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「カグヤと彼氏と日本史の謎」(セーラー服と雪女 第21巻)  作者: サナダムシオ


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㉜ 雪子の総仕上げ

 そそくさと男湯を出て行く、河合曾良を尻目に、真田雪子は成雪に声をかけた。

「大丈夫?コワイ思いをさせちゃったわね。」


「ええ、大丈夫です。おかげで助かりました…でも、どうしてこんなにピンポイントで、ボクの危険を察知出来たんですか?」


「アナタのその腕に着けたリング…発信機や通信機の機能もある、マルチデバイスなのよ。防水性能も高い優れモノ。」


「つまり、コレ、盗聴機能も有るって事ですね?」

「まあ、そういう事ね。ごめんなさい。怒った?」

「いや、命が助かったので……。」


「そう。なら良かった。まあ、さっきのアイツの、首から下げた数珠も、多分似たようなモノよ。」

「じゃあ、今の会話も筒抜けなんですか?」


「あいつが、気の効いたスパイなら、そうしてるわね。いいのよ。私が今から、アイツの頭の中から盗んだ情報に基づいて、各地のポータルを潰しに行くから。」


「無駄に、長話をしていた訳じゃ無かったんだ。流石ですね?」

「まあね。でもこのテレパシー能力は、つい最近身に付けたスキルなのよ。」


「イロイロありがとうございます。じゃあボク、そろそろ上がりますね。何だか、のぼせて来ちゃった。」

「あら、ごめんなさい。カグヤさんには、アナタから報告しておいてもらえるかしら?」


「了解しました。どこにワナが有るかも分かりませんから、雪子さんも、気をつけてくださいね?」

「ありがとう。じゃあ、また、ね?」


 雪子はそう言うと、左腕のデバイスのスイッチを入れて、その場から消えてしまった。

 どうやら、彼女のリングには、一人用のトラベル機能もあるようだ。


 その後、成雪は風呂場を出て、すぐにカグヤに事の一部始終を報告した。


 それなら、ただちにこの時空から、撤退した方が良かろうという事になり、湯冷めする間もなく、元の研究所の一室に戻ったのだった。


「あ〜あ、もう少し温泉郷で、ゆっくりしたかったなあ。」

 ソファーに埋もれながら、カグヤが本音を漏らした。

「それも、これも、あのアラハバキの連中のせいですね。」

 成雪もちょっと残念そうだった。 


「でも、あんな風に襲われた時には、自分で対処できるようになりたいな。」

「そうね。今後に備えて、そっち方面のスキルも鍛えなきゃだね。」


 カグヤも同意したが……やはり、何処かに、不安が残る。もしも雪村さんのような強大なチカラを、私の成雪が身に付けてしまったら……。


 慎重に、でも確実に、成雪が、自分で自分の身を守れるようにしてあげなくっちゃ。密かにそう心に誓う、カグヤであった。

 以上で第21巻は完結です。

 引き続き第22巻もヨロシクお願い致します(>ω<)

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