第一話 遥かなる大陸
大陸の北方、草木すら根を下ろせぬ極寒の台地に、一つの城がそびえ立っていた。
その大陸は、グライハイトと呼ばれていた。
黒く変色した城壁には幾筋もの亀裂が走り、細く伸びた尖塔は、低く厚い雲の中へ消えている。
吹き荒れる雪と氷の中、城はまるで大地から突き出した巨大な墓標のように沈黙していた。
その最上階に、広大な玉座の間があった。高い天井を支える漆黒の柱。壁際に並ぶ燭台には青い炎が揺れ、石床には息をのむほど細やかな模様が広がっていた。
玉座に腰掛ける男の姿は、異様だった。
灰色を帯びた肌。尖った耳。頭部には漆黒の双角がそびえ、王冠を思わせる荘厳な曲線を描いていた。長く伸びた銀灰色の髪は肩を越えて流れ、薄く開かれた黄金の瞳には、底知れぬ冷たさが宿っている。
身にまとうのは、黒鉄と黄金で形作られた重厚な甲冑。表面には禍々しい刻印が浮かび、張り出した肩当ては、獣の牙を思わせた。
男がわずかに視線を動かす。それだけで、燭台の青い炎が低く沈んだ。
魔王。
千年以上の時を生き、数多の魔族からも恐れられる存在。この玉座の間に立ち入ることを許された者は、ただ一人しかいない。
玉座の傍らには、その側近が立っていた。
痩身ながら、その体躯には人のものとは異なる不気味な均整があった。青白い肌を持ち、額から伸びる二本の細長い角は、磨き上げられた黒曜石のように鈍く光り、指先を覆う鋭い爪は、薄暗い炎を受けて冷たく輝いていた。
長い黒髪の下からは深紅の瞳が静かに玉座を見つめていた。
広大な玉座の間にいるのは、この二人だけだった。
吹雪の音だけが、いつ終わるともなく続いていた。
やがて、魔王が口を開いた。
「おい、しかし今日も暇だな」
「はい」
側近は静かに答えた。
「魔王様。以前から思っていたのですが」
「なんだ」
「そのお姿と威圧感からは、どうしてもそのような話し方が想像できません。長年お仕えしておりますが、いまだにその落差に慣れません」
「お前も似たようなもんだがな」
「そうですか?」
魔王は玉座の肘掛けに頬杖をついた。
「で、あいつらは何をやってるんだ。相変わらず『下等種族どもめ』などと言って暴れてるのか?」
「はい。各地で人間どもを襲っております。私たち以外は、実に魔族らしく活動しておりますね」
「まあ、気持ちは分からんでもないがな」
魔王は玉座の肘掛けを指先で二度叩いた。
「本当にすべてを滅ぼしたとしたら、その後はどうするつもりなんだろうな。俺にはよく分からん」
「支配したいのでしょう。力を示し、従わせたいのかと」
魔王は深々と息を吐いた。
「お前は行かんのか?」
「私ですか?」
「たまにはあいつらと一緒に暴れてきてもいいんだぞ」
「いえ、私は魔王様の側近ですから。もっとも、誰かが苦しむ姿を見るのは好きなんですが」
青い炎が、音もなく揺れた。
城の外では、今日も吹雪が荒れ狂っている。
魔王は再び頬杖をついた。
「しかし、本当に暇だな」
「はい」
魔王の城から遠く離れた、グライハイト大陸の南西には大河が流れ、東の帝国と獣人たちの土地を分ける国境になっていた。
その対岸には広大な森林や湿地帯、湖が広がっている。そこに暮らすのは、獣の血を色濃く受け継ぐ獣人族と呼ばれる種族である。
その力は人間の数倍にも及び、気性は荒く、理性よりも本能に従って行動する。
強き者にのみ従い、群れの掟を除けば、秩序というものをほとんど知らなかった。
大河を挟んだ東側には、大陸のおよそ半分を統治する大帝国があった。
