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欲張ってチートスキル貰いすぎたら、ステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します  作者: ゆさま


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クレアの正体

 宿屋に到着し受付を済ませた。


 俺はクレアと泊まるのでに二人部屋を頼んだ。当然と言うか残念ながらと言うか、マユは男二人とは別の部屋に泊まることになった。


「また明日ね。お休みー」と俺が手を振ると、マユは「おやすみ」と返してから部屋に入っていった。


「さて、俺たちもしっかり休んで明日に備えようか」


 俺はクレアと共に部屋に入る。室内は簡素な作りで、ベッドが二つにテーブルと椅子がある。シャワールームも完備だ。二人部屋だが思っていたより広いな。


 今日も頑張ったし、汗を流してさっさと寝るか。


「シャワー浴びてくるわー」


 クレアは「はい」と返事して立っている。


「仲間なんだしもっと気楽にいこうよ。クレアが立ちっぱなしだと、こっちが気を遣うから適当に座っていてよ」


 するとクレアは床に座ろうとする。


「床じゃなくて、そこの椅子に座ってよ」


「ですが……」とクレアは困惑顔だ。俺が「頼むよ」と両手を合わせると、彼は遠慮気味にソファーに座った。


 奴隷か……。あのおじさんも今までいろいろ苦労していたんだろうな。そんなことを考えながら俺はシャワールームに向かった。


 シャワーを浴びて、バスタオルで頭をゴシゴシ拭きながら出てくる。はーサッパリした。


 この部屋には男しかいないので、ぶらんぶらんさせていると、クレアはなぜか顔を赤くして下を向いている。


「クレアもシャワー浴びてきたら? サッパリするよ」


「はい……」


 マッチョおじさんは、顔を手で覆いながらシャワーを浴びにいった。恥ずかしかったのかなぁ、なんかくねくねしてたし……。 


 体を拭き終わり、服を着ているとノエルの声が聞こえた。


「ちょっとシャワールームを覗いてごらん」


 俺におっさんの裸を見る趣味はないんだけど……?


「いいからいいから」


 ノエルに急かされて、仕方なくシャワールームに行く。こっそりドアを開け、隙間からのぞくと……。


 そこにはマッチョおじさんではなく、金色の長い髪に白い肌、盛り上がった双丘に、すらりと伸びた脚の美少女がシャワーを浴びていた。


 俺は動揺して、ついシャワールームのドアをガチャンと勢いよく閉めてしまった。 


 ノエル! これは一体どういうことなんだ?

 

「ノーブルスキル『変身』。クレアの本当の姿は美少女だから、性的搾取から逃れるためにおっさんに変身していたんだよ。どう? カイト好みの美少女でしょ?」


 確かにドストライクだ。じゃなくて、ノエルのことだから最初から分かってたんだよね……?


「もちろん!」


 俺の頭の中で、ドヤァと言わんばかりのノエルの声が聞こえ、思わずため息が漏れる。同時に心臓の動きが徐々に速くなってきた。


 しばらくして、バスタオルを体に巻いた金髪美少女が出てきた。


 俺が恐る恐るその瞳を見ると、彼女も怯えた表情で許しを請う。


「カイト様……。今までだましていて、申し訳ありませんでした」


 正面から見た顔はさらに美しい。声も可愛い。ヤバい惚れた!! 


「だましてたって、上方修正だから全く問題ないよ! むしろサプライズだよ! クレアがこんなにも可愛い俺好みの女の子だったなんて、俺は嬉しいよ!」


「カイト様……。できれば……優しくしてください」


 はらりとバスタオルが床に落ちると、彼女はそのまま俺に寄りかかる。一糸まとわぬ姿で、俺に体を預ける金髪美少女に、俺は硬直してしまった。


「あのー、クレア?」


「私はカイト様の奴隷です。私が女だとバレた以上仕方ありません。私を好きにする権利がカイト様にはありますので……」


 クレアはそう言うが、細い肩は震えている。


「そりゃ俺も男だし、クレアとそういうことをしたいけど、無理にするのはなんか違うというか……。とりあえず落ち着こうか?」


 クレアは泣きそうな顔で俯いている。


「私を奴隷商に売るおつもりですか?」


 売るって?


「この子はかなりの美人だからねー。売ったら5000万イェン以上で売れるだろうねー」


 俺の頭の中で、ノエルは喜々として言うが、こんな可愛い女の子を手放すなんてとんでもない。


「売らないよ! もったいない!」


 丸裸では目のやり場に困るので、シーツに包まってもらってベッドに座らせた。


 クレアはぽつりぽつりと、自分のことを話しだした。


「私は物心ついたころから、他の人に変身することができました。でも変身はとても珍しいスキルなので、人に見せてはいけないと母に言われていて、外では使わないようにしていました」


