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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十六章 その男、『発端』
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『戦争』、開始

『一高、二高、三高で全面戦争をするらしい』


 その噂が流れ始めたのは、数日前。

 たまたま図書館で『発端』を目撃していた何人かの一般生徒からそれぞれの学校へ、その情報は持ち帰られたという。


 噂は千里を走る、そのことわざ通り、全面戦争の噂は瞬く間に生徒たちの間で広まり、本日。


 一高の精鋭が二高に奇襲をかけると決めた本日。

 二高の精鋭が三高に奇襲をかけると決めた本日。

 それが重なり、一高と二高と三高の精鋭がそれぞれ集まった本日。


 ある人物がもたらした『一高の何人かが二高に来ている』という情報と、『二高の何人かが三高に行った』という情報。

 それを契機に、腕に覚えがあると自負する猛者たちが、武器を手に集まったという次第。


「なんか質問あるかいな、芹沢くん」


 三座川高校、校門前。

 各校の猛者たちが集まっている場面。

 二高軍勢の最後尾で、芹沢は困ったように頭を抱えた。


「いや、質問というか……東條さんに怒られるんじゃないですか? 知りませんよ?」

「そんなん大したことあらへん!」


 へらへらと笑いながら、ひらひらと手を振って、その男、西崎皇牙は、口を開いた。


「飛鳥かて、なんやかんや言うておもろいほうがええんやから」


 ポケットに携帯をしまいながら、皇牙は屋上の方を見やる。

 屋上で飛鳥と帆風が戦っているのが、ここからでも見える。


「ほら見てみ、屋上」

「えっと」


 皇牙に指をさされた先を、芹沢も見る。目を凝らす。


「飛鳥、笑てるで」


 それは目の前の『敵』に対してなのか、眼下の『状況』に対してなのか。

 しかしその笑顔は確かに。


「なんか、楽しそうっすね」

「あんな顔、一年の時の大乱闘以来やで」


 懐かしそうに目を細める皇牙の横で、芹沢は困ったように頬を掻く。


 さて、状況は整っただろうか。


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