大天使が閃光を放つ時まだ知らぬ感触に死する
金髪男性が頭を掻きながら軽く言う
「要は、千年前に正された世界が…またこうなって滅んだ…ってわけか?」
「みたいだね、私達は何を望んだのか…」
「ヒナ、気に病む必要は無い。またやればいいんだよ」
「カッコイイセリフ似合わない」
「…何気にショック」
リュウカは、目を細めながらこう思う。
前回まで泣いていたのに、もう吹っ切れてるし…あのグラサンただもんじゃないな。
ヒナは金髪男性の所まで行き、なにやら話し出す姿を見てると、目の前に眩い閃光が一瞬だけ放たれた。
「ん? な、なんだ…?」
その閃光が消えると、目の前に写る人。
「こんにちはっと…」
白い翼を背に生やして、白い輪っかを頭の上で揺らし、長く伸ばした白い髪の毛と目を開き赤い瞳をして女神が着そうなシスター服に身を包んだ少女――――。
「ふぅ、この地に落ちたのはいつ以来かしら?」
「誰だよ…すごい神々しいけど…」
「転生者ね? 私を知らないとは…あの女神何してたんだが…私の名前を覚える話どこへ?」
「…女神?」
「元が付くよ、元が」
「あそこにいるやつがそいつ」
「…へ?」
すると、リリナが震えた指先と声ででゆっくりと言う
「だ、だ、だだだだ…大天使…様…?」
「…大天使??」
「ばか、あんたには知らないだろうけど、神の世界では2番目に偉い存在なのよ!!」
リリナの動揺はかなりのもので、ガタガタと震えて顔色が良くないが、強めの口調は安定感がある。
女神と大天使は、それだけ違うって事…。よく分からない世界だが、リリナの動揺は見ていて明らかなぐらいわかりやすい。
ユートピアは、大天使に駆け寄りこう口を開く。
「大天使のルミちゃんだよね?」
「ユートピアちゃんお久しぶり、何百年ぶりかな?」
「確か、五百年前の大戦以来だよ」
「あの時は助かったよ、ありがとう」
「えへへっ」
もはや何の話やら分からないが、くるりとこちらを向いてルミはこう話す。
「世界の封印を解いてくれてありがとう、私達じゃできなかったわ」
お礼を言われて、多少和んでる空気感。
「けど、完全ではないね…まだまだ世界レベルは低いわね、申し遅れました…。私はルミ・エレスト・ツーです、以後お見知りおきを」
和ん出る空気感を少しだけ、苦味をプラスする。
ルミはそう口にしてから、リリナ方に近ずいてこう言った。
「やっぱり適任でしたね。貴方なら彼と力合わせれば、世界の完全復活は望ましい」
だが、リリナはルミを見て普段は無い強めの口調で言った。
「適任じゃないわそもそも…なんで、こうなる前に動かなかったのよ?」
リリナは少しばかり怒りを感じとれた。
なんでそんな感じで言ったのかは、リリナは女神の時…「アカシックレコード」を読んでいたのだ。
アカシックレコードは、鑑定スキルと類似で同じ役割がある、過去の出来事を記載した書物で、そこに書かれていたのはこうである。
『ある異世界でカオスの再来により、本来終わるはずの意味を持つ、ラグナロクの訪れは無意味化した。大天使達は、この事態を見て見ぬふりをした。カオスを止めることは出来ない、なら下界に住んでる人々を殺すっと大天使の一人がそう告げていた』
この文を見て、リリナはこの場所を選んだ。
意図的に転生者を、送り込んだことにより《《リリナもこの世界に行けるようになる》》が、簡単な話ではない。
行くには違反を一つやらねばならない、つまり…滅んだ世界を意図的に行ける様にっと考えていた。
実際にそれが、リリナの思った通りになった、そしてひっそりと、あらゆるものを調べていた。
「何笑ってんの…?」
「ーーー実に面白いわ」
「何がよ…大天使さん」
だが、ルミはリリナの発言に、高笑いした
その笑い声を、後ろにいたヒナと金髪男性はこちらを向いて話を聞いていた。
そして、こうミルはリリナにこう言った。
「その発言からして、アカシックレコードを見たのね? 残念な事に、私はそれを見てはない。そしてもう一つ、随分計算的に考えていたみたいだけど…一人巻き込んだのよ」
ルミは手をゆっくりと手を翳して、眩い光を放ちながら、一人の女性の姿が現れた。
「れ、レッカ…?!」
「この子もまた、リリナと同様な手段でこちらの世界に来た。だけど、この子は奇襲に失敗した落ちこぼれよ」
リュウカはルミの、発言に違和感を覚えた。
それはまるで…わざと異世界に送り込んだと言うような発言に近かった。
となると、ジャングリラの死は確かにカオスの1部に憑依されていた。
けど、変なのがあるとしたら、それは―――
何故、ジャングリラはあの場所にいたのかと言う疑問である。
旧大都市で、戦い抜いた彼は…意味があって地下にいたのか…?
