6/12
Episode 6
仕事が終わり、会社を出る。
「未来、迎えに来た⋯」
「っ⋯ユウ!?あ、ありがとう⋯」
少し乱暴に手を繋がれ、引っ張られるように歩く。
「っ⋯あ、あの⋯ユウ?」
「⋯何?」
「⋯何か、怒ってる⋯?」
「⋯別に」
重い沈黙が流れる。
何かを話したいのに、ユウの雰囲気がそれをさせてくれない。
半歩先を歩くユウが、酷く遠く見えた。
「⋯なぁ、俺言ったよな?」
「っ⋯な、何を?」
「他の男と仕事以外で仲良くする必要ないって」
「⋯うん⋯」
「なのに、何で2人でカフェに居た?」
「っ⋯それは⋯仕事の話を⋯」
「仕事の話にしては、楽しそうだったけど?」
「っ⋯」
「言い訳はいいよ、未来は俺の気持ちをわかってくれないみたいだし」
「っ⋯違っ⋯」
「未来、明後日休みだよな?」
「えっ⋯?⋯うん、休みだけど⋯」
「俺の家に来るか?」
「っ⋯い、いいの?」
「ああ、未来に見せたいものもあるし⋯」
ずっと行きたかったユウの家に行ける。
嬉しいはずなのに、何故か胸がざわついていた。




