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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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到着した佐竹家は出陣を望む

過去3日間、話を投稿出来ず申し訳ありません。新年度特有のバタバタに巻き込まれておりました。

天正二十三年(1595年)十二月二十日

陸奥国 伊達家屋敷


「佐竹常陸殿!よくぞ伊達家に参られた!」


「伊達殿!挨拶は簡潔で良い!だから、此度の事で知っておる事を全て教えてくれ!そして針生とやら討つ為に早く出陣を!」


皆さんこんにちは。本日やっと佐竹家一行の伊達家屋敷への案内業務を終了した柴田六三郎です


いや、あの、その、、俺と赤備えの皆は帰っても良いと思うのですが、ダメですかねえ?何故、俺がこんな事を考えているかと言いますと


俺の目の前の佐竹殿と伊達政宗のやり取りが、とてつもない緊張感であり、とても重苦しい空気なのです


そんな帰りたくて仕方ない状況なのですが


「伊達殿!我々は一日、いや、一刻も早く針生達を討ちたいのじゃ!だからこそ、早く出陣したい!そして四郎の亡骸を常陸国へ連れて帰ってやりたいのしゃ!だから!」


と、まあ、佐竹殿は早く出陣したいと懇願しておりますが、息子の次郎くんは


「父上、落ち着いてくだされ!伊達殿の話も聞かずに出陣してはいけませぬ!」


佐竹殿を宥めております。ですが佐竹殿は


「次郎!お主は何故そこまで落ち着いておる!四郎が、弟が殺されたのじゃぞ!四郎の事だけではない!連絡の文を持たせた者も、


恐らく殺された可能性が高い!その者の亡骸も家族の元に帰さねば、我々佐竹家は何の為に陸奥国に来た事になる!?」


中々落ち着いてくれません。これは、俺も少し、ほんの少しだけ口を挟まないとダメだろうな。仕方ない


「佐竹殿、少しばかりよろしいでしょうか?」


「柴田殿!右府様から聞きましたが、柴田殿のお父上の越前守殿が倒れた際、戦っていた上杉殿に対して即座に攻撃を仕掛けたそうじゃな!ならば、儂の胸の内も分かるであろう!?」


俺の呼びかけに佐竹殿は、大殿から聞いた親父の話を出して来た。仇討ちと言う点では微妙に違うけど、話してみるか


「佐竹殿。お気持ちは確かに少なからず分かります」


「ならば!」


「ですが佐竹殿、針生達の軍勢の数も分からず、四郎殿の領民への対応も分からない状態では、佐竹家の4000人と伊達家の参戦した兵達が無駄死にする可能性もありますぞ


なので、先ずは一旦伊達殿が掴んでいる情報を聞いてから対策を考えましょう


次郎殿を見て分かりますが佐竹殿の息子である四郎殿が善政を行なっていた可能性は高くとも、家臣として仕えていた者達が四郎殿の名を使い悪政を行なっていた場合、


領地が全員、針生達の味方になる可能性もあります!なので佐竹殿、拙者の提案として、今年のうちに針生達を討つにしても、


軍勢の数や領民達が協力的か否かまでを調べて、そこから一気に畳み掛けるのもよろしいと思われます!」


俺の提案を聞いた佐竹殿は、しばらく考えると


「分かり、申した。伊達殿、冷静さを欠いておった。申し訳ない。柴田殿も忝い!」


そう言って、何とか落ち着いてくれた。それじゃあ、伊達政宗が働いていた事を信じて


「佐竹殿、拙者も言い過ぎました。それでは改めてですが伊達殿、事が起きてからの間に何か分かった情報はありますかな?