「母は私が13歳の時に病で亡くなり、その二年後に冒険者だった父もダンジョンで亡くなりました」


「私は親戚に引き取られたものの、貧しく生活が苦しかったので、食い扶持を減らすために奴隷商に売られてしまいました」


「村からこの街へと他の奴隷たちと共に馬車で移送中に、隙を見て通りすがりのおじさんに変身して娼館に売られるのだけは免れました」


「見た目のわりに力が弱く何をやってもうまくいかないので、誰かに買われてもすぐにあの奴隷商に売られて戻っていました」


 不安そうな顔で話すクレア。少しでも安心できるように、俺はできる限りの優しい笑顔を作ってみた。


「そうだったのか、大変だったんだね」


「カイト様……」

 

 クレアは青い瞳で、俺をまっすぐに見つめている。俺はゴクリと喉を鳴らした。


「でも、これからは俺がずっと一緒にいるからね!」


 クレアは瞳を揺らして「ありがとうごさいます」と消え入りそうな声で言った


 ところでノエル、奴隷って奴隷紋的なヤツで絶対服従させてるの?


「格安奴隷にそんな高度な魔法をかけたりしないよ。戦闘力の高い奴隷や高価な奴隷には奴隷紋の魔法がかけられているよ」


 なら、どうやってクレアは奴隷として判別されるの?


「右手の中指に奴隷の指輪がはめられているでしょ? それが奴隷の証だよ。低位の魔法がかけられていて、簡単には外せないんだ」


「行動を制限する効果は無いけど、たとえ指輪を隠していても、鑑定眼鏡を使えば奴隷であることと、所持者が誰なのか分かる。非力で安価な奴隷はそれがつけられているよ」


 指輪を外すには? 


「奴隷商に行けば外してもらえるけど、100万イェン取られるよ」


 なら今は放っておくか。それにしても、服はどうしようか?


 せっかくの美少女なんだからおっさんに擬態させるのは嫌だし、マッチョおじさんの時に着ていた服は大きいし、かといって裸というわけにもいかない。


 どうしようかなぁ……。


「相談するためにマユを呼んでくるよ。ちょっと待てて」


 クレアはコクリと頷いた。マユの部屋に行きノックした。


「ゴメン、カイトだけど、ちょっと相談があって……」


 少ししてドアが開きマユが出てくる。


「ちょっと問題が起きたんだけと、俺の部屋に来てくれないかな?」


 マユはハッと目を見開くと、手を口に当てた。


「カイト、まさか私に変なことする気じゃ……」


「しないって! 何なら俺の両手縛ってから行く?」


「そこまで言うなら、信用するよ」


 マユは俺に続いて部屋に入る。シーツに包まった金髪美少女のクレアを見ると、俺に半眼で湿った視線を送る。


「カイト……、女の子を連れ込んで裸にして……。まさか私も混ぜて三人でするつもり?」


「だからしないって。確かに俺の夢はハーレムだけど、無理やりは嫌なんだ。それより、この子はクレアだよ。ノーブルスキルの変身持ちでおっさんに変身していたんだ。鑑定眼鏡や並の鑑定スキル持ちでは見破れないんだよ」


「へ? クレアなの?」


 マユはポカンと口を開けて感心している。


「それで、クレアに着せる服が無いんだけど、マユのを貸してくれないかなぁ……」


「そういう事なら協力するよ」


 マユがマジックバッグから服をいくつか取り出した。


 クレアがそれを着ようとシーツから這い出したので、俺は部屋の外に出た。しばらくして呼ばれ部屋に入る。


 服を着たクレアの姿をじっくりと見た。おおー可愛い。寝巻かな? ゆったりとした服の上からでも胸部の膨らみが主張しており非常に良い。


「クレア、マユの部屋で寝る?」


「いえ、私はカイト様の奴隷なのでカイト様のお傍にいます」


 信用されているんだろうか? クレアがいいなら俺の部屋で寝るか。


「マユ、わざわざありがと。また今度マユに服を買って返すね」


「あ、うん、それはいいけど……、カイト、今夜この子と同じ部屋で過ごすつもり?」


「そのつもりだけど」


「そう……」


 マユは自分の部屋に戻っていった。なんとなく表情が暗くなったように感じるが……。


 きっと、ダンジョンの探索で疲れているんだろうな。明日もダンジョンに行くんだから俺たちももう寝るか。


 俺がベッドに横になると、なぜかクレアが俺に抱き着いて横になる。


「クレア? 夜のご奉仕とかは無理にしなくてもいいんだよ」


「カイト様となら、そういうことも嫌ではありません」


「でも、さっき震えてたでしょ?」


「男の人に触れるのに慣れていないので……。カイト様の肌に触れる練習をさせてください」


 クレアはぴったりと俺に抱き着いている。スベスベしていて柔らかくてあったかい……。俺のアレは多分釘が打てるほどの硬度になっているだろう。


「カイト様、温かいです……」


 俺の気も知らないで、クレアは可愛く寝息を立てて眠ってしまった。甘い香りと柔らかな温もりのせいで、体中の血が逆流でもしているみたいだ。


 俺は深く息を吐いてから、軽くクレアに腕を回して目を閉じたのだった。


クレアのイメージ

挿絵(By みてみん)

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