メイドの応援
短めです。
長旅の疲れもありよく眠ったためか、朝起きると頭がとてもすっきりしていた。
「おはようございますエミリア様。お着替えのお手伝いをさせていただきます」
実家に専属のメイドはいなかったため、朝から着替えの手伝いまでされるとは思わなかった。
リカが持ってきた服は上等で綺麗なもので、何だかもったいない気がした。
髪を結われ、化粧も施される。家にいるだけなのだからここまでしなくてもと思ったけれど、この家にはフリードリヒ様がいた。見苦しいところは見せられない。
「ありがとう」
「朝食へ向かいましょう」
「奥様、おはようございます」
ドアを開けるとマリー様がいた。
「お、おはようございます。マリー…」
「申し訳ございませんが、本日も旦那様はお忙しく一緒に朝食は取られないそうです」
「そうですか」
窓をふと見ると、屋敷の前に馬車が止まっていた。
「あれはフリードリヒ様ですか?」
「旦那様ですね」
フリードリヒ様が馬車に乗るところだった。やったー!1日1フリードリヒ様が見られれば私は満足だ。
馬車に乗るところをよく見ようと目を凝らす。
しかし、窓にかじりつくようにしているのをメイド2人に見られてしまった。
「あ…」
「エミリア様は旦那様が好きなのですか?…あたっ」
リカがマリー様に思いっきり尻を叩かれた。
「奥様ですもの。旦那様の事は好きに決まっていますよね」
「は、はいっ!大好きです!」
「「…」」
うわぁぁぁ恥ずかしい。フリードリヒ様を見た嬉しさに大好きとまで言ってしまった!
2人は触れずに一緒に食堂に向かってくれたが、あまりに気まずく、大人しく告白することにした。
「あ、あの…私フリードリヒ様のファンなのです」
「ファン?」
「はい。以前より社交パーティでよく目にしておりまして…あっ、着いて行くようなストーカーはしていません。ただ遠くからこっそりと眺めていました。なので、今回の結婚はその、夢のようで。
フリードリヒ様が私と接触したくないという事であれば、こうやってこっそり見るだけでも十分満足なのです。なので、昨日のフリードリヒ様がおっしゃったことは気にしておりません」
「何と…そういうことだったのですね」
そういうことなんです。気持ち悪くてすみません。
「そういうことであれば、何も遠慮しなくてよいのですね」
え?マリー様?なぜそこまでニヤ…いやニコニコしているのですか?
「良かったです。奥様と旦那様の関係をどうするかは、私達メイドにとって懸案事項でしたから」
リカまで嬉しそうにニヤニヤしている。えっ、それって、まさか…
「「積極的に旦那様と交流できるよう取り計らいますね!」」
えー!心臓持たないよーーーー!
それから屋敷内を歩くと、メイドから執事、果ては料理係や庭師に至るまで「お任せください!」という目で見られた。
何だか大変なことになった。私は見ているだけで充分だったのに…
明日も投稿できるように頑張ります!




