一章 前日(2)
ーリリーラ王国宮殿執務室
コンコン。執務室のドアを2回ノックした。すると、
「入れ」
扉の向こう側から、短くそう聞こえた。
「失礼致します」
私とユーリヤはそう言って、執務室の中へと入っていった。
「おはようございます、お父様、お母様。お二人が元気なようで、心より安心しております」
「おはよう。ルーナ、ユーリヤ。ちゃんと来てくれて安心したよ」
とお父様が言った。そしてお母様が、
「おはよう。ルーナ、ユーリヤ。今日朝ちゃんと執務室に来られたのも、ユーリヤのおかげかしら。それに、二人とも仲良しそうで良かったわ」
お父様とお母様の呼び出しなら、ちゃんとくるわ。と思ったが口に出すのはこらえて……。
「お父様とお母様が、私にユーリヤを紹介してくれたおかげです。感謝してもしきれないくらいです」
「それは良かったわ」
とお母様が言った。
そして、お父様が少し咳払いをして、言った。
「では、そろそろ本題に入ろうか」
と言った瞬間、場の空気が一気に変わり、優しい雰囲気から冷たい雰囲気へと変わった。
「まず初めに、明日の仕事の流れについてだが……これは私よりアメリアが説明した方がいいだろう」
「そうね……」
お母様はそう言った瞬間、真剣な表情に変わった。
「仕事の日は、いつもより少し早いけれど、5時半に起きて、朝食を食べて、汚れ払いの支度を整えてから、汚れ払いの会場の準備をしてもらうわ。ここまでは大丈夫?」
「大丈夫です」
「そうしたら、7時〜民達に溜まっている汚れを払う。18時になったら、その日に汚れ払いに来た人の報告書を私達に提出してもらうわ。その後、会場の片付けが出来たら自由時間よ。汚れ払いの日程はこんな感じかしら。ルーナ、何か質問はある?」
「一つ質問が……」
「いいわよ」
「お父様とお母様に報告書を提出するとき、私が忙しい場合は、ユーリヤが提出しに来てもよろしいですか?」
そう私が質問した瞬間、ユーリヤは驚いた顔をしたが、何も言わなかった。
「いいわよ。その代わりルーナは、会場の片付けをするのよ」
「分かりました」
と私が言うと、ユーリヤが
「私でよろしいのですか?」と聞いてきた。
「大丈夫よ。私もお父様もお母様もそれだけユーリヤの事を信頼している証よ」
「そこまでおっしゃるなら……」
「ありがとう、ユーリヤ」
と私が言った。
「これも私の仕事ですので……」
「本当にありがとう。ルーナの側近は大変だと思うが……我慢してくれ」
とお父様が言ったので、失礼だな!!と思ったが何も言わなかった。
ー午後21時30分頃
あれから、すごく時間がたち、お父様とお母様からの話は終わった。要点だけ言うと、リリーラ王国の恥とならないように仕事をしてくれ、と言われ最後には励ましの言葉をいただき、自分の部屋へと戻ってきた。
「お父様もお母様も、私の事を心配しすぎだわ」
「それだけルーナ様の事を、気にかけている証拠ですよ」
「たしかに……そうかもしれないわね」
「明日はいつもより早いので、今日はもうお休みください」
「そうね。今日はもう疲れたからそうさせてもらうわ。おやすみなさい、ユーリヤ」
「おやすみなさい、ルーナ様」
リリーラ王国物語を読んでいただきありがとうございます。これからも、リリーラ王国物語をよろしくお願いします。




