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欲張ってチートスキル貰いすぎたら、ステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します  作者: ゆさま


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初めてのダンジョン

 アーリキタの街を出て、ティバンの森の街道をダンジョンに向かって三人で歩いている。


 俺はオウデルさんに貰った剣を、ありがたく腰に下げている。布地が厚めの丈夫な服を着ているが、鎧や盾などの防具類は装備していない。絶対防御スキルがあるから意味ないし。


 二人はどうだろうか?


 ウザークの方を、ちらりと見る。軽装ではあるが肩や胸部や脛にはプロテクターが付いている。


 ……あまり興味無いからどうでもいいか。次にマユの装備を見た。

 

 こちらも軽装で動きやすそうな格好だが、プロテクターの類はつけていないな。露出が控えめなのは少々残念だが、服の上からでも胸部の豊かさはしっかりと確認できる。


 あまりに可愛らしさに、思いっきり見つめていたら、マユと目が合った。


「どうかしたの?」


 彼女は首を傾げている。いやらしい目で見ていたわけじゃないと、主張しなくては!


「マユはどんなものを装備してるんだろうって思って。新人冒険者としては興味深いんだ」


「私はパーティーを追い出された時に、高価な物は全部返してきたから、今装備しているのは安物ばかりだよ。小容量のマジックバッグは渡さずに済んだけど……」


 マユは自嘲気味に笑う。しかし気になるワードを口にしたな?


「マジックバッグ?」


「そ、このポーチの容量は20ℓだよ。もしこれまで取り上げられていたら、着替えとか水、食料も担いで移動しないといけなかったから、完全に詰んでたよね」


 マユの腰にぶらさっがているポーチが、マジックバッグなんだろうか。いいなぁ、俺も欲しい。


 でも俺、レアスキルのアイテムボックスを持ってたよな?


「マジックバッグって、スキルのアイテムボックスみたいなものなの?」


 俺の問いに、マユは首を横に振りながら答えてくれた。うむ、可愛い。


「レアスキルのアイテムボックスは、こんな物とは比べ物にならないよ。あれは完全に手ぶらでいいし、一説によると家を丸ごとでも収納できるらしいよ。でもそんなレアスキル持っている人なんて、そうそういないから」


 ノエル、俺のアイテムボックスって、そんなに有用なの?


「カイトのアイテムボックスは、スキルポイント不足で機能制限中だから家一軒は無理かな。今は一個だけしか物を入れられないよ。スキルポイントをあと3000使えば機能制限が解除されて大量に物を収納できるようになるよ」


 スキルポイント3000か、まだ先の話だな。


 しばらく歩いていると、ダンジョンの入り口付近の町みたいになっているところまでやってきた。


 ダンジョンの入り口を目指して進んでいく。ダンジョン入り口の前で睨みを利かせている門番たちに、三人揃ってギルドカードを見せるとすんなりと中に通してくれた。


 ノエル、ダンジョンに出てくるモンスターってやっぱり、ゴブリン、コボルト、オークにオーガ?


「それらも出るよ。でもこれから潜る予定の浅い階層で出現するのは、ティバンの森に生息している生物を模したモンスターだよ。生物と違ってモンスターを倒すと、コアを残して消滅するからきちんと拾おうね。コアを持ち帰るとギルドで換金できるよ」


 モンスターのコアが売れるのは定番だけど、何に使われるの?


「コアはダンジョンの魔力が結晶化したもので、冒険者用ギアの製造に使用されるよ。浅い階層で手に入る小型のものは砕いて水に溶かされ、汎用性のある魔力溶液になるよ」


「そこから治癒ポーションやMP回復ポーションを作られたり、魔道具を動かすためのバッテリーの材料になったり、武器防具のコーティング剤の基剤になったりするんだよ。浅い階層で手に入るコアは小さくて安いけど、まずはダンジョンに慣れないとね」


 ふむふむ、そうなのか。ノエルの講釈を聞きながら、ダンジョンへの階段を下りていった。


 階段を下りきると開けた空間があった。壁や天井部分の岩がうっすらと光っているものの、ダンジョン内は薄暗い。


 鍾乳石のように尖った岩があちこちにあって、ところどころ水がポタポタと垂れてきている。入口に列ができていただけあって人は多く、ほとんどの人が同じ方向へと歩いていた。


 ウザークはマジックバッグから剣を取り出す。マユは魔法職っぽい杖を取り出した。


 そういえば、街の中やここに来る道中も、武器を常時腰に下げたり背に担いでいるのは、俺を含めて半分くらいだったよな。ある程度の冒険者になるとマジックバッグに得物をしまっておくのだろうか。


 そんなことを考えていると、マユが光の球を作り出して宙に浮かばせた。お日様の下にいるのと変わらないくらい明るいな。それに力がわいてくる気がする。


「これが私のスキルだよ。明るくなるだけのハズレスキルだけど、無いよりはいいでしょ?」


 ウザークは光球を見上げてマユに問う。


「マユのスキルはそれだけなの?」


「ええ……」


 マユの表情が曇る。俺はウザークにイラつきながらもマユを励ます。


「ハズレなんてそんな風に自分を卑下しないで。俺はマユがパーティーに入ってくれて嬉しいし、一緒にダンジョンを探索したいんだから!」


「……うん」


 マユは微笑みで返してくれた。可愛い……。


 マユの可愛さに見惚れていると、ウザークは俺にも問う。


「カイトはどんなスキルを持っているんだ?」


 当然だが、チートスキルのことを教えるつもりはない。とりあえず「さぁ?」と、とぼけておいた。


 それにしても、マユの明るくするだけのスキルってなんだ? 