帝国では、大河を渡ってきた獣人による略奪や襲撃が度々発生し、人間がさらわれ、奴隷にされることも珍しくなかった。
帝国はこうした獣人の脅威を根絶すべく軍備を増強し、大河の監視を強めるとともに、連れ去られた人々の奪還と獣人勢力の討伐に向け、河を渡る船団を整えていた。
獣人族は、人間より遥かに強く、そして遥かに愚かだった。
少なくとも、帝国の人間たちの目には、そう映っていた。
その大河を渡り、帝国領へ向かう三艘の船があった。
先頭の船には二人の獣人が乗り、少し離れた後方には、それぞれ三人ずつ乗った二艘が続いていた。
「おい、本当にここから上陸するのか?」
一人が岸辺を見ながら尋ねた。
「ああ。砂漠寄りのこの辺りなら、帝国兵の監視も少ないらしい」
「めんどくせえな。あんな貧弱な奴ら、正面からぶっ潰せばいいじゃねえか」
「奴らの中にも強い奴はいるぜ。ここんとこ帰ってこねえ仲間も多いしな」
「帝国のどっかに潜んで、好き勝手暴れてんじゃねえのか?」
「へへっ、それも悪くねえな」
二人は顔を見合わせて笑った。
「まあ、とりあえずゼルク様の言うとおりにしとくか」
「今日は人数も多いし、村の一つでも潰してやろうぜ。そしたら俺も将軍ってやつになれるんじゃねえか?」
「なんだ、その将軍ってのは?」
「お前、知らねえのか。帰ったら奴隷にでも教えてもらえ」
「けっ、どうでもいいぜ。酒と旨い飯さえありゃな」
やがて船が岸に近づいた。
「よし、着いたぞ。ここから砂漠を回って、一番近い村を襲う」
先頭の獣人が立ち上がり、後ろの船へ声を張り上げた。
「おい、お前ら! 上陸するぞ!」
「おう!」
「へへっ、楽しみだぜ!」
後方の二艘からも威勢のよい声が上がった。
先頭の船に乗っていた二人に続き、獣人たちは岸に上がると、砂漠へ向かって歩き出した。
帝国の最も外れにある村から少し離れた砂漠の中に、かつて建物があったことを思わせる崩れた遺跡が残っていた。その石段に、軍服を着た二人の人間がいた。
「おい、起きろ」
青年は頭をつかまれ、ようやく目を覚ました。
「痛っ!」
「勤務中に寝るな」
「まだ勤務始まってないだろ」
「制服を着た時点で勤務です」
「そんな法律ある?」
「今作ったの」
レインはあくびをしながら顔を上げた。
目の前に立っているのは、同期の女兵士、ミレアだった。
「奴らが来たわよ」
ミレアは砂漠の方へ視線を向けた。
「本当にこんな所からも来るのかよ」
レインは気のない返事をしながら、手に持っていたパンをかじった。
「パン食べてる場合じゃないのよ。八人くらいはいるかしら。別にいいけど」
「うーん、なんで今日、俺らだけなんだよ」
レインは面倒くさそうに頭をかいた。
「しょうがないでしょ。あと何日かしたら帝国兵が来て、ここにも前哨基地を建てるんだから。それまでよ」
「だって普通なら、二、三十人くらいで監視させるだろ」
「大河の中央部で建造中だった船が燃やされたの。兵士のほとんどがそっちに集められて、臨戦態勢よ」
レインは残りのパンを口に放り込み、ゆっくりと立ち上がった。
ミレアは呆れた顔でレインを見た。
「あんたが普通じゃないから、二人だけでここに送られたのよ。それに、大勢いたら足手まといでしょ」
「そんなことないけどな」
「さあ、行くわよ。あまり強そうじゃないし、最初は私、見てていい?」
ミレアの口元に、わずかな笑みが浮かんだ。
「今日の夕飯、おごりな」
「いいけど、しばらくは街に帰れないわよ」
「ああ、そうだった」
