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勇者と盗賊と王子の後始末

やっと終わった。

ごめんなさい、長くなりました。


この話は、私の馬鹿な問いへの、友達のステキ過ぎる答えを基にしております。


Q.1

>

>もしもいたら嫌な盗賊って?

 勢いのままに、王子の屋敷から帰ってきてしまったアニマルな盗賊団一同は、あまりの衝撃から、未だ回復していなかった。

 緑のタヌキに、お留守番もとい帰りの目印代わりをしていたちびっこゴーレム、レイミーが飛びつく。半ば反射でタヌキがレイミーを抱きしめると、それを合図にしたかのように、彼らの時間が動き出した。


「……えと、灰芽君?これって成功でいいのか?」

 ピンクのウサギが、困惑そのままに聞いてくる。緑のタヌキこと、後の勇者灰芽は、それにどう答えたらいいのかわからなかった。

 成果自体は上々だ。むしろ、当初の予定以上だといっていい。問題は、いろいろと取り返しのつかないものを奪いすぎたということなのだが。


「ええと、そうですね…」

「灰芽様、まずは着ぐるみを脱いではいかがでしょうか?」

 何とも言えない灰芽に、助け船を出したのは、ハシビロコウだった。中の人は、王城の警備主任のお爺さんである。王城に乗り込むのに最強すぎるじいさんの参加を聞き、この国、色々もう終わっているのではないかと、盗賊たちがこっそり怯えていた。

「あ、そうですね。えっと、〈変化・解除〉と。……よし。人間に戻れてない人いますかー?」

「灰芽君とこのゴーレム集団以外は、みんな人間に戻ったぜー」


 なにを隠そう、盗賊団のメンバーの半数は、灰芽の実家のゴーレムたちだった。動きの良かったアニマルは、すべてゴーレムである。

 ちなみに、このゴーレムさんたちは二足歩行のカラフルでありながらリアルなアニマルがデフォルトであるため、盗賊団のコスチュームが着ぐるみになったというおっさんたちの悲しい事情があった。

 ちなみに、着ぐるみはゴーレムさんと同じ要領で灰芽が何かしていた。多分魔法の類だと思う……というより思いたいのだが、恐ろしくなったので、誰も詳細を訪ねなかった。故に、永遠の謎である。


「うん、大丈夫そうですねー。姉さんは自力で解除できちゃう人だから、まあ大丈夫でしょう」

 周囲を確認し、のほほんとそう言った灰芽の言葉に、その場にいた者は赤いキツネの中の人にだけは逆らわないことを誓った。賢明な判断である。

「灰芽様、この後はいかがいたしましょう?」

「あ、うん。そうですね…。事前の計画通りにお願いします。あ、でもせっかくあいつの日記とか手に入ったんだから、利用しない手はないですよね?」

「左様にございますか。すぐにも手配いたします」

 にっこりと微笑みあう美少女な見た目の灰芽と、ピッリっとした三つ揃いの、どことなくかっこいい白髪のお爺さんの図は、見た目だけならばお嬢様と執事っぽくて癒しだったのかもしれない。


「……黒い。笑顔が黒い…!」

「オーラが見える!アレが暗黒面か!?」

「…やべえ、俺、王子に同情したくなっちまったかも…」

「……俺もだ」

 等々、同じ目的のもとに集まった、即席とはいえ仲間たちを怯えさせるくらいには、ナニかが溢れていたようであったが。


「こら、ヤマ!お前、王子の、その……アレだ!う、奪うとか、なに考えてんだ!?」 

 また別のところでは、ヤマアラシの中の人がカモノハシの中の人に怒られていた。


「なんだ?カモ、妬いてるのか?ったく、初心なんだから……。ほら、言ってみなよ、く・ち・び・る」

「バ…っ!そういうことじゃないだろう!?なんであんな真似したんだ…っ」

「くくっ、真っ赤になっちゃって、リンゴかよ?今時キスくらいすんだろ?」

 

いえ、同性同士ではあんまりないと思います…。

 仲間たちは思ったが、自分たちが第二の王子(次の被害者)になるのが嫌だったので、黙って元カモノハシの盗賊さんに心の中で謝った。ごめん、味方できない、と。


「しないよ!ああまったくもうっ!いいか、お前自分が何したかわかってる?」

「わかってっさ。盗賊らしく、殿下の唇いただいた。ま、心まではちっとわかんねえけどな?」

 全く悪びれていないヤマさんを前に、盗賊カモさんの目がスッと冷たくなっていく。悲しいかな、この集団の中で一番温厚で、一番常識人なのは間違いなく彼なのだが、同時に彼はこの中で唯一の裏稼業の人でもあるのだ。本職の目は、本気で怖い。


