12/12
あとがき
今回のお話を書くにあたり、被災された方々への配慮を考え、書くべきではないのではないかと何度も迷いました。
派遣から戻ったあと、しばらく現実に戻ることができませんでした。
それほどまでに、現地で見たもの、感じたものは強く残っています。
現地に向かったのは、私だけではありません。
不安を抱えながら送り出した上司や同僚、家族がいて、同じように迷いながら現地に入った多くの医療・福祉職員がいました。
その人たちが何を見て、何を感じ、何をしていたのか。
それを、偽りなく残したいと思いました。
この文章が、誰かを傷つけてしまう可能性があることも理解しています。
それでも、あの時そこにいた一人として、記しておくべきだと判断しました。
最後に、被災された方々が一日でも早く穏やかな日常を取り戻されることを願っています。
そして現地で尽力されたすべての方々に、心より敬意を表します。
森村征爾




