3たどり着いたのは
翌朝、さすがに腹が減ってどこかに食えるもんがないが探すけど、木の実一つ見当たらねぇ。
「魚――焼けば食えっかな」
冷たいのを我慢して川にはいる。
魚と格闘しつつなんとか勝利!
昨日のたき火で焼いて、飯にする。
その横で、カラスはいともたやすく魚を捕まえて飲み込んでいる。くそう。
腹もいっぱいになったし、移動するか。
街道に出て歩けばどうにかなるかな。
街道に戻ろうとすると、カラスがズボンの裾を咥えてグイグイと引っ張ってくる。思いのほか力が強い。油断すると転びそうだ。
「どうしたんだよ。てか、怪我は大丈夫なのか?」
「グワ!」
問題ないらしい。
引っ張る方へ歩いてると、どんどんと街道から外れて森の奥へ奥へ入っていく。
「ちょ、迷い子んなったら困るんだけど……」
森の景色がグニャリと歪む。
気のせいかと目をこすって開けてみるも、歪んだままそれは、いつも間にか開けてる道になっていた。
遠くに城?が見える。
「まほう……。いや、結界か」
他に行く当ても無いし、そこを目指すことにする。カラスが肩に着地。自分で移動しろ!
一時間くらい歩いたと思う。
近づいてしっかりと形がわかる。城だ。
城なんて、遊園地以外でまともに見た記憶はないけどな。
よくある中世風の明るくキレイな城じゃなくて、RPGでよく見る感じのジメジメした薄暗いザ魔王城って感じの城だ。
う〜ん、引き返すか。帰り道は、どこだ?
流石にもっと近づくのは気がひける。門番もいるし、どう考えても行くべきじゃねぇよな。
――ジャキン。
「へ?」
喉元に槍が突きつけられる。
いやいやいや、ちょっと待て、門まで距離あったじゃん⁈
瞬間移動でもしたってのか?それとも、エスカレーターみたく動く歩道とか?
「何者だ、貴様」
右側の門番、人型のイノシシが話しかけてくる。
そっくりだな、こいつら。見分けがつかねぇ。双子か?
「もう一度聞く。何者だ。場合によっては……」
今度は左側の門番が尋ねてくる。眼つきがだんだんと鋭くなっていく。怖っ。
「えーっと、何者ってなぁ……」
オレは困って頰をかく。
答えになるような身分なんて持ってないし。
冷や汗をかきながら、どう答えるべきか考えてみる。
「グワッーーーーー」
「――み、耳が」
カラスの突然の大きな声に慌てて耳をふさぐ。耳がやられる。
オレの反応は置いておくとして、門番たちが目を見開いて、慌てたように片膝をつく。
「ガーネット様、よくぞご無事で」
「ガララ」
「皆、心配しておりました」
どうやら、このカラスはご令嬢らしい。
しかも、ガーネットが名前か。こりゃあ大層な名前で。
「ガララ、ガララララ」
「しかし、それは……」
「グワ、ガラララララ」
「確かに何の力もないようですが――わかりました。少々お待ちください。魔王様に許可を頂いてまいります」
ここやっぱ魔王城かよ。
つーか、何の力もないとか。うるせーよ。
泣きたくなるだろうが⁈
ありがとうございました。
主人公の上着は忘れず回収済みです。




