~塔の外へ、そしてほんらいのありよう~
ケイトは驚いてアーミー様を見た。
「ケイト、皆の前では言えないかもしれません。」
アーミーはしっかりとケイトを見つめ
「幸せになるのですよ。それを光の主様は願ってます。頑張るのですよ」
「はい、はい、ありがとうございます」
ケイトはアーミー様から初めて見るような血の通った人間の暖かさの様なものを感じ、目から膨大な涙が溢れでた。
(ああ、きっと私は今までも気づいていなかっただけで、こんなにも暖かく見守られていたんだ)
「あまり泣くと目も腫れて、皆から怪しまれますよ。今日は最後まで皆の仕事を見ていなさい。
今までは貴方もあの光の元に居たのです。」
「はい、はい。」
ケイトはしっかりと目を開き皆の補強を見ていた。
(あたしも今まではあの中に居た、これからはそれを外から見る側になるんだ)
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「それからはあっという間でした。教会の検査で魔力検査をしたら、私は光の属性0で、生活魔法の魔力が少し使えるくらいでした」
「ゼロ???」
オトンヌは驚いた(いや光の主様、思いっきりが良すぎでしょ)
「そうなんです^ - ^ それでもそれまでの実績ありますからね、残って後輩の面倒や指導にあたるか、塔を出ていくか選べたんですよw」
「もちろん私は出ていく事を選びました。そして、それまでの実績に合わせて給金を頂いて、簡素なワンピースのみで塔を出たんです。」
「荷物はほとんどないから身軽でした。
ある日の朝の早い時間に塔のみんなに見送られて、私は塔から出ました」
「でも、出た後にあたし、ダニエルが何処に住んでいるかも解らない事に気づいたんですよ笑」
「どうしたんですか?」
「ふふっ、私に解るのはダニエルが冒険者って事だけです笑」
「ダニエルが冒険者っだって解ってるだけで、十分ですよ、そんなに心配しませんでした笑
たぶん、少し浮かれてたのかもしれませんね。不安は感じませんでした。」
「冒険者だから、冒険者ギルドに顔を出すだろうと思って、とりあえず冒険者ギルドの近くの宿に泊まって、毎朝ギルドに顔を出しました笑」
「ちょうど、依頼で王都に居なかったんですよ、、、」
ダニエルは困った様に笑った。
「それから、2日目の朝にダニエルがギルドに入ってきた時の顔!クスクスクス」
「何ていうんですか?鳩が豆鉄砲くらった様な顔?とにかく驚いた顔してましたね。自分で自分の顔を抓ったりして、、、」
「あっ、すみません、、、そんな事はどうでも良いですよね汗 とりあえず、そんな感じでダニエルと2人この村に戻ってきて夫婦になれたんです。」
「そうだったんですね。……。こんな事を聞いても気を悪くして欲しくないのですが、、、」
「どうぞ?」
「ガーディアンの光の力は今もゼロなのですか?」
「どうして、そんな事を?」
「この村の守護はとても硬そうです。村を囲んで広範囲に守護の力が及んでいる様に思えます」
「そうですか?」
「はい。牛やヤギが村の外で放牧されてました。アレはあそこまでも魔物に襲われる心配がない、安全だからです。違いますか?」
「そうですね。」
「そしてこの村の広さを考えると通常はあそこまで守護されない、、、違いますか?」
「そうですね。通常ならば、そうでしょうね、、、」
「でも、誤解しないで下さいね?力が戻ったとか、本当は喪ってないのに、無いように見せかけた、とかそうゆう事ではないのです。」
ケイトは顔を真っ直ぐに、オトンヌを見つめた
「私はただ。この村の平和にいつも光の神様に御礼の祈りを捧げてるだけなんです。」
「御礼の?」
「ええ。朝は今日も平和に朝を迎えられる事に感謝します。、そして夜は今日も平和に一日を終えれる事に感謝します。と、ただ毎日感謝の祈りを捧げているだけなんです。」
「ただ感謝の祈りを捧げているだけ、、、」
「それが本来のありようなのかもしれないですね」
「本来の?」
「本来はそこまで特別なものでなかったのかもしれないですね、、、いえ、独り言です。」
「でも、解りました。お話を聞かせて頂きありがとうございました。」
「私は家に戻ります。戻ってしっかりと家族を護ります」
「そうですか、少しでも私の話が何かのお役に立てるならば幸いです。頑張って下さい。
プラチナ様であるならば、その心は更に護られなければなりません。」
「ケイトさん、違うんですよ。プラチナだから護られないといけないのではないのです。貴女方は皆、その心は護られなければならないのです。
それを、おそらく光の主様は願ってるはずです。
「おそらく今の形は歪です。護ろうとして閉じ込めている。そんな事は誰も願っていないにもかかわらずです。」
「そうですね、そうですね。オトンヌさん、私もそう思います。もっと自分で選べても良いはずですよね。」
「はい、そう思います。貴重な話をありがとうございました」
オトンヌは2人に丁寧に礼を言い、急ぎファレノプシスに帰った。
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【バッカスの胃袋】
「それからファレノプシスに帰ったら、家族で王宮に呼ばれてな。王宮も教会もそれなりにきちんと調べたんだろうな。光の使徒の言葉だしな。
俺たち家族の希望もきちんと確認してくれてな。
謝ってもくれたよ。今まで確認しなくて申し訳なかったって、陛下と法王、2人で頭を下げてくれたんだよ」
「「えっ???お2人が???」」
「ああ、2人一緒にな。たぶん、ほかの者への示しもあったんじゃないのかな?たぶん、反対意見を強引にもねじ伏せるにはそうした方が手っ取り早かったんだろなぁ〜」
「いや、そうかもしれないが、、、なかなか出来る事じゃないぞ」
「ああ、たぶんそれ程プラチナという存在が重要だったんだろうな。国の護りの要だしな」
「ああ、そうだな。」
「やっぱりそれと、今のファレノプシスの現状は関係するのか?」
「ああ、移住者は受け入れてないな。旅行なら良いが、旅行者も1ヶ月以上はダメだな。
その辺はおそらく大公と国で決めたんだろう」
「かなりの強硬策だよな」
「今までは話題になってなかったが、セレモニー後は特に反発も出そうだよなぁ」
「まあ、国1番の魔物の脅威の無い街という事になるからな。安全な所に住みたいと思う者は出てくるだろー」
「それは、俺たちの考える事じゃないな笑」
「ああそうだな!」
「とりあえず、オトンヌお疲れ様!そして、お帰り!」
「久々の再会に乾杯!」
「乾杯!」
いつも読んで頂いてありがとうございます!(´▽`)




