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ゾンビ化した君と夜の世界を廻る  作者: 中川謳歌
第1章

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その古い金貨はそんな価値があるの!?

「ハンテさん、こんにちは。魔物の素材の換金と昔のお金のことについてお聞きしたいのですが」


「はい。じゃあ、横のカウンターでお願いします」


カウンターに吸魔コウモリ、ガルガング、リンドさんから預かった金貨をシートの上に置いていく 。倒したモンスターやその時に出た素材は売れば基本買い取ってくれる。買い取ったギルドは、モンスターを解体や鑑定し、それぞれ肉屋、武器屋、防具屋などに売って社会が循環している。


「吸魔コウモリ46匹、ガルガング20匹、素材5個ですね。頑張りましたね。ん?」


手袋をはめたハンテさんは昔の金貨を手に取り、まじまじと見る。


「これは見たことない金貨ですね。どこで手に入れましたか?」


「知人から預かったものです。古いお金なので使えるかどうか聞いてくるように頼まれまして」


ハンテさんはモンスターや金貨などを鑑定するため、カウンター奥の部屋に入って行った。マジカル弾の元が取れると良いな。


「ルポルテさん、お待たせしました」


少し待つと、ハンテさんがお金の入った袋を持って戻ってきた。


「買取金額ですが、討伐したモンスターの買い取りが銀貨1枚と銅貨46枚となります。昔のお金ですが、これは200年近く前のものになるので使用できません。しかし、非常に価値があるものです。その古い金貨1枚あたり金貨1枚と銀貨30枚で買い取らせていただきませんか?」


モンスターと素材の金額に泣きたくなったが、昔の金貨の価値が高いと知り嬉しくなった。リンドさんは金貨を沢山持っていたのですごい金額になるだろう。


早速、受け取りのサインをしモンスターなどで得たお金、昔の金貨で得たお金を別々の袋に入れ冒険者ギルドを出る。リンドさんは冒険をしなくても十分暮らせる金額だった。金貨を見ると喉から手が出るほど欲しい額だったが、不埒な事をしたらあの爆炎で私は焼き尽くされるだろう。



冒険者ギルドを出ると、すぐハンバーグが美味しいお店に入った。途中、モンスターをリンドさんと戦ったのでマジカル弾での戦闘で利益が出るか分からないが、今はとにかく美味しいものが食べたい。いつもより少し豪華なハンバーグセットといちごパフェを注文した。


昼食を堪能し、食後はお店で少しゆっくり休んで道具屋へ向かった。リンドさんに頼まれていた包帯などいくつか購入した。マントはどうしよう?武器屋か魔道具屋か迷ったが、以前行ったドワーフの店主いる武器屋に防具も少し取り扱っていたので、そちらに行く事にした。


「いらっしゃい!前に来てくれたお嬢ちゃんだね。どんな用だい?」


「男性用の魔法使いのローブは取り扱ってますか?」


あるよ!と言ってドワーフの店主は店の奥に取りに行った。しばらくして戻ってきたドワーフの店主は、2つのローブをテーブルの上に並べた。


「左のこのローブは炎の防御の付与、右のローブは眠り・麻痺の防止の付与で、こっちの方が少し高い。まあ、あれは高すぎてなかなか売れないけどな」


ドワーフの店主が指さす方向に目を向けると、いかにも高そうなローブがガラスケースに入れて飾ってあった。


「あれはな、ほとんどの魔法を防御する付与がかかっているんだ。すごいだろう。でも、これは欠点があって回復魔法も防いでしまうんだ。有名な冒険者も見に来たけど高いし、なかなか売れねぇ一品だ」


ほとんどの魔法を防ぐのはとても魅力的だけど、回復魔法も使えなくなると…ん?リンドさんにはどうだろう?ゾンビ化しているから、どっちみち回復魔法はダメだし、いいんじゃないかな?


「あの…これっておいくらですか?」


「これは本来なら金貨20枚。なかなか売れないから値下げして金貨18枚ってとこかな?」


さっき換金したリンドさんのお金を確認する。かなり高額だけど、これなら買えそう。早速、その高級ローブを買うことにした。


「おっ!お嬢ちゃん!お目が高いね。ローブは少し時間をもらえば大きさの調整できるから、合わなかったらその人ごと連れておいで」


紙袋に入った高級ローブを受け取る。こんな高級品を失くしたら大変だ。リンドさんにちゃんと渡すまでしっかり持っておかないと。


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