レインは小さくため息をつくと、獣人たちへ向かって歩き出した。
砂漠を進んでいた獣人たちは足を止め、近づいてくる一人の青年に目を向けた。
「なんだ、あいつは?」
レインは獣人たちに向かって大きな声を上げた。
「おい、獣たち! 何しに来た? どうせ悪いことしか考えてないんだろうけどな」
獣人たちは、牙をむいて低く唸った。
「おい、あいつ頭がおかしいんじゃねえか?」
「まあいい。まずは奴隷が一人できたな。村を探すまで連れ歩くのも面倒だ。ここに置いていくか」
一人の獣人が前に出た。
「おい、人間。お前、一人か?」
「いや、もう一人あそこにいる」
レインは後方を指さした。
「ああ?」
獣人たちがその方向へ目を向ける。
「おお、女もいるのか。こりゃいい。わざわざ来てくれるとはな」
獣人は牙を見せて笑った。
「お前ら帝国兵なんぞ、俺たち一人に数人がかりでも勝てねえのに、二人でどうするつもりだ?」
「おお、獣のくせにずいぶん長く話すんだな。知恵がついてきたか?」
レインは両手を下ろしたまま、気だるげに首をかしげた。軍服の裾が、乾いた風にゆるく揺れていた。
「こ、この野郎……! お前ら、やっちまえ! こいつは殺していいぞ!」
レインはゆっくりと剣の柄に手をかけた。
「おっ、やっと獣らしくなってきたな」
「うおおおっ!」
指揮を執る獣人の後方から、斧を構えた獣人たちが砂を蹴り上げレインへ襲いかかった。
最初の一人が斧を振り上げるより早く、レインはその懐へ飛び込んだ。
銀色の線が走る。
一閃。
獣人の片手が砂の上に落ちた。
返す刀身で、隣から突き出された斧を弾く。
身体を沈める。
二本の斧が頭上を通過した。
次の瞬間、レインの細い剣が下から一気に跳ね上がる。
一人。二人。三人。
獣人たちが次々と倒れた。
だが、攻撃は止まらない。
指揮を執っていた獣人も正面に加わり、半円を描くようにレインを囲んだ。
指揮官の獣人が両手で斧を振り上げる。
右の獣人は柄の端を握り、足首を刈るように低く薙ぐ。
さらに左から二人が間合いを詰めた。
ばらばらの攻撃ではない。
互いの武器が邪魔にならぬよう、振る位置も、踏み込む順番も計算されていた。
だがレインは、正面から振り下ろされる斧には目も向けなかった。
見ていたのは、一番左にいる獣人との距離だけだった。
一歩。
それだけだった。
レインがその獣人の横へ立ったとき、ようやく正面の斧が地面を叩いた。
遅れて、二人の獣人が自分の身体を見下ろす。
細い刀身が一人目の右脇腹から入り、そのまま隣に立つ獣人の左脇腹まで貫いていた。
二人が声を上げるより早く、レインは剣を引き抜いていた。
残された二人の獣人が、唖然と立ち尽くしていた。
レインは二人の前に立ち、引き抜いた剣を横一線に振り抜くと、そのまま鞘に収めた。立ち尽くしていた二人が、遅れて砂の上に崩れ落ちた。
最初に片手を失った獣人が、よろめきながら大河へ向かって逃げていく。
「さすが、最年少の帝国十二蝕天ね」
ミレアはそう言うと、弓を引き絞った。
放たれた矢が、逃げる獣人の頭を射抜いた。
「俺が最年少って言っても、ミレアとは二つしか違わないじゃん。なあ、村に酒場あったっけ?」
「あったら昨日行ってるでしょ」
ミレアは弓を下ろした。
「この辺りには、あそこの村しかないんだから帰りましょう。どうせまた来るなら、村まで来るでしょ」
「そうだな。暑いし、軍服砂まみれだよ。しかしあいつら、最近は爪とかで戦わないんだな」
