アムールとケンちゃん
数分待つと、ケンちゃんはこちらに歩いてきた…
昨日会った時より、顔というか、態度?がきちんとしているように感じる…なんか雰囲気が違うのかな?でも、寝てないのか、確実に顔色が悪い…
「おはよう!ぼくきたよ!」
「おはようごさいます。」
「お待たせ致しました。ナギ様、アムール様こちらへどうぞ」
ん?
昨日のテンションで、話かけてくるのかと思ったが、そうではなかった。私達が空回りしてる感じ…
なんというか、すごい他人行儀で接してくるんだけど。昨日とは全く違う人のようだ…顔をみて、嬉しかったのだが、ケンちゃんのたいどに少し悲しい気持ちになった…それは、アムールも同じだったようで、少しの戸惑いと悲しみが混ざった様な顔をしている。
でも、ケンちゃんにもなにか理由があるのかも…折れて従うか…
「こちらへどうぞ。」
「はい。アムールいくよ?」
もう一度私たちに言ってきたので、アムールの手を取り引っ張った…のだが、う…動かない!?
「ぼく、いきたくない」
え…?どうした?アムールが初めて反発してる?
「え?ど…どうした?」
「ぼくいかない。なんか、けんちゃん怖いもん…」
「きっと事情があるんだよ。中でお話ししよう?」
アムールを説得しようとするのだが、嫌だ嫌だと、駄々をこねはじめた…とうとう目に溜めていた涙も落ちた時、ちょっと焦った様に、ケンちゃんが、駆け寄ってきた。
「アムールく…様!ここでは、なんですから、中でお話ししましょう!ね?お願いですから!」
やはり、訳ありだこれ…ケンちゃんめっちゃ焦ってるじゃん!てか、ケンちゃんもちょっと泣きそう?
でも、ケンちゃん…アムールは本当に心がまだ子供だから、嘘か本当か分かんないと思うよ…
「やだ!ぼくかえる!こわいけんちゃんはきらい!」
アムールの嫌いという声が、ギルドに響き渡った。こりゃ、ダメだ…ケンちゃんって誰だ?誰の事だ?と周りが騒ぎはじめた…もちろん、ケンちゃんとは、ギルドマスターのことなんだが。まさか、ギルドマスターをケンちゃんと、呼んでるとは思わないだろう…
今日は撤退しよう…
と、思ったのですが、
もっとダメなのが出現しました…
「ぁ…あ…アムール君…私のこと…ほんとに…きらいになっちゃったんですか…(T-T)」
あぁー…ケンちゃんが、泣いちゃった…




