな?あの俊敏な回避性能には驚いたぜ、猫ローズよ」

「ブミャ……!?」


ぼふん。


「あ!戻れたぁー!!まったくダグさんよぉ!いきなり猫にしないで下さいよ!?ああ怖かった。猫から見た人間とドラゴンゾンビ、あんなにデカいんだなぁ!」


「計測の結果、約20分猫でいられるようだ。戦闘で魔力を消費しなければもっと持続できそうなもんだな。だが、この地で戦闘を避けるのは不可能に近いか。猫の杖、意外と使い所が少し難しいかも知れん」

「聞いちゃいねぇー!」


ともかく勝利だ。猫形態での古城攻略、一考の価値あり。強力無比にて死闘必至な六魔将との戦いを避けたり、或いは不意を突けたりするかも知れん。温存、奇襲、どちらも大きすぎるリターンだ。危険を冒す価値は十分ある。

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