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賞味期限1年の恋  作者: AM
第1章 お互いを知るためには
11/22

凪音編:5話 友人とのゴールデンウィーク(後編)

「よお、凪音、恭平。」

「てめぇ、伊崎!てめぇも押しに負けて、たけえデニム買ってこいよ!」

「…?なんの話だ?」

「俺だけ買わされたみたいで嫌なんだよ!」

いや、僕もネックレス買わされたけどな。

「伊崎、とりあえず中華料理屋に入ろう。そこで話す。」

「あ、あぁ…」

中華料理屋の中に入り、注文を済ませた。

「それで、何があったんだ?」

一連の話を伊崎にした。

「なるほど。それは悲惨だな。」

「伊崎様は、あの女子たちと何を話したんだよ?」

「俺はそうだな…。特に何も。」

「はぁ?」

「いや、あの女子たちの愚痴とか聞いていた。あと話題に上がったのは俺のタイプの女子がどんな子かって話だ。」

「伊崎のタイプの女子の想像がつかないな。」

「そうか?凪音はそう思うのか?」

「ああ。」

「俺のタイプはな…メガネをかけているような、静かな子がタイプだ。」

「……好きな髪型も聞いておこうか。」

「髪型?うーん。あ、セミロング。」

「………そうか。」

「どうした?凪音?意外だったか?」

「あぁ、まあ、うん。」

驚いた。伊崎って、うるさい女子がタイプだと勝手に思っていた。え?じゃあ、さっき、なんでナンパに乗り気だったんだ?と思っていたら恭平も同じことを思ったのだろう。こんなことを伊崎に聞いていた。

「じゃあ、伊崎。何でさっきナンパされた時、断らなかった?」

「それは…そうだな。お前らの反応が気になったから?」

「意地悪いなあ、お前。」

「そうか?」

伊崎は笑いながら聞き返した。

そうこうしていたら、注文した炒飯がきた。

「まあ、今回の件は俺も悪いからな。お前らの今日の昼飯代、俺が出す。」

「よっしゃあ!伊崎様、一生ついていきます!」

恭平、ドン引きするくらい手のひらクルクルだな。

「ありがとう、伊崎。」

「いいってことよ。」

さて、昼飯も食べ終わり、僕たちは栄周辺をほっつき歩いていた。恭平が近くにあったカフェを見て言った。

「あ、ここ有名なカフェだ。ここ寄ろうぜ。」

僕たちはおしゃれなカフェに入り、店員さんに案内された席に座った。

「お前ら、何にする?」

「僕はレモネードでいいよ。」

「何だ、凪音?パンケーキとか食べないのか?」

「食べたいけど…さっきのネックレスのせいで金欠だからな。」

「そうか。伊崎は?」

「俺はこの〈季節のフルーツのパンケーキ〜はちみつを添えて〜〉にする。」

「そうか。じゃあ俺もそれにするか。」

店員さんを呼び注文を済ませた。15分くらいで全員の注文の品が来た。

伊崎はパンケーキを食べながら僕に聞いてきた。

「そういえば、お前。三森さんと最近どうなの?」

「え、どうって…うーん。あんまり話してないかな?」

「何だよ、俺がせっかく隣の席にしといてやったのに。お前、もっと三森さんのこと知りたいって思わないのか?」

「思うけど…うーん。知ってもなあ…」

「いいか、凪音。恋愛っていうのはな、お互いを知ることから始まるんだ。」

恭平が言った。

「お互いを知るか…でも、知ろうとしてもわからないっていうか…」

「それは、お前が自分を知れていないからだ。」

「自分を知れていないから?」

「お前は今、三森さんのこと、どう思っている?」

「どうって…可愛いとは思ってるけど。」

「そうじゃない。お前の三森さんに対する気持ちだ。」

「僕の三森さんに対する気持ち…」

「そこが曖昧だとお前、いつまで経っても三森さんと仲良くできないぞ。」

僕は三森さんに対して、どう思っているんだ?好きなのか? わからない。

「今すぐに気持ちを知ろうとしても難しいだろう。だからちょっとずつでいい。ちょっとずつ、三森さんと話して、自分の気持ちに耳を傾けろ。そうすれば仲良くできるさ、きっと。」

「恭平、珍しくいいこと言うな。」

伊崎が言った。

「伊達に1年半付き合ってねえよ。」

三森さんのことを知るためには、自分のことを知らなければならない…そうか…

さて、カフェを出て、また栄をほっつき歩いていたら17時になっていたので帰ることにした。

帰りの電車で恭平が僕に聞いてきた。

「そういえば、凪音って恋愛したことあるのか?」

「恋愛か…まともにしたことがないし、いい思い出ではないな。」

本当にいい思い出ではない。

「そうか。もしかして恋愛が怖いのか?」

怖い?ああ、怖いかもな。いや、こいつらには、あのことを言った方がいいか。

「なあ、恭平、伊崎。僕は昔、恋愛で失敗をしたことがある。」

「それは何だ?」

伊崎が聞いてきた。

「もう2年の付き合いだ。お前らには話しておかなちゃくな。そうだな、あれは中1の頃だった…」

僕は話すことにした。


あの忘れたくても忘れられないことを………

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