プラチナの壁2
「ここが目的の地か」
「そうだよ」
空を飛んで移動すること、約十分ほど。俺たちは目的地に到着していた
「そうか、なんていうか。なんもないところだな」
「まぁ、砂漠だしね」
見渡す限り砂ばかり
「本当にこんな場所にブレードビーストなんているのか?」
「分かんないよ。でも、見つけて討伐するのが私たちの今日の依頼なんでしょ?」
「それはそうなんだが…」
ブレードビーストは獣の習性を引き継いでいる魔物。こんな普通の生物が生息しにくい場所にいるだろうか?それに、いると仮定したとしても、探し出すのは容易ではないだろう。<探知>は地上の魔物を発見するのには適しているが、それは魔力の反射を利用しているから
砂漠となると、地上だけでなく地面の下にも魔物がいることを考慮しなければならない
<探知>は表面よりも奥に行ってしまうと探し出すことはできない
それに、俺の探知能力でも地上よりしたはあまり精度がよくない
「ねぇ、クロス。私が探そうか?」
そんな俺の考えを見透かすかのように、マリカが提案してくる
「マリカ」
「私の能力を使えば比較的簡単にブレードビーストを見つけられるでしょ?」
「それはそうだが、いいのか?」
「いいよ、もう私たちはパーティーなんだし、どうせいつかは見せる日がくるんだから今見せたところで問題ないよ」
「そうか、なら頼む」
「任せて!」
そういうと、マリカは俺たちの前に出る
早速マリカの能力に頼るとはな
「ねぇ、クロス?マリカちゃんって私たちみたいになにか特殊能力を持ってたりするの?」
「あぁ、それもとびきり強力なのをな」
「へぇ~、それは楽しみ」
「マリカ!始めてくれ」
俺がそう声をかけると
マリカは懐から笛を取り出した
「笛?それじゃ音に関する能力なの?」
ダイアがワクワクした様子で聞いてくるが、それを手で制する
ひゅ~ぴょろぴょろ~
マリカが一度笛を吹く
すると、
ゴゴゴゴゴゴゴ
突然、地面が揺れ動き、大きな地響きがなり始める
「だ、大丈夫なんですか?コレ?」
アッシュが不安そうな顔をしているが
「「「「「ギャアアアア!」」」」」
「ヒッ!」
次の瞬間、驚愕と警戒の表情へと塗り替えられた
「ねぇ、クロス。もしかしてだけど、マリカちゃんの能力って、魔物を呼び寄せるじゃないよね?」
さすがのダイアもこの光景に不安と緊張感の入り混じった表情をしている
まぁ、ここだけ見れば誰でもそう思うよな
「そんなわけあるかー。それに、それだったら今使うわけないだろ?」
「いや、クロスのことだから、呼び寄せた魔物たちの中にブレードビーストがいるだろうからそれごと全部やろう、って言うと思って」
「あのなぁ、俺がそんな風に考えると思うか?」
「「クロスだからねぇ」」
「マリカまで!?」
全く、二人は俺のことをなんだと思ってるんだ
「なんでもいいですからこの魔物たちをどうにかしてください!」
従順の笛 クロスとマリカが共同制作したマリカ専用の魔道具
音色が聞こえた全てのものはマリカの能力の影響を受ける




