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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十五章 『職人』と『時刻』
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『三高』、激化

「懐かしいな」

「あん?」


 現在地、三座川高校グラウンド。

 向かい合うのは、傷だらけの二人。


「昔から俺たち、何かあるたびこうやって殴り合ってたよなぁ」

「あー」


 『時刻』・時宮仁時、『職人』・伊田詠時。

 幼馴染である二人の、幼い頃の話。


「おやつの最後の一つをどっちが食うかとか」

「どっちが晩飯の肉を多くもらうかとか」

「あと」


 つぶやくように言った後、仁時が自嘲するように笑う。


「どっちが先に、灯熾に告白するかとかな」


 しばしの沈黙。

 それから、どちらともなく笑いだす。


「それで二人ともフラれてんだから世話ねーや」

「全くだよ、あほらしい」

「本当、あほらしい」


 そんなことを言い合って、笑い合う。

 踏み込んだのは同時。手が出たのも、ほぼ同時。

 クロスカウンター。


「うわっ」


 聞こえた声は、その場にいた二人どちらかのものではなく。

 殴り合っていた二人は、手を止めてそちらを向いた。


「灯熾?」

「仁時、詠時! あれ!」


 校舎の方から駆けてきた灯熾が指差したのは、校門の方。

 そこに広がった光景に、仁時と詠時は、二人そろって顔をひきつらせた。


「空気がだいぶ、混沌としてきましたね」


 現在地、屋上。

 『審判』・東條飛鳥と『極神』・竜崎帆風が戦闘を繰り広げる場所。

 ふいに、戦闘を見守っていた『百式』斑鳩奈音が、呟いた。


「どうしたの、奈音さん」

「言われた通り、式を飛ばして様子を伺っていたんですが」


 ぺらり、奈音の頭の上に、人の形をした小さな紙が落ちる。


「どこかから情報が行ったのか、あるいは変な瘴気にでもあてられたのか」

「?」

「来ましたよ。桧山先輩レベルの下っ端たちが」

「軽く俺のことディスったね」


 落ち込む桧山を横目に、奈音は校門の方へ視線を移す。

 校門前では、武器を手に集まった三校の不良たちが睨み合っていた。



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