「マユのスキルは『聖光』。神聖魔法の力を宿した光球を作りだして周囲を照らし、仲間にはバフを、敵にはデバフを掛けるノーブルスキルだよ。通常の鑑定では性能を判別できないから、明るくするだけのスキルと周りから思われていたんだろうね」


 へー、バフってどれくらい?


「ステータスすべてにスキルLV×5の上昇。例えばカイトの体力は8だからマユの聖光LV3で23になるよ。デバフの方は敵の全ステータスが25%減少する。ちなみに敵味方の判断は術者の主観によって決まるよ」


 聞いている分には、かなり強力なスキルだと思うけど?


「サポート特化の強力なスキルだね」


 ノエルの説明を聞きながら少し歩いていると、マユが俺に話しかける。


「人の流れに付いていくと下の階に行けるよ。でもカイトは初めてだから、流れから逸れて一階層のモンスターと戦ってみようか」


 するとウザークもそれに続く。


「初心者向けのいい狩場があるんだ。俺が案内してやるよ」


 お前が初心者を狩る所だろ? と思いつつ「ああ、頼むよ」と言うと、ウザークは人の流れとは別の通路に歩き出したので、それに付いていくことにした。


 人気のない所をしばらく歩いていると、モンスターのお出ましだ。ホーンラビット三匹か、ティバンの森にいた獣版の方は倒したことがあるけど、モンスター版はどうかな? 


「あのモンスター、俺に倒させて」


 ウザークとマユは頷いたので、俺は気を引き締め剣を抜いて構えた。


 三匹は一斉に俺に向かって走り出した。先頭の一匹が勢いをつけて跳びあがり、落下速度を上乗せして突っ込んでくる。だが充分に反応できる速度だ。


 半身で躱してすれ違いざまに斬りつけると、消滅して赤い小石が現れカラカラと地面を転がった。あの赤い小石がコアなのかな?


 残った二匹は一直線に突進してきた。俺の間合いに入ったところで連続で剣を振り、切り捨てる。二つの赤い小石に変わった。


 明らかに体が軽い。それに敵の動きがよく見える。全部マユの聖光のおかげか。


 俺が赤い小石を拾っていると、ノエルが「レベル5まで上がったよ」と告げる。雑魚を三匹倒したでけでレベル5とは……。天才スキル、チートだね。これなら思ったより早く俺Tueee&ハーレムを実現できるかもしれないな。


 それにしても、ティバンの森で戦った獣版の方がずっと強かったような気がするが?


「マユのスキル、聖光のおかげで基礎ステータスが上がってるからねー」


 マユのスキルの効果は絶大のようだ。さすがハズレスキルを理由に、パーティを追放されただけのことはあるな。


「それと、ウザークの仲間の三人がつけてきているね。行き止まりまで誘い込んで、カイトたちをボコるつもりだよ」 


 合計四人か……。勝てるのか?


「そいつらの中に、アイギスの盾を破れる奴はいないから、どうとでもなるよ」


 頭の中でノエルとやり取りしていたら、マユが声を弾ませて俺を褒めちぎった。


「カイトすごい! 雑魚が相手とはいえ、無駄なく動いていた。モンスターと戦うのが初めてとは思えなかったよ」


「ありがと。ホーンラビットなら、ティバンの森で獣版の方を倒していたからね」


 俺とマユのやり取りを横目に、ウザークはぼそりと呟く。


「確かにレベル1の割には強い方だな」


 引っかかる言い方だが、いちいち気にしても仕方ない。ウザークは歩き出したので引き続き付いていく。

 

 そうそう、レベルが上がったんだから、ステータスも上がっているはずだ。歩きながらノエルにステータスを確認したいと頼むと、視界にウィンドウが表示された。



 レベル      5


 HP        28 

 MP        20

  

 体力       28 

 筋力       27

 魔力       20 

 反応       29 

 俊敏       28

 器用       30

 

 スキルポイント  413 

 

 所持スキル 


 チート: アイギスの盾 天才 物知りさん


 レア: アイテムボックス (機能制限中)


 コモン: 洗濯LV6 掃除VL8 料理VL5 皿洗いLV6 薪割りLV6 農夫LV7 剣術LV8



 おおっ、かなり上がってる!


「天才スキルの効果で、レベルが上がったときのステータスの上昇量も多いよ。今のカイトの強さは、普通の人のレベル10くらいの強さに匹敵するね」


 レベル10? ならレベル21のウザークにまだ勝てないな。もう少しレベルをあげなくては。


「ステータスはあいつの方が多少高くても、マユの聖光によるバフ、デバフもあるし、あいつは自分より弱い奴としか戦っていないから、オウデルさんに鍛えられているカイトなら勝てるよ」


 ノエルと話しながら歩いていると、大部屋のように広がっている行き止まりに着いた。中央付近まで進んだところで、ウザークは振り返って声を張り上げる。


「いいぞ、お前ら出てこい!」


 いよいよか。前世では人と戦ったことなんて無かったけど、不思議と不安はない。絶対防御スキルのおかげで、怪我しないことが分かっているからかもな。


 通路の方に振り返ると、ニタニタと嫌らしい笑みを浮かべた三人組が通路を塞いでいた。


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