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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十七章 その男、『終幕』
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『戦場』、鎮圧

 視界にその存在を捉えた皇牙以外にも、何人かがその気配に気付いた。

 何人かはその時点で行動を止め、何人かは『それ』を倒そうと武器を振るう。

 しかし、誰にも止められないまま、『それ』は架月の目の前を通り過ぎ。


 中央。


「あぁぁぁっ! うるせえ、うるせえ、うるせぇぇえ!!」


 がくん。

 響く声と同時に、重力が増す。

 立っていた生徒全員が、押し付けられるように、押し潰されるように、倒れ伏した。


「誰だ、俺の通学路で戦争なんかやってんのはよぉぉお!」


 倒れ伏す有象無象の中央。

 なおも叫び、吠える、その男。

 ぐるり、周囲を見回して、再び大きく息を吸って。


「血が騒いで仕方ねえ! 腕が疼いて仕方ねえ!」


 空気が震えるほどの咆哮。

 さらに増す重力に、残っていた生徒の幾人かが、膝をつく。


 その男は。

 誰もが知る、その男の名は。


「永峰、一斗」


 誰かの呟いた言葉が、名前が、空気に溶ける。


「……はっはっは」


 小さな笑い声。

 ボロボロになってしりもちをついたままの千里が、へらり、情けなく笑った。


「絶対参加しないって、言ってたくせに」


 結局来たんだ。

 そんなことを思いながら、千里は後ろに倒れ込む。


「俺の手には負えないや」


 永峰一斗。

 能力は『重力』。

 自身で制御できずに発動してしまうその能力が、自身の戦闘欲を満たさないまま、敵を一掃する。


「おい、戦えるやつはいねーのかよ! なあ!」


 一斗の吠える声に、屋上で倒れていた帆風が目を覚ます。

 ゆるり、視線を巡らせれば、校門から校庭にかけての惨状が目に入る。


 倒れ伏す有象無象。

 立っているのはたった一人。


 薙ぐように右手を振れば、その手に握られるのは黒い剣。

 得物を片手に立つその姿は。


「まさしく、『最強』」


 こうして、『最強』永峰一斗の介入により、終わりの見えない戦争が、あっけなく終わりを迎えたという話。

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