二人は並んで歩き出した。背後には、獣人たちが倒れた砂地が静かに広がっていた。
グライハイト大陸から遥か離れた海の彼方に、ヤタという島国があった。
ヤタ国の山あいにある町は、朝の光を受けて淡く色づいていた。山の斜面には家々が段々に立ち並び、いちばん高い場所に建つ神宮では、社殿の屋根が静かに輝いていた。
石造りの長い階段が山の斜面を登るように続き、その両脇には、年月を重ねた木造の町並みが落ち着いた風格を漂わせながら立ち並んでいた。
軒の隙間から湯気が立ちのぼるなか、階段の途中を二人の子供が歩いていた。
「ねえヤヤク、タモ婆のとこよっていこうよ」
「えー、また?」
ヤヤクが嫌そうに眉を寄せた。
「お店もうやってるかな。イヨは本当にタモ婆が好きだよな」
「いいじゃん、暇でしょ」
「暇じゃないよ、ヒナモリ様に三日かけて溜めた念で召喚を見せないと」
「大丈夫だよ。行くぞー」
イヨが階段を駆け出した。ヤヤクはその背を追いかけた。
走りながら、イヨが振り返って言った。
「私なんて、昨日、召喚しちゃったもん」
「ばか。また三日たつ前に出しちゃったの? ヒナモリ様に怒られるよ」
そう言いながらも、ヤヤクの目は好奇心で輝いていた。
「それで、なにが出たの」
「狛犬極み」
「極みってなんだよ」
「かっこいいから」
「……で、どのくらい出してたの」
「夜に一時間ぐらい遊んだよ」
「えっ、そんなに長く召喚してたの?」
イヨは赤く光る念石を握った手で、足元を指さした。
「それ!」
石段の端に、猫ほどの大きさの石の獣が座っていた。獅子とも犬ともつかない丸い姿で、短い尻尾を左右に振りながら、二人を見上げている。
「がうーー」
低く唸ったつもりらしいが、どこか間の抜けた声だった。
「本当だ……凄いなー。石、食べるかな」
「食べないでしょ」
イヨは笑って、町の奥へ向けて声を張り上げた。
「おーい、タモ婆ー!」
返事はなかった。イヨは狛犬極みに向き直った。
「よし、狛犬極み。タモ婆を探せー」
「がうー」
獣は小さな石の爪で石段をかちかちと鳴らしながら、湯気の向こうへ駆けていった。
「そっちじゃないぞー! 狛犬極みー!」
二人はタモ婆の家の前まで駆けていった。
「おーい、タモ婆ー」
店の奥から、しわがれた声が返ってきた。
「うるさいな、ここにいるよ」
店先には、菓子や団子がずらりと並んでいる。店の奥の襖がすっと開き、小柄な婆が姿を見せた。タモ婆である。
「まったく、今日は何の用じゃ」
そこへ、先に駆けていった狛犬極みが戻ってきた。イヨの足元にちょこんと座り、尻尾を振る。
タモ婆の目が、それに止まった。
「お前、また積念召喚したんか」
じろりとイヨを睨んだ。
「大事な力を粗末に使いよって」
イヨは小声でヤヤクに耳打ちする。
「今日も始まるぞ」
ヤヤクはため息をひとつ漏らし、小声で返した。
「今日は、ちゃんと聞いてあげなよ」
「よいか、イヨ、ヤヤク。そこに座れ」
二人が商品の並ぶ店内の椅子に腰を下ろすと、タモ婆は一段高くなった奥の座敷でゆっくりと立ち上がり、両腕の袖をまくり、背筋を伸ばした。
「積念召喚とはな、そんな簡単に使うものではないんじゃ。このヤタ国が今日まで続いておるのも、念石の力があったからじゃ」
タモ婆の目が、遠くを見るように細くなった。
「積念とは、選ばれた術者が、時間をかけて念石に念を蓄えることじゃ。その念を解き放ち、形にするのが積念召喚。力が足りぬまま放てば――」
イヨがお店の団子に手を伸ばした。
「タモ婆ー、団子もらうよ」
