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非日常世界へようこそ  作者: 紫音
第三閉
50/50

「シナリオ?」

シールズが姿を消してから1週間。

「・・・やっぱり手がかりがないとどうも動きをとることができないわね。」

魔女がため息をつきながら口を開く。

「仕方ねぇだろ。俺だって、どうにかなりそうだぜ。」

紫電がソファから体を起こして魔女に向く。

「山上さんから、連絡はありましたか?」

「いやー。先輩からは、何もありませんね。」

須藤がスマホをいじりながら首をふる。

「雷野郎も、何も感じ取れないか?」

紫電がライメイを見る。

「我は、ライメイだろうと・・・いや、なにも感じぬな。」

ライメイがため息をつきつつ首を振る。

「あれ?そういえば、アリスさんはどちらに」

梨杏が辺りを見渡す。

「アリスなら、1人になりたいっていって、何処かにいったぞ。」

ローンが答える。

「1人で?ニカルを置いて!?」

魔女が大声を出す。

「あまり、騒ぐでない・・・無論我もついて行こうとした。・・・だが、小娘が置いていったのだから、無理強いはできん。」

机に置かれていたニカルが静かに話を始める。

「今すぐむかえに行った方がいいんじゃないですか?」

梨杏が立ち上がり、外に走り出そうとした。

「やめておけ、場所がわからんのに向かってどうする。」

ニカルが静止させる。

「で、でも・・・。」

梨杏が取っ手に手をかけて、言葉を詰まらせる。

「梨杏。気持ちはわかるけど、ニカルの言葉の通りよ。落ち着きなさい。」

魔女が梨杏の手をとってソファに座らせた。

「・・・なにかあったら、我が少しは感じることができる。今は無事だ。安心しろ。」

ニカルが梨杏に答える。

「・・・・・・」

「確かにこの状況で1人になられるのは、心配ですが、今は戻ってくるのを待ちましょう。」

須藤が皆を落ち着かせるように話した。


アリス視点ー。

「・・・・・」

アリスは1人で、町の中央にある。大きな図書館に来ていた。

「・・・・・」

静かな空気のなか、ペラペラと紙をめくる音が辺りを包む。

「随分と難しい顔をしてるのね。」

アリスを視線を声のする方に向くとエポカが頬をつきながらアリスの目の前の席に座っていた。

「・・・・・」

アリスが顔を上げ、周りに視線を向けるとまるで時が止まったように人が動いていなかった。

「1人でここにいるなんて、危ないことするわね。」

エポカがニヤリと笑う。

パタンと本を閉じて一息ついて、エポカと目を合わせる。

「今のあなたに敵意は感じ取れないから。」

エポカが目を見開く。

「あらあら。随分と強気なのねぇ。まぁ面白いからいいけど。」

「あなた達の言葉を使うなら、力が戻っていないか、使い過ぎて休憩が必要なんじゃないかって思って・・・違うかしら?」

アリスがエポカの目を見て話す。

「あらあら、わかってるじゃない。本当あなた達には、一向に飽きないわね。」

エポカが立ち上がり、右手をアリスの方に向ける。アリスが唾を飲む。じっとエポカとアリスが目線を合わせる。

「・・・・・」

「・・・・・」

沈黙の空気が2人の間に流れる。

「・・・せいかーーい。そうでーす。私は今、武器のカマを出すことができませーん。」

パッとエポカが笑顔になり、両手を広げてアピールする。

「・・・・・」

「くすっ。いい顔するわねぇ。」

エポカが笑い焦げる。

「あー。笑った笑った。」

エポカが目頭の涙を拭い立ち上がった。

「それじゃ、私からも一つ。」

エポカがアリスの目を見据えた。

「あなたはどうして、あの時シールズを見送ったのかしら?」

ぞくっとアリスに鳥肌がさかだった。

「・・・・・」

アリスが目を瞑り考え込む。

「・・・・・」

数秒の沈黙の後、ゆっくりとアリスが目を開けた。

「あの時のわたしには、シールズを止める意味も理由もなかった。・・・ただそれだけのこと。これじゃダメかしら?」

アリスが椅子から立ち上がり応えた。

「ふーん。理由ねぇー。」

エポカがつまらなそうに反応した。

「もしくは、これも貴方達のシナリオ通りなのかしら?」

「・・・・!!」

アリスが席を戻して、図書館から立ち去った。


「エポカ様。ここにおられましたか。」

アリスが立ち去った後、キュルアーが近くに走ってきた。

「エポカ様?どうかされましたか?」

キュルアーがエポカに話しかける。

「あぁ。ごめんなさい。少しだけ、ぼーっとしたわ。」

エポカがキュルアーに顔を向ける。

「何か進展はあったかしら?」

「はい。少しだけ、盾の女の痕跡が見つかりました。」

「あら?予想より早かったわね。」

「はい、それに関係しているかわかりませんが、もうひとつ、ピースが現れました。」

「あらら、結構なことねぇ。」

エポカが考え込む。

「あっそうだ。キュルアー、貴方私の代わりにアリスを観察しれる?」

「観察ですか?」

エポカが頷く。

「彼女はしかし」

キュルアーが言葉を詰まらせる。

「・・・まだ、確証は持てないけど、うっすらと彼女気付いてると思う。」

キュルアーが唾を飲む。

「お願いできるかしら?」

キュルアーが頷いた。

「それから、ピースについては、今の私でも私達の誰でも勝てないから絶対に近づかないこと。」

指パッチンと共にエポカとキュルアーが姿を消した。

図書館の時間が動き出した。



山上の家ー。

「ごめんなさい。今戻りましたー。」

ガチャと扉が開きアリスが帰宅した。

「おかえりなさい。よかった。ご無事で!!」

梨杏がアリスに駆け寄った。

「うん。ごめん。もう。大丈夫。色々と。吹っ切れたから。」

(・・・エポカと逢いたいしておったから、心配であったが、無粋であったか。・・・なにか気配?雰囲気?が変わったか・・・?)


「あれ?先輩からメールが来ましたね。」

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