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スマホの力で異世界を生き残れ  作者: そして誰もいなくなった
第1章 最初の街
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いるよねこんな人

店の外の端っこで座り込みバックの中から水を取り出して一口、これからどうしようかなぁと思いながら空を見上げ、一息つく。


周りの人達はどうするのだろうと思って観察することにした。


聞き耳を立てていると、今の現状を嘆く者、異世界特典の検証をしている人、知り合い同士でこれからどうしようか話し合っている人達、店の中の物を詰め込んでいる人。

まぁ、お店は広いので多分アイテムボックスの彼がガッツリ取らなければ皆んなに行き渡るだろう。


少しずつ外に人が増えてきたが誰もその場から動く人はい無かった。


それもそうだ。


どっちに行っても分からないんだから迷うだけだ。俺の地図も半径500メートル。意味がない。使えない。


誰か人が分かるとか街が分かる特典をもらった人とかいないのかな?


うん、居なさそうだね。皆んな困惑してる


「ちょっといいだろうか?」


50位の男性が大きな声で呼び掛ける。自然と皆んながその人に注目した


「私はこの店のバイトリーダーをしている。今日は店長も副店長も遅れてくる予定だったので私が代表みたいな者だ」


え?バイトリーダーが代表とかおかしくない?ちゃんと正社員がいるだろうよ?


キョロキョロと見渡すと同じエプロンを着ている人の集団を見つけた。

あー、苦笑いしてる。しかもエプロンを外し始めたよ?


「今回の件は何故私の店だったのかは知らない。しかしあの文章から察するに無差別テロの可能性が高そうだ。だから私達には責任は無い。だけど店長に変わって謝罪しようと思う」


軽く会釈する様な感じて頭を下げている。


いや、それ謝罪じゃないし。どさくさに紛れて私の店言うてるし


「だが、私達も同じ被害者なのだ!これだけは信じて欲しい。そして日本人ならばこんな状況だからこそお互いが助け合い、力を合わせてこの状況を乗り越えて行くべきではないだろうか?」


何だこれ?どこの宗教?

もう一度他の店員さんを見てみる。うわぁ、完全に他人のフリをしているよ。


あー、成る程、コイツはアレだ。傍迷惑なDQNだな!相手にしてはいけないタイプの自分が正義を振りまく残念な人だ。


「全員あの手紙を見たはずだ。あんな暴挙を許してはならない!私達は断固として抗議しなければならないんだ!必ず皆んなで元の世界に帰りこんな事をしでかした奴に相応の報いを受けさせなければならないんだ!」


いや、具体的な案は無しかい!それは皆んなが思ってることで現状をどうにかする事ではないよね?


「取り敢えず皆んな特典を選んだと思う。それを教えて欲しい。

そしてリーダーシップのとれる私がそれを元に効率の良い感じで割り振ろうと思う。

そこの君!お店の物を沢山盗ってていただろう?普通なら窃盗だが、ココは異世界だ。

だから仕方なく眼を瞑ろう。その代わりだ!みんなの為にその力をを発揮して欲しい。」


先程アイテムボックスを使って店中の商品を盗っていた4人組の彼達に向かって話をしてる


「はぁ?おっさんアホか?そうゆうのはやりたい奴だけで勝手にやれよ?知らん奴と知らん場所で行動なんて出来るかよ!


俺達は4人で行動するつもりだから。じゃあな」


4人はそのまま店外へと歩き出した。


「まて!私の店の物を勝手に持ち出して居なくなるとか、私や他の人達に迷惑とか思わないのか!」


「はぁ?バッカじゃないの?ココは異世界、地球じゃねぇんだよ

よって日本の法律が通用するか!俺が選んだ特典なんだ!俺がどう使おうが自由だろうが。

バイトリーダーごときが偉そうな事言ってんじゃねーよ!

そんなに商品商品言うならおっさんがアイテムボックスを選べば良かったじゃん」


うん、まぁど正論だけど。


「ふ、ふざけるな!これ以上勝手な行動をするのなら私の『賢者』で止めるとこになるぞ!」


おっさん、賢者を選んだのか。似合わねー。


「はぁ・・おっさん。止めるなら今のうちだぞ?」


あれ?いつの間にか3人になっている


「仕方ない。若者の暴走を正すのも年長者の役目。くらえ!我が身に宿りし炎よ!奴らを焼き尽くせファイヤーボー・・っ!?」


消えた1人がおっさんの後ろに現れてスーパーに売っていた包丁を首筋に当てる


「なぁ、それ以上の発言は止した方がいいぞ。」


おお!いつの間に!?おっさんはそれ以上何も出来ずに固まっている。

他の人達も何が起きたのかわからなかったようだ。もちろん俺も分からない。


いいなぁ、あんな特典があるのかぁ。俺なんかスマホだぞ?どないせいっちゅうねん!


おっさんから離れるとその場から消えていつの間にか3人の元へ戻っていた。



「じゃあな、後は勝手にすれば?」



4人はそのまま歩き見えなくなっていった。


「くそっ、くそっ!何なんだ!最近の若者は!」


おっさんは勝手にイライラしている。

他の人達もざわつき始め身の振り方を考え始めていた。


まあ、知らない人同士だと軋轢を生んじゃうし、共通点なんか同じ地球ってだけだからね。


このまま居ても何もなさそうだし、変に巻き込まれる前にフェードアウトした方が良さそうな気がする。


そしてゆっくりと立ち上がり、辺りを見渡しながらゆっくりとその場から離れた

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