それと、隣り合わせでラグナロクがいたわけだ…偶然にしちゃ変だった。
リュウカはそう考えていると、ユートピアはルミにこう訊ねた。
「ルミちゃん…ここに何しに来たの…?」
ルミは、こう目をつぶり淡々と答える。
「女神を粛清しに来たんです、裏切り者は追放…それが神の規定なんです」
静寂となる一行、砂浜の波打ち際の音だけが潮が満ちたり、引いたりする音だけがする。
リュウカは手を握りしめて、ルミに向かってこう言った。
「粛清? それは大きな間違いだろ。ろくに世界を救えなかった大天使様が、どの面下げて粛清を言いに来た?」
ルミはリュウカを睨みつけながらこう言う。
「理不尽な異世界転生者、貴方こそなんの言い分があるんですか? 利用されたんですよ? 庇う必要ないはずですが?」
「……」
「わかったなら、その子から離れなさい」
リュウカは静かに内心こう思う。
確かにそうだ、理不尽な異世界転生だ。
だけどさ、積んできた時間とこの時間は、俺からしたらとてつもなく最高なんだ。
異世界転生に遅れてきた駄女神がどんな理由があるとしても…大切な仲間だ。
リュウカは決心して、ルミに言う。
「どかない」
「…? バカですか?」
「あぁ、どうしようもない馬鹿だ…。どんな変な事されてもそれが思い出の一環となれば、話は別になるんだこれがな」
「リュウカ…」
「…理屈ではよく分かりますけど、いいんですか? それで」
「あぁ…二言はないよ」
「…何故ですか? なんで庇うのですか? 普通怒ってもおかしくないはなしですよ」
リュウカは、その睨みに対してニッと笑みを浮かべて言い返す様に言う。
「あぁ――でも、理不尽な転生でよかったって思えた。仲間に恨むなんて概念は最初からない、ただあるのは―――」
リュウカはゆっくりと腕を上げて、ルミに人差し指を向けていい吐く。
「仲間と過ごした時間は、かげがえのない絆だ。コミュ障の俺がようやく手にしたもので、ようやく友達で仲間って思える様になったのに。引き裂こうとして、人の友情を壊して笑い、人の恨みを楽しんでる、落ちこぼれは―――お前だよ大天使ルミ!」
「引き裂くつもりはありません、けど、その女神は反逆者…殺さなければならないのよ」
「理由はなんだよ? ただ違反行為したから殺すって理由にもならない」
「定めですもん、こうする以外ーーー」
ルミが言い切る前に、二つの影が伸びる。
その影はリクとラグナロクの二人である。
「「せやぁぁぁぁぁぁーーー!!」」
「!?」
振り向いたルミは、剣を引き抜いて、双方からの一撃を受け止め押し返す。
二人はゆっくりと着地して、立ち上がり言う。
「さて、あんたか…元凶は?」
「大天使ルミ、なぜそんなに判断したのよ」
「私じゃないわよ、規定よ規定」
「だとしても、人を殺すのはおかしい」
「…私だってやりたくてやりに来てない。これが間違いだとしても…やらなきゃ行けないのよ」
「…ルミ!」
「苦しいよ、でも誰かがやらなきゃ…ダメなんだよ!!」
ルミの叫びはリュウカは何となく理解した、したくなくてもやらないといけない…苦痛。
例えるなら、掃除当番を一人でやらされる感覚に近いのである。
ゆっくりとした口でルミはこう言った。
「私にも、戻れないものがある。ただそれだけよ―――」
そう言って、砂浜に小さい玉を落とすルミ、それを見たリュウカを始めとした仲間は思はず「あっ」っと口を揃えて言ってしまう
その玉から強い閃光が放たれ、ルミの声を聞こえた。
「さようなら皆さん―――またどこかで」
「ま、まてぇ!!」
咄嗟に走ったリュウカ、思わず何かに抱きついた感覚と柔らかい感触を手に残した。
「ひゃ!? ど、どこ触ってるのよ!!」
「へ?」
「〜〜〜いつまで触って抱きついてんのよ!! 死ねぇ!!」
閃光の光の強さが増していき、リュウカは強い光に吸い込まれて消えていく感じがした。
プチ解説
この話で、大体はプロローグと1話に繋がる感じの内容となります。
ここで分かるのは、リリナは強制転移と言う死にもしない人を異世界転生を強制にしちゃう禁忌魔法を使ったのです。
なので神の世界では反逆者として、異世界へと飛び立たせて女神マートを作った感じになります。
女神マート建設は約数秒で完成、神の構造物なので早いのです。
これはまだ、リリナの計画の1つにしかすぎません、こうしなくてはいけない理由があるのです。
それはこの次の話になります。
大天使ルミは四大天使の一人となります、真面目なキャラですが、エチなラストでしたが…今後の話次第ではリュウカとそれなりの関係に?




