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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十一章 その少女、『咲乱』
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『咲乱』、咲く

「規則設定、この空間内において」


 にやり、笑顔を浮かべたまま、飛鳥は長刀を振りかぶる。

 空間を薙ぐように、深花が右手を振り下ろす。瞬間、深花の身を守るように、ツタが幾重にも重なって広がっていく。


「『盾』は無効」


 ぽつり。

 つぶやくと同時に、飛鳥が長刀を振り下ろした。

 ざんっ、深花の前に重なったツタが、切り裂かれて落ちる。

 そしてさらに、深花の肩を斬撃が走っていく。


「……ほう」


 肩をぺしぺしと抑えながら、深花は感心したように飛鳥を見る。


「規則。法。……審判。断罪。……へえ」


 ぶつぶつ、小さくつぶやいてから、今度は深花がにやりと笑った。


「ずいぶんえげつないことしますね」

「そう? 能力を取り上げないだけまだましじゃない?」

「やっぱりあなた、『いいキャラ』してます」


 右手を一度広げて、もう一度閉じる。

 指の隙間からバラが咲く。指の隙間から、棘の生えた茎が伸びる。


「空間内において『盾』は無効、それが今回のルールということでお間違いないでしょうか」

「間違いないよ」


 長刀を担いで、にっこりと笑う飛鳥。


「ルールはそれだけですか?」

「そうだね。ご存知の通り、空間内においてのルールはひとつしか設定できないものだから」

「ははぁ。もっとよく考えて設定した方がよかったのではないでしょうかね?」


 ぴしっ、バラの鞭で床を叩く深花。

 同時に、床に花が咲く。深花の足元を囲むように、花が咲く。


「あなたは僕をなめすぎです」


 にっこり、微笑んで。深花はもう一度、飛鳥の方へ踏み込んだ。

 深花が振りぬいた鞭を、飛鳥の長刀が防ぐ。

 今度は飛鳥が、深花の鞭を長刀で切り払う。


「気づきませんか?」

「何にだい?」

「あなたの『空間』、ちょっと『穴』があるんですよ」


 床に片膝をつき、手をついて、深花はにやりと笑う。

 瞬間、飛鳥の張った結界の外側で、花が一つ、咲いた。


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