魔族の子供
「ナギぃ――」
走って飛びついてきたのはエルフの少年のアース。
6歳くらいだと思う。
エルフってやっぱ美形が多いのな。
アースは慌てて俺の後ろに隠れる。
ってことは――。
「アース!行くわよ!」
あぁ、やっぱり。
大声を張り上げてやっていたのは、角が生えた少女。ノアルだ。
この2人、幼馴染で仲はいいんだけどね。
アースはインドア派だし、ノアルはアウトドア派だから、遊びに困るんだよね。
「ナギ、そこをどきなさい!」
頰をかいてため息をつく。
後ろで俺の服を思い切り掴んで、全力で首を振ってるアースがいる。
さすがに放り出すのは可哀想、だよな?
「今日は何して遊ぶつもりだったんだよ」
「なにって、スライム狩りよ」
あぁ、通りでアースが嫌がるわけだ。
アースは戦いは好まない、温和な子だし。
ノアルは、そう、いかにも魔族って感じの好戦的な性格してるな。
「前もスライム狩りじゃなかったか」
「そうよ」
さも当然といった風になノアルに、アースが叫ぶ。
「その前も、その前の前もスライム狩り、で……」
段々と小さくなる声。
うん、妥協って言葉が辞書にないなら、強い方の意見が勝つよな。主張したもん勝ちってな。
「なぁ、別の遊びは――」
「いや」
即座に却下されました。
「たまには譲っても――」
「いや。どうせ、わたしに従うんだから問題ないでしょ」
大アリでは?
さすが魔族。
さすがに、アースがかわいそうだよな。
人間の子供じゃ、スライムでさえ危険だからついては行きたくないし、別の遊び、なんかあったかな。
ありがとうございました。




