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Scene 9
「彼女の使っている機械、あれの動力は何ですか?」
「あれは光を動力としております。機械の左上に光を溜める事で、本体が破損しない限りは半永久的に使用出来るのです」
「これも同じ仕様に出来ますか?」
「若衆なら出来ると思いますがの? 扱っている者に確認させますじゃ」
長老は恭しく受け取ると、近くの若者に耳打ちして、俺の携帯を渡した。
これで、充電切れでポンコツの携帯が使える様になるかもしれない。
――つか、現実よりよっぽど技術は発達してるよな――
彼女の携帯は、俺の物より薄くて軽そうだ。
「それで翁、何かあったんですか?」
「神様には何もかも御見通しですかな? 御霊祭の事でお話がありますのじゃ」