「話をちゃんと聞かんかい」
タモ婆は指を一本ずつ折りながら、話を続けた。
「数日かけて念を蓄え、ようやく念妖を召喚する。さらに長い時間をかけ、強大な念により念神と呼ばれるような念妖を召喚できることもある。しかし必ずしも強いものが現れるとは限らんのじゃ」
「一日もかかんないよねー」
ヤヤクが小声でたしなめた。
「イヨ、静かに」
タモ婆はここで、ぐっと声を落とした。
「もし強大な力の念妖が現れても、術者の力によっては少しの時間しか召喚できぬ場合もあるのじゃ」
イヨは足元の狛犬を撫でながら、あくびを噛み殺している。ヤヤクだけが、神妙な顔でうなずいていた。
「術者は国を守る大切な者たちじゃ、しかしその力をむやみに使ってはいかんぞ」
話すうちに、タモ婆の身振り手振りが、少しずつ大きくなっていく。声にも熱がこもってきた。
「この国は人が増え続けておる。今の領土だけでは、いずれ住む土地や食料が足りなくなるかもしれん。しかし、人の営みを止めることはできんのだなー、皆に家族を持つなと、そんなこと、わしがどうして言えようか。この国が――」
「タモ婆も長生きだしなー」
イヨが、途中で口を挟んだ。
「バカっ」
ヤヤクが慌てて袖を引く。
タモ婆の肩が、ぴくりと跳ねた。
「おっ、おっ、イヨ。どういう意味じゃ。今のはカチンと来たぞ」
それでもイヨは止まらない。団子の串をくるりと回しながら、口を尖らせる。
「ただの団子屋なのに、いつも最後はよく分かんない話して、国の偉い人みたいになるんだよな」
「おっ、このクソガキ。そこまで言うか」
その目に、さっきまでとは違う光が宿る。
「よし。わしが数年かけた積念召喚、くらわせてやるわい」
「ヤヤク、にげるぞー!」
イヨは団子をくわえたまま、店先へ飛び出した。狛犬極みも、かちかちと爪を鳴らしてその後に続く。ヤヤクは頭を抱え、その後を追うように石段を駆けのぼった。
店が見えなくなったところで、イヨが笑った。
「タモ婆、術使えないのにね」
「かわいそうだよ。団子代も払ってないでしょ」
「あっ、忘れた」
イヨは手に残った串を見た。
「今日戻ったら怒られそうだし、まあいっか」
「だめだよ」
ヤヤクが呆れた声で言った。
二人はさらに石段を上がっていき、鳥居の続く道へ向かっていった。最初の鳥居の前で、そこに立っていた二人の門番に声をかけられた。
「これはイヨ様、ヤヤク様、お帰りなさいませ」
「ただいまー」
二人は最初の鳥居に一礼をし、いくつもの朱塗りの鳥居をくぐり抜けた。ひときわ大きな最後の鳥居の前で、ヤヤクが歩き慣れた様子で手をかざす。
指先に淡い光が灯り、柱の間を覆う結界が静かにほどけた。イヨは足を止めることもなく、その横を通り抜けた。
さっきまでの湯気の匂いが消え、澄んだ冷たい空気が頬に触れた。
イヨたちが通りすぎたあとに、門番が二人で会話をしていた。
「おい、あの年で術者というのもすごいが、もう召喚までしていたぞ」
「えっ、まさかそこまでは無理だろ」
「さっきイヨ様とヤヤク様ともう一匹いただろうが」
「バカ、あれは犬だろうが」
「石でできた犬がいるか、どっちがバカだ」
「えっ……」
「お前はきっと門番をクビになるな」
イヨとヤヤクは社殿へと歩いていった。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。感想や、気になった点、分かりにくかった点などがあれば、ぜひ教えてください。厳しいご意見も今後の参考にさせていただきます。