拙者達の方では、赤備えの皆が田村家家臣の方々と共に戦った結果、針生達との戦に勝利し、その際捕虜となった佐藤某とやらからの説明で、


「1000人で出陣したが完膚なきまで叩きのめされた!逃げた者は自分を含めて100人以下だった」そうじゃが、その戦が起きたのか霜月の頭頃であったそうじゃ


そこから、今日までの間に何かしらの情報は掴んでおりますかな?」


少しばかり無茶振りをしてみると、政宗は


「柴田殿、そして佐竹殿!御安心なされよ!実は我々伊達家、此度の事を詳しく話せる人間を味方に引き入れましたぞ!誰ぞ、平四郎と平之助を連れて参れ!」


盛秋と盛義の2人を大広間に連れて来る様、家臣に命令する。家臣が動いて5分後、2人が大広間に到着すると


「佐竹殿!そして次郎殿も!この二人が、此度の事を詳しく話せる人間じゃが、先に言っておく!間違っても切りつけたりしないでくだされ!よろしいですな?」


政宗は義重と義宣に対して、「この2人を殺すなよ?」と釘を刺して来た。政宗の言葉に2人は


「分かった」


「分かり申した」


と、了承する。2人の返事を聞いた政宗は


「それでは紹介させてもらおう。平四郎、平之助!自己紹介を」


自己紹介を促し、2人も自己紹介を行なう


「此度の愚行の首謀者、針生平三郎盛春の弟の、針生平四郎盛秋にございます」


「平四郎の叔父の針生平之助盛義にございます」


自己紹介を聞いた義重は


「は、は、は、針生じゃと!針生平三郎の身内ではないか!伊達殿!柴田殿!これはどう言う事じゃ!」


切りつけたりする事はなかったが、怒りの感情を隠さなかった。そんな義重に政宗は


「佐竹殿、我々は柴田殿が佐竹家に向かっている頃、この針生家の者達の元へ向かい、此度の事を確認する為、問いただしたのです!


そこから平四郎と平之助と、針生家の屋敷に残っていた者達は此度の事と無関係であると分かったのです!改めて佐竹殿!先ずは二人の説明を聞いてくだされ!」


「2人の説明を聞いてくれ!」と義重に頭を下げて頼み込む。政宗の姿を見て義重は


「知っておる事を、全て話してもらおう!」


少し冷静になって、説明を聞く姿勢になると、盛秋と盛義の2人は、説明を始める。説明を聞いていく内に義重は


「ふむ。話を聞くに、此度の事は針生平三郎と周りの者達の暴走で、針生家の総勢二千人のうち、一千五百人を連れて四郎達を殺したと!そう言う事じゃな?」


「「はい!その通りです」」


今回の件の大まかな内容を理解した。盛秋と盛義もその通りだと、肯定する。全ての説明を聞き終えた義重は盛秋と盛義に対して


「お主達が一族の恥を消したいと思う覚悟は伝わったが、戦になったら誠に先陣を切るのじゃな?」


「「はい!」」


戦になったら先陣を切る覚悟を問う。義重の問いに2人は間を置かずに即答する。答えを聞いた義重は


「良かろう。お主達の働き次第で、罪は針生平三郎と周りの者達だけとしようと思う」


敵は針生平三郎一味だと宣言した。場が一旦落ち着いた事で六三郎は


(何とか落ち着いた様だし、あとは皆さんに任せて、俺は帰りたいのですが、ダメですかねえ?)


あとの事を伊達家と佐竹家に任せて帰りたいと思っていた。そんな六三郎に対して政宗が


「柴田殿!勿論、此度の戦に参加してくれますな?」


「参戦するよね?」と無茶振りして来た。政宗の無茶振りに六三郎は


(さっきの仕返しのつもりかー!?)


と、思っていたが、


「我々に過度な期待をしないでいただけるのであれば参戦しましょう」


遠回しに「暴れるのはお前らだからね?」と釘を刺しつつ、出陣する事を了承した。こうして、陸奥国の騒乱が終わる時が近づいて来ていた。

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― 新着の感想 ―
新年度でお忙しい所お疲れさまです。 佐竹の怒りはご尤もだし、針生も戦わねば今後の立場があるしなぁ。 この意気込みだと、なんなら敵兵が足りないまでありそう。
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