「そうか。じゃあ、今から待ちに行ってお前が王子殿下の唇を奪ったと、女性たちに宣伝して来よう」

「は?なに、嫉妬に狂ったレディたちが、俺になんかすると?」

 本業ホストなヤマさんは、女性の怒りをまったく恐れていなかった。

「逆だ。いいか、世の中には間接キスというものがあってだな?」

「……いや、知ってるけど?」

「あれだけ人気のある殿下と、お前を介して間接キスできると知ったら、どうなるか…?」

「……」

 ホストのヤマさんは沈黙した。もみくちゃにされて襤褸雑巾になる未来しか想像できなかった。女性の怒りの恐ろしさを知らぬではないが、なにかに熱狂した時の恐ろしさもよく知っていた。

 そして、盗賊のカモさんの怒り方は、どこまでもカモさんらしく、ちょっとぬけていた。致命的なほどに。



「あ、そーだ。灰芽君、これなんだかわかるかい?」

「え?なに、鍵?」

「よくわからなかったんだけど、なんか刺さってる扉あったから鍵かけてそのまま持ってきちゃった」

「あぁ、これは、殿下の寝室の鍵でございますね」

 警備主任のお爺さんのモノクルが、キラリと光った。おっさんたちが絶句する。


「あいつ馬鹿だろ?」

「なんでも、面倒なので鍵をかけない、けれど使わないのは気に障るとかおっしゃっておられました」

「…ごめん、おじいさん。ほんとに、あいつ馬鹿で…」

「いいえ。これを機に、殿下も警備の重要性を理解して下さるものと信じております」

 警備住人の優しさに、全おっさんが泣いた。灰芽は土下座した。


「これで殿下今日寝れないな…」

「なんだと!?貞操を奪いに行く予定が…」

「「やめろ!頼むから、マジ待ってくれヤマさんんんんん!!」」

 ピンクのウサギの中身、もといお頭のおっさんのつぶやきに、過剰反応したヤマさんと、ヤマさんにしがみついて止めようとするおっさんたち。さっきまでヤマさんをやりこめていたカモさんの姿はない。


「あれ?カモさんは?」

 首を傾げた灰芽の問いに、ヤマさんを押しとどめていたおっさんたちは、そっと視線を逸らすことで答えた。怪訝に思った灰芽が、視線の先をたどると、燃え尽きて灰になったカモさんが、レイミーに介抱されていた。


「……なにがあったんですか?」

「ん?王子様との間接チューをさせてやっただけだぜ?」

 一瞬、ヤマさんの言ったその意味を理解しようとし、すぐに灰芽は考えることをやめた。知ってはいけないような気がした。冷や汗を流す灰芽の後ろで、お頭が泣いていた。警備主任のお爺さんは、静かに黙とうをささげていた。


