第6話 開幕戦開始
「それでは開幕戦の出場オーダーを発表します!」
大型モニターに両チームのオーダーが映し出される。
PHOENIX
先鋒 朝倉玲司
中堅 獅堂大河
大将 皇恒一
控え 桐生蒼真
NOVA eSports
先鋒 神崎結衣
中堅 白石凛
大将 黒瀬詩音
控え 高瀬彩音
『皇大将きた!』
『黒瀬も大将!』
『絶対見たいカードだろ!』
『開幕戦から熱すぎる!』
コメント欄は大盛り上がりだった。
「両チームともエースを大将に配置してきましたね」
村瀬が頷く。
「先鋒、中堅で流れを作り、大将で決着をつける王道オーダーです」
ステージでは先鋒戦の二人が席に着いていた。
PHOENIX・朝倉玲司。
NOVA eSports・神崎結衣。
互いにデバイスを確認し、ゲーム画面が映し出される。
会場が静まり返る。
そして――。
3。
2。
1。
FIGHT!!
開幕戦最初のラウンドが始まった。
神崎は開幕から前へ出る。朝倉は冷静に迎え撃つ。激しい攻防の末、一本目は朝倉。だが神崎も食らいつき二本目を取り返す。
フルセットにもつれ込んだ最終戦。
最後は経験の差が出た。
朝倉が僅かな隙を突きコンボを決める。
KO。
「先鋒戦は朝倉選手!」
PHOENIXが10ポイントを獲得した。
PHOENIX 10-0 NOVA
『いい試合だった!』
『神崎惜しい!』
『朝倉うますぎる』
だが休む間もなく中堅戦が始まる。
ステージへ向かうのは獅堂大河と白石凛。
会場の歓声が一段階大きくなった。
『凛きたああああ!』
『配信女王!』
『獅堂との試合楽しみすぎる』
試合開始。
獅堂は攻める。
とにかく攻める。
圧力で押し潰す超攻撃型。
しかし白石は冷静だった。
獅堂の猛攻を捌き続ける。
差し返し。
対空。
確定反撃。
丁寧なプレイで少しずつ流れを引き寄せる。
一本目は白石。
二本目は獅堂。
勝負は最終戦へ。
会場の熱気は最高潮だった。
そして最終ラウンド。
残り体力はお互い僅か。
先に動いたのは獅堂。
だが白石は読んでいた。
完璧な対空。
そのままコンボへ。
KO。
「白石選手勝利!」
NOVAが取り返す。
PHOENIX 10-10 NOVA
『うおおおおお!!』
『凛やったあああ!』
『これで大将戦確定!』
実況席の朝倉も思わず立ち上がる。
「開幕戦は大将戦決着です!」
大型モニターに映し出される二人の名前。
PHOENIX・皇恒一。
NOVA eSports・黒瀬詩音。
会場が揺れるほどの歓声が響いた。
日本最強と呼ばれる男。
女子プロシーン最強と呼ばれる女王。
開幕戦の勝敗は、この二人に託された。




