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バットラ!~Battle Triangle 三校対抗全面戦争~  作者: くつぎ
第十一章 その少女、『咲乱』
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『咲乱』、あおる

「やあ、どうも」

「ずいぶん大胆な登場をしますね、『審判』殿」

「あはは、ばれてる」


 とん、と屋上に着地した飛鳥は、ぐるりとその場の面々を見渡す。

 自分の知らない顔ばかり。

 それだけで、好奇心が刺激されて仕方がない。


「で、誰が俺と戦ってくれるの?」


 にっこりと微笑む飛鳥に、三高の面々は顔を見合わせる。

 ふう、と息をついた後で、一歩踏み出したのは、少女。


「お初にお目にかかります、『審判』さん。僭越ながら、僕が相手をさせていただきましょう」


 深々とお辞儀をして、少女はにこりと笑って見せた。


「当方、信楽深花と申します。『咲乱』と呼ばれております」


 広げた右掌に、花が咲く。

 右腕を覆うように、ツタが這う。


「以後、お見知りおきをお願いいたします」


 少女、深花の挨拶に、飛鳥は同じように笑顔を返す。


「ご丁寧なご挨拶をありがとう。改めまして、俺は東條飛鳥。『審判』と呼ばれているよ」


 広げた右手に、握られるのは長刀。

 得物を手に笑う。嗤う。


「さっそく始めようか、深花ちゃん?」

「馴れ馴れしく名前で呼ぶのはお控えくださいな」


 にっこりと笑ったまま、立てた親指をびっと下に向ける深花。

 その様子を見た飛鳥は、一瞬きょとんとしてから、盛大に吹き出した。


「君、思ったよりいいキャラしてるね?」

「よく言われますけど、あなたには言われたくないですね。僕からしてみれば、あなたも大概『いいキャラ』してます」

「よく言われるよ」


 お互いに笑い合う、異様な空間。

 ひとしきり笑い合ったあとで、踏み込んだのは同時。


「空間展開」


 ぽつり、飛鳥が小さくつぶやく声。

 ヴン、空間がゆがむような音がして、二人の周囲に展開する結界のようなもの。

 深花が眉根を寄せる。その真向いで、飛鳥はにやりと笑って見せた。



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