「……ていうか、俺思ったんだけど、さ…?」

「はい。灰芽様。わたくしも同じことを考えていたかと存じます」

「…俺が知る限りじゃ、アレ初めてだと思うんだけど…?」

「それで間違いはないかと…」


「え?ファーストキス奪っちゃった☆」

「ヤマァアァアアア!!!」


 洞窟に、カモさんの叫びがこだました。




 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 



「コラ。いつまでも現実から逃げてんじゃないよ?」

「う、うるさいっ!盗賊の分際で…っ」

「おいコラ金爛。あんた猫さんの話聞いてなかったの?アレはあんたのせいでもあるんだよ?」

「…は?」

 ヤマアラシが消えた場所を長いことぼうっと見ていた王子に、ついに赤いキツネが切れた。

「あんたが、管理を任せた役人が!猫さんを不幸にしたんだっつってんの!」

「そんな、まさか…!?」

 王子は愕然としていた。あきれ返ったキツネは、思わずぶん殴ってやろうかお思ったが、ヌーさん曰く死に易くなってるとの事だったのでやめた。

 代わりに、仲間の集めてきた書類やらなんやらを取り出す。


「これ。猫さんとこの」

 そう言ってキツネに差し出されたのは、四分五十七秒で終わった昼寝の前に見ていた、年貢の遅延を知らせる書類であった。


「…まさか、これが……!?」

「そうだ。だいだいな、なんで、お前がここにいる?しかも昼寝をしているんだ?」

「なっ…?王子たる私が自分の屋敷にいるのは当たり前ではないか!」

 なにを言ってるんだと言わんばかりの呆れかえった王子の顔を見た瞬間、キツネの中で何かが切れた。


「なぁにが当り前かこのバカ息子!!お母さん言ったよね?あんたに行きなさいって!なに灰芽ちゃんに押し付けて自分はふんぞり返ってんだ!!」

「な、なにを言って…!?」

「なに?お前お母さんに口答えする気?いい度胸だな!」

「え?は?…母上?」

 ようやく、王子は自分が誰を怒らせてしまったのか察し、失言に気づいて血の気が引いたが、すでに手遅れだった。

 プッチーンと何かの戒めから解き放たれた赤いキツネ……もとい、母親であるところの王妃は、息子への手加減を捨てた。鉄拳制裁をしても、運が良ければ死なないだろうと。

 現在、彼女の息子の運は底辺を這っているのだが、そんなことはもう忘却の彼方に飛んで行っていた。


「なに?見かけが変わってたら、お前自分の母親も見分けがつかねえの?」

「い、いえ、その……口調とかも違いますし……?」

 王子は機嫌を取ろうと頑張ってみたが、それはよりによって火にガソリンを注ぐようなものだった。

「ふっざけんな!むしろこっちが私の素だよ!お前なに?お母さん馬鹿にしてるわけ?何年私の息子してんだよ?」

「じゅ、十四年ですっ!」

「馬鹿野郎胎ん中にいた時からだから大体十五年だ!」

「も、申し訳ありませんっ」

 混乱した王子は、母親の逆鱗をハンマーで叩きまくっていた。

 王妃は、無言で赤いキツネから元の自分の姿に戻った。それこそ城の魔術師も真っ青な力技だった。


 母親の顔を見た王子は、あまりの怒りで無表情になった母を見て、(どちらに城無表情ではないか)という余裕のありすぎる感想を抱いてしまい、母の直感でそれを察した王妃に、それから夕食までの間みっちりとしごかれ、あの猫を救うべく奔走させられたのだった。



その夜。


 王子は、湯浴みを済ませて、トイレに行って寝ようと思っていた。

 まさかの身内(母親)の裏切りにより、彼の精神的なHPヒットポイントは限界だった。


 しかし、罠(?)はしっかりと、その場所で王子を待っていた。


「……百歩譲って使うのはいい。しかし、せめて流していけ…。しかも大きい方とは……」


 一体、自分はどれほど恨まれていたのだろうと、王子は泣きたくなった。地味に大きいダメージであった。

 実のところ、これはただ単にツルさんが流すのを忘れていただけであった。


 半泣きになりながら、王子はその大きすぎる忘れ物を流し、精神的葛藤と戦った挙句、敗北感にさいなまれながら、違う場所のトイレへと向かっていった。



 その時点ですでにダメージは瀕死レベルだった王子だが、悲劇はそれだけでは終わらなかった。


「……寝室の鍵が刺さっていない…?」

 まさかトイレで追撃されるとは思っていなかったために、大ダメージを喰らった疲れた心を癒すべく、フラフラと寝室までたどり着いた王子は、その扉を前にして動けなくなっていた。

 彼の脳裏によぎるのは、昼間の出来事。去り際に自分の大事な、大事にしていた初物を奪っていった、綺麗に整っているが、軽薄そうな、ヤマアラシ(・・・・・)の顔。

 最後の一撃(王子的に痛恨)+寝室+その鍵がない=大切なものの危機?


 王子の顔から、一気に血の気が引いていった。彼のトラウマは、なかなかに根深いようだ。


「…でも、他に道はない、か……」

 彼の中では、寝る=寝室以外の選択肢はあり得なかった。

 意を決して、寝室の扉に手をかける―――――。



「……なんの嫌がらせだ」

 丁寧に鍵をかけられた状態で、鍵だけを盗まれたいた。もちろん、中には誰かいる気配はない。

 王子は熟考したのち、またフラフラと、来た道を戻っていった。





 さらに、翌日。


 微妙に睡眠不足の王子は、しかしそれでもスケジュールに入っていた神殿への参拝をやめることはなかった。外面作りは大事である。


 形式通りに進むだけの参拝は、時間だけ無駄に浪費しながらもずるずると続き、王子の笑顔の仮面が剥がれ落ちる寸前で何とか終了した。そもそも王子の顔面接着剤がこの所要時間ぎりぎりまでの強度しか用意されていないのが問題なのだが。


