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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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亡骸の正体と偽名の理由と後半の仕事

小太郎達が居なくなってから数分後、政宗と景綱が大手門に到着し


「この亡骸を旅の僧侶達が置いていったというのは誠か!しかも、その僧侶達は蘆名家の屋敷近くで見つけたそうじゃな!僧侶達は何処に居る?」


政宗が足軽達に質問するが、


「も、申し訳ありませぬ。僧侶達は亡骸を置いていくと即座に出立いたしました!追いかけようにも、余程急いでいたのか、あっという間に姿が見えなくなりまして」


足軽は正直に「あっという間に姿が見えなくなった」と答えるしかなかった。足軽の答えを聞いた政宗は


「その僧侶達が針生の手の者の可能性もあるが、、、姿が見えぬのであれば仕方ない!この亡骸を平四郎に見せて、蘆名家当主かどうか確認させる!二つとも屋敷内へ運べ!」


「「「「ははっ!」」」」


小太郎達を追いかけずに、盛秋に身元確認をさせる事に決めた。亡骸が大広間に運ばれると、盛秋も呼び出されて、政宗から


「針生平四郎!今からお主に、酷な事をさせる!じゃがお主しか判断出来ぬ事じゃ!しっかりと実行してもらいたい!」


「ははっ!拙者の出来る事ならば、何でもやりましょうぞ!それで、どの様な事なのですか?」


「かなり辛い事をさせるが良いか?」と聞かれた盛秋は「何でもやります」と答えた。盛秋の答えを聞いた政宗は


「よくぞ言った!それでは平四郎にやってもらいたい事じゃが、お主の前に置いてある布に包まれた二体の亡骸の顔を見て、殺された蘆名家当主かどうかを確認してもらいたい!」


亡骸の身元確認を命令し、命令を受けた盛秋は


「ははっ!それでは、亡骸の顔を確認させていただきます」


そう言ってから、一体目の亡骸に手を合わせて顔を見る。ゾンビ映画だったら間違いなく噛まれてしまう距離でじっくり確認した盛秋は


「最初の亡骸は、蘆名家の当主様ではなかったのですが、もしかしたら御実家の佐竹家からの文かもしれぬ物を持っておりました。片倉様、そして殿。内容を確認してもらいたく」


最初の亡骸が持っていた文を景綱に渡す。景綱が文を受け取ると、盛秋は二体目の亡骸に手を合わせて顔を見た瞬間


「!!あ、蘆名家、の、当主、様、です」


殺された義広の亡骸だと驚きながらも断言した。盛秋の言葉を聞いた政宗は


「平四郎、何故即座に断言出来る?」


断言した理由を質問した。質問された盛秋は


「当主様は生きておられた頃、拙者と与太話をしていた際、左眉の上の傷を「幼い頃に走り回っていた時に転んで出来た傷だ」と仰っておりました


家中の取りまとめに苦心しておりました当主様を側で支えておりました拙者だからこそ、断言出来ます!」


側で支えていた事、本人から話を聞いた事を断言出来る理由として、政宗に伝えた。盛秋の言葉を受けて政宗は


「分かった、平四郎の言葉を信じよう」


盛秋を信じる事にした。そこから更に政宗は


「小十郎!亡骸の一つが蘆名殿と分かったが、文を持っていた亡骸の身元が分かる事は文の中に書いておらぬか?」


文を調べていた景綱に話を振る。振られた景綱はと言うと


「殿。こちらの文ですが、佐竹様が書いた文だと分かりました。ですが、その内容が此度の事を示唆している様な内容なのです。読んでみてくだされ」


政宗に「読んでみてくれ」と文を渡す。受け取った政宗は文を読み出す


「分かった。では、「四郎。この数ヶ月、文が届いておらぬが、身体は大丈夫か?辛い時は父や兄を頼って良いのじゃぞ?


ただでさえ、蘆名家の家臣達は一癖も二癖もある者達が多いのじゃから、無理をせずに佐竹家に戻って来て

良い!それか、近くに領地を持つ伊達家を頼れ!


一年と少し前に関東で北条家の内乱を鎮圧する戦に出陣した際、共に戦場に立った当主の藤次郎殿は陸奥国で一大勢力を築いただけあって、間違いなく傑物と言える漢じゃ!四郎の事も無碍には扱わぬじゃろう!


だから四郎よ!家臣達をまとめられない場合は、蘆名家当主の座を捨てて構わぬ!命あっての物種じゃ!ここ迄長くなったが、この文を見たら一度、返事を必ず寄越すのじゃぞ!良いな?」と、


佐竹常陸殿が如何に四郎殿を心配しておるか分かる内容じゃな。この事から鑑みるに四郎殿の周囲を危険視しておるか分かるのう


ならば、この文を持っておった亡骸は、佐竹家家臣と見て良いな。針生平三郎達は、四郎殿だけでなく佐竹家家臣まで殺したとなると、


佐竹常陸殿も嫡男の次郎殿も、針生平三郎達を誰一人許さぬじゃろうな。まあ、儂がとやかく言う事ではないが、それでも陸奥国統一の為に伊達家も気合いを入れて針生平三郎達を殲滅せんとな!


皆!佐竹家が到着したら、いつでも出陣出来る様に準備を怠るでないぞ!!それから四郎殿と家臣殿の亡骸は丁重に保管しておけ!」


「「「「ははっ!」」」」


文を読み終えた政宗は、佐竹家が来たら即座に出陣出来る様、そして2人の亡骸を丁重に保管する様に名はして、この日は終了した


伊達家が戦の空気に包まれて来た頃、伊達家屋敷からおよそ4キロ離れた距離に移動していた風魔衆は


「兄上、伊達家は予想以上に混乱しておりましたな」


「まあ、仕方あるまい。いきなり亡骸を二つも渡されて、「保管してくれ」と言われたら、流石にのう」


伊達家の混乱を思い出していた。そんな中で1人の忍が


「しかし頭領、偽名で名乗った「松尾芭蕉」は、どうやって思い浮かんだんですか?」


小太郎が名乗った松尾芭蕉について質問した。質問に対して小太郎は


「ああ。あの偽名はのう、北条家の内乱の首謀者の松田の松と、内乱の鎮圧の為に参戦した武将の中で最も愚か者だった織田三介の織を尾に変えて、


名字に使おうと思った事と、武将を芭蕉に変えたら露見しないと判断した結果、偽名として採用したのじゃ


あまり深い意味は無い。だが、松尾と言う名字に著名か武将や公家が居ないのであれば、まだまだ使えるのう、しばらくはこの偽名を使って諜報活動をする」


「「「「ははっ!」」」」


偽名に特に深い意味が無い思いつきである事を説明すると


「それでは、我々の役割の残り半分の説明じゃが、柴田六三郎殿をお守りする事は当然として、その柴田殿が佐竹家を引き連れて伊達家屋敷に来た時


出陣する事を確認したら、蘆名家の領民達に武装蜂起をけしかけて、伊達家と佐竹家の味方を増やす!この二つじゃ!


儂を含めて十名が領民達の近くに潜む!小次郎!お主を含めた十名は、柴田殿の護衛に付け!」


「「「「ははっ!」」」」


こうして、風魔衆は仕事の後半の準備に取り掛かっていく。開戦に向けて、あとは六三郎が佐竹家を連れて来るだけになった。

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― 新着の感想 ―
「馬鹿な武将」で「バショウ」でも通じそうなラインナップw 六三郎もおらず、この遺体と書状を知らなかったら、佐竹の説得がキツかったろうなぁ。
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