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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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報告を受けた昌幸は策を始める

「敵が残り八里程の距離に来たとは、誠か!?」


「はい!田村家の旗印とは違う旗印を親類が見たと、領民が教えてくれました!山を超えたあたりと言っていましたので、残り八里程と見て良いかと!」


「い、い、急ぎ真田殿と赤備えの方々に伝えて、大広間に集めよ!」


百姓に扮した黒脛巾組の報告を受けた足軽からの報告を受けた氏顕は、慌てながらも赤備え達を呼ぶ様に命令する


「ははっ!」


命令を受けた家臣が急いで赤備え全員を大広間に集めると氏顕は


「各々方!いきなり呼び出して申し訳ない!実は、針生達と思われる軍勢が此処まで残り八里程の距離に来たとの報告があったので、


伝えておくべきと思い、集まってもらった次第です。真田殿、そして方々!どの様に対処しますか?」


自ら判断せずに赤備え達に先ずは報告をした。報告を受けた昌幸は


「田村様。八里程の距離ならば、到着するのは早くて明日ですが、その様な無茶な進軍を行なうのは日の本広しと言えど、我々柴田家くらいでしょうから、そう、慌てなくとも大丈夫ですぞ」


氏顕を落ち着かせる為に柴田家が無茶な進軍をよくやる家だと話す。昌幸のその言葉に銀次郎が


「確かに!殿が十日で百里を走ると決断した事を鑑みるに、一日で八里も移動する軍勢はほぼほぼ居ないですな!」


そう発言すると、他の面々も


「そもそも飲まず食わずで進軍させる大将と、要所要所で飲み食いの準備をさせる殿とは、頭の出来が違うからのう!」


「もしも針生とやらの軍勢だったとしても、無茶な進軍だったならば、どれ程戦えるのか楽しみですな!」


「何日かけて、残り八里の距離まで進軍したのか、興味ありますな!」


と、六三郎と共に実行した中国超大返しと比較して、敵の軍勢との戦を楽しみにしていた。赤備え達の様子を見た氏顕は


「いやはや、皆様の余裕ある態度を見ておりましたら此度の戦、大丈夫だと自信が湧いて来ましたぞ」


心に余裕が出来たのか、笑顔になっていた。そんな氏顕に昌幸は


「田村様、自信を持つ事は大事です。ですが、戦に絶対はありませぬ。だからこそ、戦を我々に有利に進める為にやりたい事があるので、


赤備えの皆と一部の家臣の方をお借りしてもよろしいでしょうか?」


「過信はダメだよ?それから一部の家臣達を貸してくれ」とリクエストする。昌幸のリクエストに氏顕は


「それは是非とも!必要な道具などはありますでしょうか?」


了承すると同時に、必要な道具を確認する。すると昌幸は


「そうですなあ!木こりを招集して、我々の数だけ斧を準備していただきたく存じます」


「木こりと人数分の斧を準備してくれ」と頼む。ほ!を聞いた氏顕は


「分かりました。急いで準備します」


そう答えた。そして翌日


天正二十三年(1595年)十月二十九日

陸奥国 某所


「真田様!木こりを五十人、そして赤備えの皆様と我々の人数分の斧が七百本集めました!これから木を倒すのでしょうか?」


氏顕の命令を受けた佐藤が木こり達を昌幸の元に連れて来た。そのまま昌幸に「木を倒すのか?」と質問する。質問を受けた昌幸は


「そうですなあ。「木を倒して戦に使う」とだけ、答えておきましょう。敵が前日から移動していたら残り六里か七里程の距離でしょうから、急いで始めましょう」


大まかに答えるに留めた。そこから、参加者全員で一斉に木を倒し始める


そこから昌幸は


「銀次郎殿!新左衛門殿!倒した木をそこから五百歩程、右に押してくだされ!」


「「承知した!」」


「源太郎殿!金之助殿!倒した木を一尺程の大きさに切り分けて、あちらの場所にまとめた状態で置いてくだされ!」


「「承知した!」」


と、倒した木をそのままの大きさにしたり、切り分けたりしながら、あちこちに移動させながら準備を進めていく


こうしてほぼ1日をかけて、要衝の山の木を倒しまくった昌幸は


「明日から赤備えの皆を配置しましょう。田村家家臣の皆様も、準備しておいてくだされ」


「「「ははっ!」」」


明日から出陣する事を伝える。こうして、昌幸の事前準備は終了した


翌日


「それでは出陣じゃあ!」


「「「「おおお!」」」」


赤備え全員と田村家の戦力一千人の半分の五百人を合わせた約七百五十人が要衝の山へ出陣した


出陣の際、氏顕は昌幸に


「真田殿。誠に家臣達は半分で良いのですか?もう少し連れて行ってもよろしいのですよ?」


人数の確認を行なったが、昌幸は


「田村様、敵の数が分からない以上、半分は残した方が良いですから、そのまま残してくだされ。それでは出陣しますので失礼」


「敵の数が分からないから、半分は残せ」と答えて、そのまま出陣した。そこから要衝の山へ移動して、本陣を構えると自作の地図を見せて


「さて、それでは大まかではあるが、それぞれの配置を発表しますぞ。先ず、山の入口にあたる開けた場所は源太郎殿が五十人を率いて、


敵に攻撃して撤退してを繰り返しながら、少しずつこの三つに分けられた一本道に敵を誘導してくだされ!


この一本道には、源次郎殿、銀次郎殿、新左衛門殿の三人がそれぞれ来た敵を迎え討つと同時に、敵の数が増えて来たら、源太郎殿達がやった様に撤退してくだされ!


そうしているうちに、一本道に敵が集まったところを前日に倒した木を転がしてぶつけます!それでも生き残った敵は、乱戦で叩きのめす!よろしいですな?」


「「「「応!」」」」


「田村家の皆様も、乱戦の時まで待ってくだされ!」


「ははっ!」


こうして、昌幸の策の全貌が明らかになる。赤備え達は


「敵をどれだけ減らせるか楽しじゃ!」


「我々で全滅させても、殿ならば良くやったとお褒めくださるじゃろう!」


と、とても盛り上がっていた。一方、田村家家臣達は


「弓や刀以外も武器とするとは」


「雪が降っていたら、雪も武器にしそうじゃな」


と、昌幸の策に驚いていた。こうして、昌幸達の準備は終了した


一方その頃、進軍がバレていないと思っている針生達は


「殿、田村家の屋敷まで残り五里程の距離になりました。明日の移動は如何なさいますか?」


残り八里の距離から、残り五里の距離まで進軍していた。明日の予定を聞かれた盛春は


「明日は四里進み、あの要衝とも言える山まで進む!あの山に儂達の本陣が見えたら、田村家の青瓢箪も驚いて、降伏するじゃろう!


くっくっく、今から楽しみじゃ!明日の為に、今日はこのまま休息とする!しっかりと休め!」


「「「ははっ!」」」


昌幸達が待ち構えている要衝の山に進軍すると答えて、この日は休息にあてた。あまりに緊張感の無い盛春は明日の戦で恐怖する事を、この時はまだ知らずにいた。

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― 新着の感想 ―
そりゃ、大将が雪を利用して城を落としてんだもんな。自然含めて使える物全て使うの考えになるよな
油断大敵‥‥だね針生さんw真田の智謀と力自慢の赤備えの迎撃‥‥田村勢出番あるかな‥w
その人達の御大将、雪が降ってたら雪山を武器にしたんでね…。 こちらの損害を極力少なくして、相手を最大限削るという戦略。これには六三郎もニッコリ。
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