 まあそれでも、中途半端にはがれてぶら下がっているような仮面をそのままに、窮屈さから解放された王子は寝不足も加えて非常にテンションが高かった。

 しかし、いまにも走りだしてどっか行きそうな王子に、声を掛ける者がいた。


「殿下、少しお時間をいただけませんか?」

 王子はその声に振り向いた。視線の先には、優しく穏やかな風情で佇む、この教会の大司教様がいた。いかに王族といえど、国民の大半の心の拠り所である大司教を無碍に扱うことなどできはしない。


 王子は渋々、しかしながら表面的には瞬間接着剤で張り付けなおした笑顔仮面で対応した。

「ええ、もちろんです、大司教様。どのような御用件でしょう?」


 その様子に、大司教は苦笑して王子に少しだけ近づいた。昨日の出来事でちょっぴり接触恐怖症を患ってしまった王子が、無意識に、しかし僅かに後ずさる。

 大司教はそんな王子に無理に近付こうとはせず、むしろ申し訳なさいっぱいの様子で話しだした。


「ああ、昨日のことが、やはり心の傷になっているのですね……」

「……え?はい?」

 大司教の様子は、非常に悲しげであり、間違いなく王子を気遣っているものであったが、なにかがおかしかった。


「わたくしの方からも、しっかりとかの方は叱っておきましょう。彼にも悪気はないのです……。まあ、それが余計にたちが悪いのは否定しませんが…」

「か、彼……ですか?」

 王子は、嫌な予感が止まらなかった。昨日、王子は大司教と会っていない。故に、王子の負った心の致命傷のことなど、知っているはずがない…のに。


「ああ、そうです。これをあなたに返しておくように頼まれていたのですよ」

 そう言って、大司教が差しだしてきたのは、まぎれもなく王子の寝室の鍵であった。


 まさか。聖職者が。しかもその頂点にいる人が……昨日の盗賊?


 絶望と共に、理解したくない現実がつきつけられた。状況証拠から推察してもしなくても、間違いなく目の前の大司教が昨日押し入ってきた中の、蛍光イエローのヌー(輝けるおっさん)であった。


 王子は言葉を失って立ち尽くしていた。


「後日、改めて我々の誰かが事後処理も含めてお返しに上がってもよかったのですが、あなたは寝室の扉を付け替えてでも自分の寝室で寝るという方がいらしたものですから、本日こちらで会う予定のあったわたくしが」


 ……もう遅いです、大司教様…。


 王子は心の中でだけ、そう言っていた。王子の寝室の扉は、すでに大破しており、鍵など存在理由から彼方まで吹っ飛ばされていた。

 夜中に扉の付け替えができるほど、職人が起きているわけがなく。


 王子は寝室で寝るためだけに、その扉の破壊を決定した。

 その作業のため、時間がかかり、王子は本日睡眠不足になったのだ。


「…ええ、不自由いたしました。確かに私の鍵(だったモノ)ですね。わざわざお届けくださり、ありがとうございました…」


 笑顔仮面に罅が入ったが、王子はそれでも、何とか対応することができた。


「いいえ。まさか、寝る場所ごときで扉を変えたりなさらないと申したのですが。わたくしたちも、一応王妃様と共に実行いたしましたので、防犯の問題があるとはいえ、鍵を変える必要もないでしょうしね」

 

 本人から自白いただきました。やっぱり実行犯の中にいたんですね?


 そう口に出さないだけの、なけなしの理性はまだ残っていた。


 あと、寝室の扉の運命は、大司教の想像の遙か上、それこそ本当に天国に行ってしまった。なんて、言えるわけがなかった。


「あぁ、それとですね。殿下、地味に痛い失敗や不幸が重なってはいませんか?」

「はい、それはもうおかげさまで」


 王子は反射的に切り返していた。もちろん、皮肉以外の何物でもないセリフである。


「ええと、ですね。お屋敷のアイテムの大半を、呪いのアイテムにすり替えてありまして…」

「え?」

「物を盗っていくのは盗賊の仕事なので仕方ないのですが、そうなりますと一国の王子の屋敷が残念なことになってしまうので、王妃様がせめてレプリカとのすり替えを提案して下さってのですが…」


