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LETHAL -俺だけが見える勝利の一手-  作者: 龍崎
第三章 海外遠征編 ― 世界を喰らう拳 ―

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第18話 白石凛vsリー・ジェン

REVOLT MAJOR 2026のメインステージは再び大歓声に包まれていた。敗者側を勝ち上がった最後の二人、白石凛とリー・ジェンがステージへ姿を現した瞬間、会場のボルテージは一段階上がる。勝者はLosers Final進出。敗者はここで大会終了。世界一への挑戦権を懸けた戦いが始まろうとしていた。


「さあ始まります!Losers Semi Finalです!」


相馬優斗の声が響く。


「白石選手はエリック選手に敗れてから二連勝!対するリー選手も朝倉選手を破ってここまで上がってきました!」


「お互い勢いがありますね。特にリー選手は神谷選手をあと一歩まで追い詰めていますから非常に危険な相手です」


コメント欄も盛り上がる。


『凛頑張れ!』『リー強いぞ』『神谷との再戦見たい』『負けたら終わりだぞ』『神試合の予感』


ROUND1。


開幕からリーが仕掛ける。


蒼龍特有の細かいステップ。


左右への揺さぶり。


見えづらい中下段。


白石は慎重に対応する。


エリック戦以降の彼女は焦らない。


まず見る。


まず覚える。


相手を知る。


リーの攻撃が続く。


だが白石は崩れない。


そして中盤。


わずかな癖を見抜く。


踏み込みのタイミング。


下段を打つ距離。


後退する位置。


全てを頭へ入れる。


「凛選手対応しています!」


「かなり見ていますね」


そのまま終盤。


リーの攻撃を差し返す。


画面端。


コンボ。


KO。


白石先取。


『うまい!』『対応力やばい』『流石凛』『リー相手に先取か』


しかしリーも簡単には終わらない。


ROUND2は逆にリーが主導権を握る。


蒼龍の変則連係。


見えづらい択。


白石も対応しきれない。


最後は一気に体力を奪われKO。


1-1。


会場の熱気がさらに高まる。


ROUND3。


ここから試合の質がさらに上がった。


お互い一度見せた行動を変える。


読ませて裏切る。


対応してさらに対応する。


世界大会TOPクラス同士の読み合い。


白石が一本。


リーが一本。


スコアは2-2。


フルセットへ突入する。


観客全員が立ち上がる。


コメント欄も止まらない。


『やばすぎる』『レベル高い』『どっち勝つかわからん』『これ世界大会だわ』


舞台裏。


神谷も試合を見ていた。


白石は強い。


リーも強い。


どちらが上がってきても楽な相手ではない。


だが神谷の視線は自然と白石へ向いていた。


何度も戦ったライバル。


そして誰よりも負けたくない相手。


もし上がってくるなら。


今までで一番強い白石だろう。


最終セット。


最終ラウンド。


体力はほぼ互角。


残り時間二十秒。


リーが勝負に出る。


蒼龍の高速接近。


中段。


投げ。


下段。


得意のラッシュ。


だが白石は動じない。


エリック戦の敗北。


敗者側での連戦。


その全てが今の彼女を支えていた。


――負けたくない。


――まだ終われない。


リーが飛ぶ。


白石が待つ。


対空。


ヒット。


会場が揺れる。


そのまま最大コンボ。


体力が消し飛ぶ。


KO。


勝者。


白石凛。


会場が大歓声に包まれる。


『うおおおおおおおお!!』『凛きたあああああ!!』『神谷との再戦だ!!』『日本勢対決!!』『熱すぎる!!』


白石は静かに息を吐く。


だが喜ぶ暇はない。


まだ終わっていない。


目の前にはさらに大きな壁が待っている。


大型モニターへ次の対戦カードが映し出される。


LOSERS FINAL


神谷蓮


VS


白石凛


その瞬間、今日一番とも言える歓声が会場を包み込んだ。


神谷は舞台裏で静かに立ち上がる。


白石もステージの反対側でモニターを見つめる。


何度も戦ってきた。


何度も競い合ってきた。


だが今回は違う。


負けた瞬間に終わる。


世界一への道が閉ざされる。


だからこそ。


二人の瞳には一切の迷いがなかった。

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