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宝石(星)の系譜 〜50年前に遭難した伝説の探査船を見つけたら、17歳の祖母が船長として居座っていた件。未知の惑星を巡る異世界航海録~【御礼11万PV達成】【平日朝6時更新】  作者: 彩川準
【第零章】 宝石(星)の伝説/ある天才少女の記録 Episode of Luminous−①

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★最後の問い

一度完結しましたが、ブラッシュアップしての1話目、【第零章】から再投稿です。内容もボリュームアップする予定。1話ずつ、ゆっくり投稿していきます。

完結してる作品なので、完結は必ずします。


このプロローグは、

【第零章】 ある天才少女の記録 Episode of Luminous−②

2026年5月5日配信するEp95 ☆月の番人と最後のログとリンクします。その辺も読み比べてもらえると嬉しいです。


「」人のセリフ

()心の声

『』通信などの機械音、ほかの人が言った言葉をそのまま入れるとき。


※私の小説のルールです。


楽しんでもらえると嬉しいです。



宝石(星)の系譜 〜プロローグ〜


 L.C.(ロスト・センチュリー)四二七年。人類が星々の海へ漕ぎ出してから、四世紀以上が経つ。


 宇宙は、静かに壊れていた。


 だが、その異変に気づいた者は、まだ誰もいない。


 ――ただ一隻を除いて。

 ルミナス号。


 宇宙に“あるはずのないもの”がある。

 その小さな観測船だけが、“それ”を見てしまった。


 通信は最後まで繋がっていた。

 記録も、途切れる直前まで正常だった。

 だからこそ――異常だった。


『……こちら、ルミナス号』

 ノイズ混じりの声が、リトス銀河中枢へ送られた。


『対象宙域、異常あり。予定通り、第三惑星の調査に――』

 不意に、言葉が止まった。


 わずかな沈黙。


 だが、それだけで“何かが起きた”と分かるほどの、重い間が流れる。

『は?……待って』

 声が変わる。

 一七歳の少女――ダイヤ・デズモンド。


 しばらくノイズが続く。

 

 だが、その声音には、これまで一度も記録されたことのない“揺れ”があった。

『今の……何?』

 普段なら真っ先に解析を始める彼女が、声を震わせた。


 通信の向こうで、誰かが息を呑む。そして男性の声。副長レオだ。

『いや……待て、数値が――』

 ザーッ……と、不快なノイズが回線を埋め尽くす。

『真空のはずなのに、センサーが大気を検知してる』


 大柄な機関士サイモンの、焦った声。

『いやいやいや、ここ宇宙だぞ?』


 ダイヤは呟いた。

『……なにこれ』

 一拍の間。


『ここ……宇宙?』


 そして――

『重力がある』

 その一言で、すべてが崩れた。


そしてまた、不快なノイズが続く。


 そして、男性の声が割り込む。

『ん?扉か?』


 ダイヤの声がする。

『やっぱり……なにか……』

 ノイズの向こうで、何かが軋む音。


『あ!』

 ダイヤの呼吸が荒くなる。


『来るぞ!ダイヤ、下がれ!』

 男性の怒鳴り声。


『無理……』

 短い沈黙。


――ドゴッ

かなりの衝撃!!


 警告音が通信越しに広がる。


『――こっち見てる』

 視線――そんなもの、真空の宇宙に存在するはずがない。


 誰かの息が止まる音。


 そしてザーッ……と、ノイズがはいる。


 次の瞬間。

 通信が歪んだ。音が裏返り、言葉が崩れる。


『大きい……もう一回来るっ!!』


 ――ドンッ。

 衝撃音。

 ブツッ、とすべてが途切れた。


 それ以降、ルミナス号からの連絡は途絶えた。


 残されたのは、断片的なログと、理解不能な観測音声のみ。


 結論は、ひとつ。

 ――消息不明。

 船長ダイヤ・デズモンド。

 副長レオ・ミラノ。

 機関士サイモン・マクレーン。

 三名は、帰還しなかった。


 だが――ひとつだけ、奇妙な記録が残っている。


 最後の通信ログ。

 途切れる直前、ダイヤ・デズモンドは、確かにこう言った。

『……あれ、人間?』


 その言葉を最後に、通信は永遠に途絶えた。



 ――時間は約一年、遡る。





零章の3話は、プロローグ章になります。

後に伝説となるルミナス号のお話になります。

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