〜第2章〜 5話
最近はショールが欠かせない気温になってきた。
部屋の暖炉に火がついてる日もあるくらい。部屋から出るときはカレンかメロが必ずショールを持っている。
そして、ちょっと前まで外出時以外顔を合わせることがなかったリカルドがよく顔を出すようになった。万が一のための、部屋の前での護衛を再開するって言ってた。
ずっと自信がなさげなようすのリカルドだったけど、精霊剣術を身につけて少ししたあたりから表情が明るくなっているんだよね。精霊剣術の習得が自信につながったのかな?それとも、最近やたらとリカルド宛に手紙が来てるから、それも関係しているかも。
◆
「お嬢様、明日少し僕に時間をくれませんか?」
「あら、どうしたの?」
リカルドについて考えてると、部屋の扉がノックされた。開けると、リカルドが立っている。
「この前言ったことについてです。お嬢様にお話しする決心がついたので…。」
「わかったわ、明日ね?昼食の後でいいかしら。」
「はい。」
リカルドは今日騎士団で行われる訓練に参加するらしく、要件だけ言って訓練所に向かった。
リカルドが部屋を去った後、今度は執事がやってきた。
「お嬢様、今お時間はございますか?旦那様がお呼びでございます。」
公爵さんが呼んでるらしい。珍しいね、いつもご飯食べるときに何か有れば言ってくるんだけど。
「わかったわ。どこに行けばいいの?」
「旦那様の執務室でございます。」
カレンがラックにかけてあるショールを持ってきたから、それを羽織って部屋を出た。
公爵さんの執務室に着いて、ドアをコンコンコンとノックすると、中から「ベルかい?入っておいで。」と聞こえてきた。
「失礼しま〜す…」
部屋の中に入ると、公爵さんがデスクに座って仕事をしていた。
「後継者教育の一環として、公爵家が持っている事業を1つベルに任せようと思うんだ。ベルはアクセサリーとか宝石が好きだろう?だから、ルトルバークの宝石事業を任せるつもりなんだがどうだい?」
後継者教育ってこういったこともするんだ。まあ当たり前っちゃ当たり前か。家督を継いだら事業も全て私に継がれることになるし。
「宝石事業って具体的に何をすればいいの?」
「鉱山管理と店の管理だ。好きにやってみなさい。改革をしたいならしてもいい。」
「わかった!任せて!」
私がそう言うと、公爵さんは諸々の説明を始めた。
引き受けたけどちょっと後悔しそうなくらいやることが多い…!まあでも私元経営学部だからね。やるからには全力で事業を拡大してやるわ!