 母上。盗み自体を止めてください。


「悪ノリの結果呪いのアイテムに。あぁ、品質的には勝るとも劣らないのでご安心を。かといって、我々はしばらく動けそうにありませんので、今から簡易な運気向上方をお教えいたしますので、頑張ってうどんとそばを食べてくださいね?では、失礼……」


「待っ……」

 言いたいことだけ言って、大司教はさっさとどこかへ行ってしまった。


 呪いの館と化した自分の屋敷に怯えながら戻ってきた王子の前に、扉の付けなおしに来ていた警備主任の老人が近寄ってくる。何の報告だろうと、王子は首を傾げて待つ。


「殿下、扉の方はもうすぐ修繕が終わります。例のご指示にあった領地は、今年は年貢を出した(・・・・・・)ことになるようです。まあ、元々民はしっかり払っていたのですから当然ですね」


 何気ないその一言が、王子の心の突き刺さる。


 記憶通りなら、自分は最初、そこに早く遅れと催促状を出そうとしていたのではなかったか。いつの間にか母に回収されていて助かったが。


「そ、そうか…」

「あとは、これですね」

 王子は、そう言って警備主任が差し出した冊子を、不思議に思いながらも、素直に受け取った。桃色や水色にレースを使用した、かなりファンシーな冊子である。モノクルに三つ揃いのナイスなおじいさんには似合わない。


「該当地域で、復興及び、被害者支援のための資金作りとしまして、殿下の著作を販売することにいたしました」

「ぶっ!?」

 思わず、王子の口から言葉ではない何かか噴き出した。慌てて渡された冊子の中を見る。その本の、内容は…。


「ぎゃあぁぁぁあぁああアアァアぁ!!」


 とても見覚えのあるものだった。思わず王子は絶叫した。その本の中身は、もちろん彼の日記―――もちろん一部抜粋―――――――と、ポエム、さらには、ラブレターの内容まで、しっかりと書き込まれていた。

 

「原本はそのうちにお返しいたします」

 そう言い残し、灰になった王子をそのままに、警備主任は現場の指揮に戻った。

 今、王子の頭はその活動を停止しているが、それでも一つだけ確かなことがある。


 あのじいさんも、グルだった……!!


 王子は、当分三食うどんかソバにすることに決めた。

 うどんもソバも、あの地域の特産物であることを、王子はまだ知らない……。


 


《終わり》

 後でまたちょっと変えるかもです。

 何か忘れてる気がするが、思い出せないので。


あと、ごめん友よ。結局勇者活躍できなかった。なんでだろう?




-------

A.

>■話の長い盗賊

>例1)説教をしてくる。

>「どうして、こんな穴だらけの防犯対策なんだ?」

>例2)身の上話をしてくる。

>「なぜ、私がこんなことをしているかといいますとくどくどじめじめ」

>例3)異常におしゃべり

>「旦那、いいもんつけてんじゃないの。ええ? こりゃ、西区の店で買ったんでしょう。知ってます? あそこのばあさんが猫に息子の愛人の名前つけちまって云々」

>

>

>■感謝される

>例1)「こんなに簡単な仕事ははじめてです。感動しました。どうかこれからも隙だらけ穴だらけの人生を末長く歩いてください」

>

>

>■金庫(車)の鍵だけとっていく

>被害者「」

>

>

>■物質以外を盗っていく

>例1)寿命

>例2)心

>例3)運

>例4)影(存在感)

>

>

>■盗賊の正体が予想外

>例1)両親

>例2)聖職者

>例3)今にも死にそうな人

>例4)手だけ。(体がない)

>

>

>■盗賊と名乗りつつ、ナニか勘違いしてる。

>例1)口説いてくる。

>「僕と君は出逢う運命だった。さあ、怖がらないで、スイートハート」

>

>

>■その他。番外。

>・真っ裸で追い剥ぎ

>・血へど吐きながら、金よこせ

>・ずっと笑ってる

>・トイレを汚していく

>・物凄く偉そう

>・忘れ物をしていく

>・幽霊みたいな顔してる。

>※盗まれるだけでなく、なんとなく、呪われそう。

>

>・集団の場合

>ごく自然に賑やかに大勢で押し入り、家主側がなにがなにやら混乱呆然としているうちに、中にあるもの全てをはたらき蟻のごとく運び出していく。

>※すれ違いざまに、嵐のようにもみくちゃにしつつおいはいでいくのも可。

>



 この話に使いきれなかった分は、いつかリベンジします。

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